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今朝は3℃まで下がり、今シーズンいちばんの冷え込みとなったので、寒がりの自分はフーディニジャケットの下にキャプリーンエアのジップネックまで着込んで出かけた。最後に通過した駒沢公園には短パンに薄手のロンT一枚のランナーがいて、すごいなあと思った。自分には無理😎
#朝ラン #早朝ラン #ランニング
オーディブルは河崎秋子『ともぐい』の続き。
赤毛との最後の戦いで熊もろとも死ぬつもりだった熊爪ははからずも生き残ってしまい、持て余した内なる野生をたぎらせケダモノと化すが(その描写たるや戦慄を覚えるほど!)、結局、熊にも里の人間にもなりきれず、宙ぶらりんのまま生きていくしかなかった。そんな熊爪が唯一欲したのが陽子(はるこ)だった。
「お前のとこの、目ぇ見えねえ女、俺にくれ」
陽子の片目は母親に焼かれて潰れていたが、もう片方の目は生きていた。だがそのことは誰にも黙っていた。
「見なくても、生きていけるもの。だから見ないままの方が楽なの」
「これからも見ないの。見ないことで見えるものもあるの」
陽子の腹には旦那の子がいた。陽子は熊爪の家で誰の力も借りずに1人で生む。その描写も、人間がただの生き物であることを強烈に思い出させてくれるほど生々しい。心がたぎる。だが、自分の内なる野生は目覚めない。とっくの昔に飼い慣らされて、そんなものがあったことさえ忘れてしまったかのように。
まだ飼い慣らされてない熊爪は、野生の雄熊のように、自らの欲望のために子殺しに走りそうになる。「殺すの?」抑揚のない声で聞く陽子に、「わかんねえ」と答える熊爪。
「殺せるって分かったから、もういい」
「そうしようと思えば、いつでもできるものね」
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