山に学ぶ(その7)
熊との出会いをもう一つ。
福島、栃木県境にある男鹿(おじか)岳に登って下山中の出来事。往路と同じ廃道と化した草むらだらけの林道を歩いていた。するとカーブ手前の左手の小岩に熊がへばりついているのが突如として見えた。その距離わずか2〜3m。奥の小沢に水でも飲みに出かけようとしていたのか、滑り落ちないように必死だ。まずは襲ってくることはない。めったにないチャンスだと思いザックの中からカメラを取り出し写真を撮ろうとした。するとその隙に熊はブッシュの中に隠れいつの間にか視界から消えてしまった。まさに貴重な瞬間を見失ってしまったと後悔することしきり。
ところが冷静に考えてみるともう少し速く(時間にすれば1〜2分)歩いていると間違いなく林道のカーブしたところでこの熊とばったり出会っていたはずである。熊は臆病だから襲ってくることはない。一番恐いのはこのような出会いがしら。この時は熊も驚いて襲いかかって来る。その時の対処の仕方として、身を伏せるか縮めるかして後頭部を両手で保護することだと言われている。
なぜなら熊の習性として一、二撃は加えるがそれ以上加えない。そのため少々傷を負ってでも自分の命を守る事の方が大事と聞いていた。ところが、咄嗟の時果たしてそんな事が出来るかどうか自信はない。
しかし、いずれにしてもほんのわずかな時間差で危機を免れることが出来たが、これもまた危うかった一瞬であり、まさに運が良かったとしか言いようがない。
不意の熊との遭遇を予防するには、熊鈴のように音を出しながら歩くのが有効かと思います。私は10回以上熊に遭遇していますが、数mの接近遭遇はありません。ここ10年以上、人がいないルートでは熊鈴はデフォルト装備になっています。たまには鈴に気づかない熊もいましたがその距離は数10mでした。この場合、私の方が先に気づいて写真撮影に成功しました。
一度だけ山頂で休憩中に熊が上ってきたことがありますが、そのときには当然ながら鈴は鳴らなかったのでたぶん熊もびっくりしたでしょう(私もビックリでした)。写真撮影する時間も無く籔の中を走って逃げていきました。山頂にもう一人いましたが熊には気付かなかったそうです。
お便り有難うございます。熊と出会った場所はどの辺りでしょうか?広島県を中心とした西中国山地では私自身ほとんど出会ったことはありません。男鹿岳の他、袈裟丸山でも出会いましたが遠すぎて何も感じませんでした。
この夏も関東・甲信の山に3週間近く出かけるつもりですが、鈴を鳴らしながら歩くのはあまり好きではありません。でもそんなことを言ってはおられませんね。ばったり出会ったらどうすれば良いのでしょうか?
熊に出会ったのは関東甲信越、東北南部ですね。みなさん気付かないだけで関東も意外に熊の痕跡が多いです。この時期は葉が茂って見えませんが、木の上の方を見ると熊棚がよくあります。
とにかく熊には近接で出会わないように話し声や音で対策することが肝心です。たぶんごく近くで出会ってしまったらこちらが考えて行動できるような精神的余裕など無いでしょう。それでも過去の経験からして熊の方が逃げる確率が高いとは思いますが、100%逃げてくれるわけではありませんから。
熊鈴の音を嫌う登山者もそれなりにいるのは分かっていますが、登山道が無く人が入らない山や、登山道があっても周囲に他の登山者がいない場合などは安全を優先して鈴があった方がいいです。
お便り有難うございます。2年まえ月夜野で泊まった時、朝散歩している人から「ここは町中でも熊が出る。そこが熊の通り道だ」と言われびっくりしたことがありました。やはり先手必勝というか鈴は大切ですね。
kariogaryuさんこんにちは
いつも勉強させて頂いています。
西中国山地に近いので日帰りで夫婦で歩いています。
春に半四郎山から広見山に下るとき
近くでバキバキと音がしました。
(姿は見えませんでした)
鹿や猪は家の方で何度も見ていますが
あんなに大きな音はさせませんでした。
静かなブナ林なので鈴の音は
よく聞こえていたと思いますが
あちらもとても慌てて去って行った感じがしました。
人に会わない山ですから鈴だけは持参しています。
私も出会いがしらの、びっくり
だけは避けようと思っています。
心配なのは谷川で
先日も水音が大きくて鈴をつけていても
聞こえないなあと・・・
どうなんでしょうか
お便り有難うございます。広高山に出かけた時、ひょっとすると熊が出てくるのではないかと思い、沢沿いは手を叩いたり声をあげながら歩きました。
今でも思い出すのは立岩山に登った時のこと。登山口の近くに住む人が熊が出るからと言ってわざわざ家まで帰って手斧(ちょうの)を持って来られました。私はむげに断るわけにも行かなかったので持って行きましたが、幸か不幸か熊には出くわしませんでした。
拍手や声、なんでもやってみます。
立岩から市間でも熊の糞は見ました。
家にお爺さんの鉈や斧はありますが
私ではとても戦えそうにはありません
でも色々お話を聞いておくといざというとき役立ちそうです。
ありがとうございます。
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