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「息子との山行はもうすぐ300回だから、子連れ登山も一区切りかなぁ」
などと呟いたばかりなんですが、今年こそは彼と一緒に行きたい山域があります。
北アルプス、裏銀座界隈。
“界隈”と言ったのは、その行程で最後に槍ヶ岳を目指すのではなく、ちょっと逸れて笠ヶ岳に立ち寄ろうかなぁという計画を組んだため。
息子と初めて北アルプスを歩いたのは、彼が小学校に入って初めての夏休み。猛暑の中、中房温泉から燕岳へ登り、大天井、常念岳、蝶ヶ岳を経て上高地まで歩きました。その時はまだ息子を連れて槍ヶ岳に登れるとは到底考えられませんでした。
その2年後、息子も色々と経験を積んできたので「そろそろ槍ヶ岳いけるかな」と意気込んで臨んだ槍ヶ岳山行。多少の遠回りはしたけれど、思い出に残る5日間になりました。
そんな出来事を経て尚、もっと北アルプスの深い懐に入り込みたい、思い切り深山に浸りたいという想いは年々募る一方でした。
だから私にとって、裏銀座と呼ばれる長〜い道を歩く事は、私自身がおやこ登山に一区切りをつけるためにも必要なことなのかも知れないと思うようになりました。
もちろん息子にはそんなこと伝えてませんけどね!
元々は2年前、2020年の夏に息子と二人で行こうと一緒に計画を立てていたのですが…誰もが予想しなかったコロナ禍の到来により、山小屋の利用も閉ざされてしまい敢え無く断念していました。
それまで当たり前のように、「夏になれば行ける」と思っていたアルプスが、気が付けばとても遠い場所になっていました。
山小屋の置かれた状況は相当に大変なものだったと察しますが、こればかりは事態が落ち着くのを待つしかありませんでした。
そんな2020年の夏はアルプス山行を諦め、7月には息子と白山の南北縦走を敢行、8月は独りで新潟の山々を歩きました。
翌2021年夏は、予てから計画していた道東山行に繰り出しました。
いずれの夏も、私たちおやこにとっては忘れられない経験になりました。
2022年春、息子も小学生最後の年になり、ふと思い立ちました。
「あ…まだ裏銀座に行ってなかったっけ」と。
仕事がにわかに忙しくなり、私も30代の時のようなみなぎる体力はありません。
大きくなった息子とは反比例するように、私の体は衰えていきます。
何だか長い居眠りからふと目が覚めたように、今年こそは裏銀座を歩こうと思い立ちました。
息子に相談したところ、一緒に行ってくれそうな感触です。
続きを書くのはまた今度にしよう。
父記す
※写真は2017年夏、大天井から常念小屋へ向かう途中
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