以下、あくまでも個人的な備忘録として記録。
今まで愛用していたパーゴワークスのrush28の寿命が来ているので、2020年版、rush30(690g)と2020年版、OMMクラシック32(730g)のどちらを買うか悩んだ末、OMMクラシック32を購入。
2021/3/31-4/4、80km徒歩、4kkmランしたので、ファーストインプレッションを以下に示す。
比較対象は、パーゴワークスrush28とする。
以下概要。
1.揺れ難さ・背負い心地 rush28>クラシック32
2.コンプレッション rush28>クラシック32
3.肩への食い込み難さ rush28>クラシック32
4.ザック両サイドのポケットへのドリンクの収納のし易さ クラシック32>rush28
5.生地の強さ 生地全体はrush28>クラシック32。ボトムはクラシック32>rush28
6.裁縫部の強度 rush28>クラシック32
7.収納能力 クラシック32>rush28
8.ショルダーポケットの収納のし易さ(OMMはGO POD) rush28>クラシック32
9.耐水性 rush28>クラシック32
以下、説明。
〇1について
rush28はスタビライザーベルト(肩とショルダーベルトのコンプレッションベルト)が秀一だが、クラシック32はスタビライザーベルト自体が無く、肩部に隙間があるような感覚があり、走るとぶれる。また、クラシック32は、ウエストベルトと本体の接続部がペグになっており、この接続部分と体の間に空間ができやすく、ザックが横ブレする。ペグの先端部分も本体の輪っかから1つ2つ分が抜けやすい。普通に縫い付ける方がザックの安定性は良かったのではないかと思う。今後、縫ってしまうかどうか検討する。ただし、クラシック32はウエストベルトにポケットが付いており、容量もありとても便利。Rushシリーズにもつけてほしい。なお、クラシック32は女性などウエストが細い人は、ウエストベルトを限界まで絞り込んでも隙間が空くかもしれない。ウエスト65cm以下だと厳しいかも。
〇2について
rush28はドローコードとバンジーコードで全体をかなりコンプレッションでき、小容量利用時にも背負い心地の安定性に寄与する。
対してクラシック32は、両サイドのコンプレッションのみとなっており、rush28よりコンプレッション性能が低い。
上記の差は、ザックのブレ抑制にも大きく影響している。
また、クラシック32は、容量が増えると、ザックの下部〜中央部分が横に広がることで重心を変えずに大容量へ対応する構造となっているが、この構造が容量が少ないと左右に荷物が転がってしまい、荷物が横揺れするというデメリットにもなっている。やはり全体でコンプレッションできないと容量変動の限界値は低くなると思う。
ちなみに、クラシック32のサイドのコンプレッションコードや雨蓋のコードを絞りすぎるとザックがエビ反りになってしまうので注意。このような場合は、ショルダーベルトを絞るとザックが背中に張り付くようになり調子が良い。
〇3について
今回のクラシック32使用では、若干、肩に痣のようなものができた。もっと積極的に走ったり、荷物が重い場合は、痣がもっと大きくなるかもしれない。これは、荷物が増えた場合でもザックを横に膨らませて、あくまでも肩重心で背負うという設計思想からくるものだろう。つまり、荷物が重くなればなるほど、肩への負担のみが大きくなり、痣ができやすくなると推測される。
クラシック32の設計思想が走ることを前提としており、そのために上半身の動きやすさを重視していることが原因だろう。よって荷物が重く走ることがつらい場合は、肩への食い込みがよりきつくなり、普通のザックよりも、より厳しい状況となるかもしれない。
この点については、rush28は荷物が増えると縦方向にザックが伸びていき、いくらかは腰でも重量分散できるようになっているように思う。その分、クラシック32よりはましなような気がしている。
〇4について
これは、クラシック32の方が安定感がある。サイドのコンプレッション部にドリンクホルダーを取り付ければ、1Lペットボトルの固定にも役立つ。今回は両サイドに1Lペットボトルを入れたが、ドリンクホルダーと背部からのバンジーコード追加で、かなり安定した。バンジーコードでもドリンクを押さえつけるような感じになっていたのがかなり効いていたようにも感じた。ここはちょっとした工夫。
〇6について
クラシック32の裁縫の糸が細く、縫い目が少なく、裁縫部に補強がほぼない。強度的に不安が残る。今後の状況を観察する必要があるだろう。
〇7について
rush28では夏季でも1泊が限界だろう。クラシック32では2泊位は問題ないだろう。この差はかなり大きい。
〇8について
Rush28のショルダーポケットはかなり良かった。ラバーガード付きのカメラでもスマホでもガーミンでもパッと広げて、すっと仕舞えた。しかも揺れない。意外と強度もあった。
クラシック32はデフォルトでショルダーポケットがないため、1個2700円位のgo podを2つ購入したが、ラバーガード付きのカメラが引っかかり、pod自体がカメラなどの重さと揺れでずり落ちたりした。これは良くない。今後、なんらかの改造をする必要があるだろう。改造点としては、入れ易さとずり落ちにくさの2点。入れ易さは極細のインシュロックやワイヤー挿入か?ずれにくさは、ショルダー本体に縫い付けた方が良いかもしれない。
〇9について
今回、若干の雨が降ったが、少し浸水し易いような気がした。そもそも防水機能はないので、これは仕方がないだろう。ただ、ザックの形がだるま型で特殊なので、通常のザックカバーがきちんと収まるかどうか・・・。
〇その他
今回、OMMのチェストpodを購入したが、これは使い勝手が良かった。若干、取り外しが面倒だが、単体でも使いやすく重宝した。4Lという容量も良い。
●雑談
ザックについて掘り下げて考えると、少し容量は大きくなるが、「グラナイトギア クラウン2 38」は本当に優秀なザックだと感じた。上記の問題点はほぼ検討して作り込んであり、しかもフル重量でも1kg程度に抑えている。38Lという設定だが、実際はもっと大きいように思う。夏山だけでなく、ちょっとした工夫をすれば2.2kgもあるスノーシューを背負って走っても問題ない強度を有する。17kg程度まで積んだことがあるが、16kg位までなら意外と無理なくこなす。年間通しての日帰り登山や夏山の2泊程度の縦走まで完全にこなす。軽い場合は走れるし、重くなったら腰にも荷重分散できて安全・快適に歩ける。こういった汎用性の高さがこのザックの一番の魅力だろう。rushシリーズのようなショルダーポケットが付いて入れば完ぺきなのに・・・。
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