入山禁止のレコだからというだけで規制する必要はない

入山禁止の山に入山したヤマレコ記録について、これを規制しないヤマレコ運営を批判する書き込みを散見する(散見というか私が見る限りではほぼ1人のようだが)。
結論から言うと、ヤマレコ運営は規制も削除もする必要はない。むしろ、してはいけないと考える。

今のヤマレコの運営体制で一つ一つの記録をチェックするのは無理だろう。仮にチェックできて削除したところで、入山したという事実が消えてなくなるわけでもない。
規制を主張する人はなんの権限があって言っているのか知らないが、世の中にそういうことをする人がいるというのは事実であり、削除してしまったらその事実を知る機会を奪うことになる。人の知る権利を奪うのは民主主義に対する挑戦ではないか。

そもそも入山禁止の山に入山した記録を公開することに、なんの不都合があるのだろう？　
記録を見て真似る輩が出るからということなのだろうか？
テレビで危険なシーンとかで「決して真似をしないでください」とテロップが出たりするけど、普通は真似しないし、もし真似をする人が出たとしてもそれは真似をする人が悪いのだ。

それなりにチェックの目が入る既存のメディアと違って、SNSの情報にはなんの保証もない。なので情報を受け取る側が自分でチェックする必要がある。
自分でチェックすれば入山禁止であるかどうかも分かるし、登っていいかどうかの判断もするだろう。

自分で考えて自分で判断する。これはヤマレコに限らずネット情報を利用する際の大前提である。なにも考えずヤマレコの記録しか見ないという人は、もともと遭難リスクを抱えていると言っていい。これはもう入山禁止以前の問題でしょう。

【追記】
もちろん、誹謗中傷とか、プライバシーの侵害とか、人権に配慮しない投稿とか、著作権の侵害とか、著しく公序良俗に反するものは削除の対象になるだろう。そういう投稿はスルーするだけでは解決しないので、運営が管理者の権限で削除をするべきだ。
そういう投稿を放置したままで、杓子定規に入山禁止案件だけ削除しても、歪な「正義漢」を喜ばせるだけです。