![]() |
![]() |
当時の南アでは小屋泊りでも食糧持参が当り前で、テント泊装備一式に食料を加えるとザックの重量は入山時50キロオーバーになることが予想されました。(現在のような軽量化以前の時代です)

山行を前にして、私はアルバイトにかまけて落ちた体力を回復すべく、慌ててランニングなどを始め、仕上げに真夏の西丹沢へトレーニング山行をしました。
渋る近所の沢好きの友人を「装備はあらかた自分が背負うから私物だけ持てばよい」と言って口説き、行動用の水2L以外に5Lのポリタンクも背負うことにしました。

初日は午後に箒沢でバスを降り、用木沢、犬越路、大室山、加入道、白石峠、畦が丸、大滝沢、中川温泉と山中に2泊して歩きました。
途中白石峠で白石沢源流へ水汲みに下り、当時は人気のない甲相国境尾根の笹藪をかき分けながら進み、2日目は畦が丸の避難小屋に泊まりました。

当時の避難小屋は三代目の現在とは異なり、畦が丸山頂付近に建っていて半分岩室のような作りでした。
担いで来た水と食料で友人に手料理をふるまい、小屋の屋根に上って夕暮れの富士を眺めながら酒を酌み交わすひとときは、トレーニング山行とは言え至福の時間でした。

下山時には暑さに耐えかねて、ひと気の無いのを幸い大滝沢で水浴びをしてクールダウン、新松田で暑気払いの生ビールにほろ酔いで帰宅しました。

このトレーニング山行のおかげで南ア縦走を無事果たし、憧れの蝙蝠岳も訪れることが出来ました。

【写真は南ア縦走時の藪沢カールテン場と仙塩尾根】
50kgオーバー! 凄いですね。
今月末にテント泊装備で北アルプスの予定ですが、十数キロで泣き言言ってられませんね笑
頑張ろうって気になりました。
こんにちは 私の日記は1960年代の話しですからご安心ください。
背負ったキスリングに押しつぶされそうになり、ゆっくり景色を眺める余裕もなく歩いた時代でしたが、山の雄大な美しさに感動しました。
テント泊での北ア山行、初秋の気配を楽しめると良いですね。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する