『キクア』を避ける人生

2019年10月02日 20:36未分類全体に公開

「競わない・比べない・争わない」この3つをやめれば自分を不幸せにしない、ということを読んだ。僕が山に登るのも1人。ポッチ登山と蔑む人もいるが、人と一緒に行動すると「相手をかまう」か、「相手に気を使われないように」と考えてしまうからだ。どちらにしても純粋な気持ちでは登れない。
先日も一人で登っていると、先に歩いているカップルがあった。僕は平らなトレイルは遅いが、登りや岩場になるとペースが上がる。先に歩いていた男の人はそれまで、彼女と会話をしていたが、僕の姿を見ると会話をしなくなり、歩くことに専念。気の毒なので僕はトレイルから少し外れて、並行に歩いた。踏み跡があるので、歩くのには全く困らない。結局、彼は歩いて僕に先んじようとしたが、彼女の方が「ちょっと休みましょう！」「後ろの人はこの道の横を進んでいるから邪魔にならない。」ということになった。
変に競争心を持つと、自分もしんどいが、巻き込まれる人もしんどい。僕は自分のペースで登れたので、ほっとしたが・・・・・・・
これは歩くスピードについてだが、最近はそれ以外にもいろいろと比較したり、競い合うことが増加してきた。

①人に注目を浴びようと高価なグッズを身に付けたり、人がびっくりするような写真を撮ること。　instagram映えになる写真
②何々１００名山と名付けられた山に必死に登ろうとすること。これはポケモンのゲームを登山に当てはめたようなものだろう。何々という対象が共通していることから、お互いに話題に取り上げやすい。そうするとどうしてもどれだけの数を登ったか、話題になりやすいので山を楽しむというより、数登ることに労力を使ってしまう。父が死んだ自分の親のために『西国三十三か所巡り』をしてご朱印を集めて回ったのは、人のためであったが、名山登りは自分の自己満足のために時間とお金を使用しているだけではないだろうか？
　退職して、フリーな時間を豊富に持つようになって、『「幸せ」とは何か？』について考える機会が増えてきた。古代ギリシャのソクラテスみたいになってきた自分にびっくりする。同じく、『何故山に登るのか？』時間つぶし？、暇つぶし？、仕事をしたくない逃避のため？写真を撮影するため？、植物を知るため？？？？？？？？？疑問は多いが、ただ僕に言えるのは「山では落ち着いて自分自身を見つめることができる」ということ。体調が悪いときに「引き返すか？続けるか？」ルートに迷った時「どちらの道を選択するか？」「クマと出会ったらどうするか？」などなど自分以外に回答を引き出せる人間はいない。結果はそのまま自分に跳ね返ってくる！
グループで登れば、助け合いながら登れるので、出かける山も多くなる。でも僕にはボッチ登山が向いているようだ。珍しい花や植物を見つけて、一喜一憂する方が「幸福」な自分の時間が持てそうである。

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