ヤマケイ文庫から出ている、「生還」っていう本を読んでいて、自分が遭難しかかった同じところで、遭難事故があったことを知ってびっくり(;゚Д゚)!
「生還」は、実際に遭難事故にあった人が、何日間も山の中でひたすら救助を待って、無事生還することが出来た話をまとめたものです。
その話の中に、丹沢の大山の近くにある、唐沢川で遭難した実話が出ていました。
そのルートは大山とその北側にある三峰山を結ぶルートなんですが、地図上では破線になっていて、「迷」マークが付けられている上に、赤字で「踏跡不明瞭箇所あり 西側の唐沢川側にくだらないこと」との注意書きがされています。
去年の夏に最初は一人でこのルートを三峰山から大山に向けて抜けようとしたところ、案の状、何回も道に迷い、行きつ戻りつを何度も繰り返しながら、なんとか通常のルートに出ることが出来ました。
その後、今度は友人と二人で同じルートにチャレンジしてみたんです。
三峰山までは沢沿いの道を登っていくので、皆さんご存知のように、ヒルが異常に多く、ちょっと油断をするとすぐに靴の中や靴下の中に入ってきて、思いっきり血をすわれてしまいます。
私もそれまでに何度か足や背中までヒルに噛まれたことがあったので、その日もヒル対策は万全で臨みました。
友人はそのルートは初めてだったので、登り始め早々からヒルに襲われ、いきなりブルーな感じになってしまいました。
それに加え、夏場で暑かったこととも合わせて、三峰山に着いたころにはかなりばててしまっていたんです。
そこからちょっと休憩をして、いよいよ大山を目指して踏み跡が不明瞭なルートに入っていったんですが、私はちょっと前にここをなんとか抜けた経験があったので、自信を持って前を進んで行ったんです。
途中から道もなくなり崖みたいなところに迷い込んでしまったので、戻るかどうか迷ったんですが、もしかしたら道間違えちゃったかな〜と思いながら、またこの急な崖みたいなところを登り返すのも大変だし、このまま下って行けば川にぶつかり、その川を下って行けば登山口に戻れると思って、どんどん崖を下って行ってしまったんです。
私はてっきり稜線の東側に下っているつもりだったんですが、実は地図に「下ってはいけない」と書いてあった西側を下って行ってたんです。
とんでもない崖を、滑るようにしてどんどん下っていったら予定通り沢にぶつかりました。
私はやっと沢にぶつかったから、後1時間くらい歩けば登山口のほうに戻れると思い込んでいたんですね。
友人は、「沢を下るのはやばいんじゃないの?」って注意してくれたんですが、今更またあの崖を登っていく体力もないし、ここを下っていけば登山口に戻れれるって信じ込んでいたので、とにかく行こうということで、その沢を下り始めました。
途中、沢を歩けなくなり、崖を登り返してみたり、また沢に戻ったりを繰り返しながら、1時間経過。
でもまだ登山道にはぶつかりません。
友人はもう真っ青になって、座り込んでしまいました。
そこでちょっと休んで、地図を見ながら、「もうここまで来ているからあと少し。頑張ろう!」と励まして、また歩きだしてはみたものの、更に1時間下ってもまだ着きません。
そのうち、私もちょっとあせり出して、岩で足を滑らせて転びそうになったりしながらさらに1時間弱下っていったら、前方に橋を発見。
やっと登山道に戻って来れたと安心して、橋の名前を見てみたら、私が想像していたものと全然違っていて、慌てて地図で確認したところ、「下ってはいけない」と書かれていた、唐沢川に降りて、そこを延々下って来ていたことにそこで初めて気がついたんです。
もうそこで二人ともぐったり。
でも本当に大変だったのはそこからで、地図で見てみるとそこから道沿いに山を大きく迂回して登山口まで更に4時間かかるということが分かり、さすがにどっと疲れが。
でも歩くしかないので、疲れた足をひきづってなんとか登山口に戻ることが出来ました。
ちなみに「生還」で遭難した方々は、高齢の経験者と初心者のグループで、やはり高齢の経験者の方が道を間違えてリードし、途中で動けなくなってしまい、山の中で救助を4日間待っていたそうです。 もちろんハイキング気分で行っていたので、なんの装備もない状態で。
彼らがビバークしていたのは、崖を下ってすぐのところで、唐沢川を少しだけ下ったところだったようです。
最後は救援ヘリに見つけられて事なきを得たようです。
運良く、無事に戻ることが出来ましたが、反省点としては、
1. 友人がいたことで、安心感もあり、無理をしてしまったこと。
一人だったら間違いなく途中で引き返していたと思います。
2. 道を間違えたと認識しながら、強引に下り続けたこと。
3. 地図を持っていながら、コンパスを持っておらず、方向感覚が完全に間違っていたこと。
4. 危険な崖や沢を強引に下ってしまったこと。 怪我がなくて良かったですが、足を滑らせて怪我でもしていたら、やばかったと思います。
5. 一度一人で通ったことがあるからという変な過信があったこと。
それから最後に、どんなにやさしそうな山でもちょっとした油断で遭難する可能性は高いということを認識したので、万が一に備えて、2〜3日はビバークする準備と覚悟を持って山に登るようにしています。
皆さんの山行の参考になればと思い、日記にしてみました。
dave さん、今晩は。 mesner と言います。
やはりコンパスが無いと言ふのが致命的ですね。遭難の60%以上が道迷いです。進行方向が分かっていれば尾根の右側に下りているのか、左側に下りているのかすぐ分かりますよね。
ビバークの準備もいいですが、地図とコンパスを使えるようにして下さい。
mesnerさん、初めまして。
アドバイスありがとうございました。
おっしゃる通りですね。
あのあと早速コンパスを買いに行きました。
まだ山を始めたばかりなので、勉強することは沢山ありますね
これからもよろしくアドバイスお願いします<m(_ _)m>
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