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2021年06月04日 22:00雑記全体に公開

家族(猫)が逝ってしまった。

分かってはいたことですが、ついにその日が来てしまいました。
茶トラ♂21歳(ピコ、通称ピー)。さよならはやっぱり悲しい。でも、ありがとう。

ピーは、昨年20歳を過ぎた頃から時々奇声を発するようになり、「ついにボケがはじまったか。そろそろかな?」などと感じてはいました。それでも食欲は旺盛で、心配した暑い夏も寒い冬も元気に乗り越えました。
異変が起きたのは先月半ば、5月16日の日曜日。それまで時々だった奇声が、その日を境にまるで何かに取り憑かれたような絶え間ない咆哮に変わったのです。ロクに寝もせず四六時中なのでコッチもたいへんです。

先代猫の教訓から、ピーに対しては負担を強いるような延命治療はしない方針だったんですが、もしかしたら簡単な処置で改善するかも知れないと淡い期待を抱き、3日後の19日、大嫌いなキャリーバッグに入れ大嫌いな車で大嫌いな病院に連れて行くと、咆哮の原因はともかく、典型的な腎臓障害に伴う脱水症状がひどい状態とのことでした。医師の勧めのままに皮下点滴を施し、老廃物を吸着するというネフガードというサプリ(錠剤)をもらい帰宅しました。するとその夜は点滴の効果なのか、割と穏やかに寝てくれたので改善に期待を持ったのですが、残念ながら一時的なものでしかなかったようです。翌日からは食事を拒否し脱水のせいで異常なまでに飲んでいた水を飲むことさえしなくなりました。今思えば、体力が尽きるまでのカウントダウンがこの時始まったのだと思います。
(病院に行ってすぐに食事拒否になったので、通院がそのきっかけになったんじゃないかと今でも考えてしまいます。)

食事拒否については凄く不思議な印象を持ちました。変な話ですが決して食欲がないのではなく、食べたいのをあえて我慢していると言うか、食べようとすると別の誰かに食べるのを邪魔されると言うか。。。普段通りにご飯をねだるのに、いざ出すと匂いは嗅ぐもののすぐにプイと横を向いてしまうのです。「役目を終えた者は速やかに去るべし」の動物界の掟みたいなものに、本能的に従っているのではないか、などと勝手に想像したりもしましたが、その頑なな態度はどうすることもできませんでした。。
ただ変なことに、食べなくなって3日目くらいに好物のマグロの刺身をあげてみたら、なんと美味しそうに2枚をペロリと食べたんです。不覚にもついつい食べてしまったのかと思うと、可笑しいのと嬉しいのとで妙に泣けてきました。しかし「食べていいんだよ」と追加で出した3枚目は、ハッと我に返ったのか断固拒否され、まさに最後の晩餐となってしまったのでした。でも、最後にご馳走を食べられて良かったと思うことにします。

その後は、3日前くらいまでヨロヨロと啼きながら家中を徘徊し、2日前には寝たきりになり、最後は不意の痙攣に2度襲われた後呼吸の間隔が徐々に長くなり、ついには動かなくなり静かに逝ってしまいました。5月31日15時30分頃。

5年前になりますが、さいたま市のマンションから那須の一軒家に引っ越してきて本当に良かったと思います。ピーが自然の中でのびのび生きられただけでなく、集合住宅であの奇声は許容できるレベルではないので。そう思うと、マンションで最期を迎えた先代の2匹がそういう状態にならなかったのには感謝しかありません。
残念なのは離れて暮らす子供達です。成長過程では、恐らく私が想像する以上に話し相手になってくれたと思うので、直接さよならを言いたかったでしょうに。逐一写真や動画をLineで送ったりLive中継もしたけど、未だに実感がわかないと言っています。

ピーがいなくなって今日で4日が経ちましたが、我家に猫がいないのは30数年ぶりなので些細なことで思い出します。
あ、トイレのドアは閉めていいんだ(猫トイレが置いてあってドアは常に開けっ放しだった)。台所に立ってもおねだりピーが来ない。床に猫砂が落ちていない。食事していてもテーブルに乗って来ない。外出先から帰宅しても迎えが無い。などなどなどなど。
加えて、完全に夫婦二人だけになってしまったことで、めっきり会話が少なくなりました。思い返せば、話題の大半はピー絡みだったような気がします。
動物は大好きですし、別れは確かに辛いですがそれ以上に得るものの方が圧倒的に大きいと思うので、年齢的なことだけは注意して(万が一の時に引き取ってもらえる先を確保しておくなど)、また猫なのか、せっかく一軒家なので待望の犬なのか、はたまた両方なのかわかりませんが、いずれは迎えたいなぁと思っています。

今、小さな棚の上には先代分を含めて3つの骨壺が並んでいます。
コロナが収まったら子供たちを呼んで、敷地内に3匹一緒に埋めてあげようと考えています。


写真1:生後2ヶ月のピー
写真2:引っ越し前の那須を満喫する15歳のピー
写真3:成人式を迎えたピー
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