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変な言い方ですが、弱風の状態なら今の最新ヘリを使えばエベレスト山頂に降り立つことも可能です。しかし、それじゃ登山になりません。
では、登山とは何か?ということになると、「足で登る」という限定的な条件が必要になります。
その意味では、一番先にも書いたように、C2からの下山にヘリを使ったことで登山としては本来は100点満点じゃないかも知れませんが、危険と安全の判断も必要なので総合的には大きな問題はないのではと私は思います。
そもそも、アイスフォールは昔から危険な場所で多くの登山家やシェルパたちが命を落としてきました。
そのアイスフォールの危険性も含めて「エベレストの難易度」になると言えばそれまででしょうが、その昔は飛行機も使わずに長い道を大名行列でキャラバンしてBCの設営場所にアプローチしていた訳です。その長いキャラバンまでを含めてエベレストの難易度に含まれると考えるなると今の方がずっと難易度が低い訳です。(装備等の最新化まで含めれば圧倒的に難易度は下がっている訳です。)
南極の最高峰のビンソン・マシフも今では飛行機や雪上車を使えるようになっているそうですが、植村直己が狙っていた頃は3千キロを自力で走破しなくてはならず、難易度はけた違いなものです。
その意味で、将来はネパール側からだとヘリでアイスフォールの上にベースを作るのが主流になるんじゃないでしょうか。それも極地法ではなくアルパインスタイルで登る方法になっていくと思います。
そんなことで、将来は、「昔は、危険なアイスフォールをルート工作して通過していた時代もあったんだよ、すごいね」と振り返る時が来ると思います。その意味ではエベレストの難易度はさらにどんどん下がっていく訳ですし、今回の三浦さんの選択はそういう先取りと考えてもいいのでは?
そもそも、他人がその行為を評価することよりも、自分がどう登ったかということに自分で価値を感じておればいいのだと私は思う訳です。ある人は登山家の行為をマスターベーションとも言いましたが言い外れてはいないとも思います。今風に言えばドMの時代と言ってもいいかも知れません。
お金を出せば宇宙にも行ける時代になってきました。そんな時代ですから、逆に、昔のキャラバンルートを少人数で歩いてからエベレストに登る人も出るようになるかも知れません。野口健氏の清掃登山もバリエーションといえばバリエーション登山になると思います。
それらの行為を見て外野的な評価は色々とあるでしょうが、自分が自分でやったことに対しての満足感や達成感があればいいのではないかと私は思います。
そういうことで、これからの時代は、ルートのバリエーションもありでしょうが、方法のバリエーションも含め、様々なバリエーションの時代になっていくと思います。三浦雄一郎さんは「年齢」というバリーエーションに挑戦をされたと言える訳です。
何はともあれ、今は価値観の多様な時代です。自分の価値観を他人に押し付けることなく、自分の価値観で山を登り山を下ればいいと私は思います。イモトがマッターホルン山頂からヘリで降りましたが、それも問題ないと私は思います。記録としてはそういう記録になるだけの話です。知る人ぞ知る、ジャンマルク・ボアバン(握手したことがある)は、その昔、ハンググライダーでマッターホルンの山頂から飛び降りました。彼はスキーでも滑ったと思います。([b]追記[/b]:1988年に彼はエベレスト頂上からパラグライダーで飛び降りたということです。)
以上は、私の考え方です。他の人の考えはわかりませんが。
(※写真はへりではなくエベレストフライトの小型ジェット。2011年)
わたしは三浦雄一郎さんには、さほどの興味はありませんでした。
ただ、今回の登山にあたって彼の主治医が「三浦さんは特別な体を持っているわけではありません。彼の精神力がすごいのです。ごく普通の体です」との趣旨の発言をしておられる記事を読みました。
登る!という執念にもにた想い。彼のプロ根性をたたえたいと思います。
当社、タクシー会社乗務員170人の平均年齢61.5歳
真っ直ぐスタスタと歩ける乗務員は・・60%。
登山どころか駅まで歩くのがしんどいという者ばかり
ふふふ・・空気が30%なんてところ、わたしは歩けないです。まずは祝福の拍手を送りたいと思います
本当におめでとう、そしてご苦労様でした
でわでわ
記録よりわれわれの記憶に残る快挙でしたね
私もそんなに興味があった訳じゃないですが、80歳ということで注目していました。達成されたことで多くの人の老後の目標にはなると思います。
それよりも、駅まで歩くのがしんどい人が運転手さんというのも驚きではありますね。やっぱり車は文明の利器ということですね。
歩行ロボットで登山する人も出てくる時代になるかも知れませんが、それでも自分の脚力を三浦さんのように鍛えることは必要ですね。筋肉は何歳まででも鍛えられるそうですから。精神力もですかね。
私もmurren様の意見に賛成です。
三浦さんはなにしろ80才(^^)。登っただけで快挙ですよね。
そもそもエベレストくらいになると食料やら装備やらは「登山家」という本人が担がず、シェルパさん方が運ぶんでしょう? 私はそちらの方がよほど邪道な気がします。
三浦さんだって本人は酸素ボンベくらいを背負っているだけで登ったんでは?
富士山なども昔は吉田浅間神社から登山し、それが「正道」かも知れませんが、いまじゃほとんどの人が五合目まで車で上ってから登り始める。「それじゃ登山じゃない」とも言えないでしょう。
文明の利器にどこまで頼って良くてどこからはダメっていう基準はないし、murren様がおっしゃるように「登山は自己満足」でいいんじゃないかと。
ところで、TVで某体育大学の教授によると三浦さんの太ももの筋肉は40才同等だとのこと。
こりゃたゆまぬ鍛錬もあるでしょうが、やっぱりスキーで鍛えたものだろうなと納得しました。
三浦雄一郎さんの80歳でのエベレスト登頂のニュースを聞いてとても嬉しく思いました。
80歳での高齢の記録も素晴らしいのですが、私は三浦さんの息子さん娘さん奥様など家族の応援している様子を見て温かい気持ちになりました。80歳といえば一線を退いて、ゆっくりとした老後を送っているのが一般的です。また、家族や子供たちに気を遣いながら生活し、居場所も狭くなってしまう方もいらっしゃると思います。それを、家族の中心となり家族全員が三浦さんを一丸となって応援している様子を見て家族って本来こうであるべきだなと感じました。三浦さんが常に前向きに頑張っている姿を家族も誇りに思っているからなんでしょうね。将来家族にそう思っていもらえるような80歳になれたらなんて思ったりします。
ヘリコプターでの下山は私もアリだと思っています。どんなに素晴らしい記録を作ったとしても生きて帰れなかったら意味がない無事に下山してこそ価値があると思っています。
これは自分の登山にも言えますね。決して無理せず長く楽しく安全に登山を続けていきたいですね。
長文になってしまいすみませんでした。
今日の記者会見のニュースをみました。その前の映像からも本人はやっとやっとだったのでと思います。それで周りのスタッフの判断でのヘリ下山となったと想像します。
80歳でエベレスト登れるのですから、生きて帰ればOKです。周りも動員して、実行出来る力が素晴らしいです。
ダウラギリで亡くなった67歳の女性は帰れない運命だったのでしょう。人はいつかどこかで死にます。
pasocomさん、こんばんは。
さすがにpasocomさんのご説明は分かりやすいですね。
富士山も田子の浦から登る人もいますね。
大名行列でシェルパまかせの登山から今はヨーロッパスタイルの登り方になりつつありますよね。極地法じゃない登り方はメスナーあたりはそれを実践した最初の人だと思います。
どちらにしても、80歳はさすがにスゴイと思います。
ヘリを使ったりしてとそのあたりのことを否定的に言う人がいますが、そのポイントだけは押さえて欲しいもんだと思いますね。実質的にそういうチャレンジだったですよね。近所の80歳にはボケている人もいます。
mitukiさん、ほんとうにそう思います。
今までの経歴と日ごろの鍛錬と回りの応援とで80歳でチャレンジできる幸せまで含めると本当に素晴らしいことだと思います。mitukiさんも80歳で挑戦してみてください。その前に2回ぐらい登ってみてくださいね。
生きて帰らなければダメなので、ポイントはそこですよね。本当に成功して良かったです。これで80歳という年齢でエベレストが登れるということが証明された訳ですから大したもんだと思います。
wakaさん、こんばんは。
私も今しがたニュースで見ました。数日すぎましたがやはり疲労感がありますね。酸素を頂上で外していたことが疲労の原因みたいなことを語られていましたね。
無酸素で挑戦する人もいるし、様々なバリエーションが登山にはありますね。
やはり日ごろのトレーニングは絶対に必要なんでしょうね。健康状態も含めて。
80歳という高齢で、チャレンジしようという意欲にまず拍手ですね。それと登頂成功したという精神力に脱帽です。
私には到底まねできません。家で寝っころがって酒飲んでるほうがよっぽど楽しいです
murrenさんこんばんは。
>自分の価値観で山を登り山を下ればいいと私は思います。
私も同感ですね!そうだと思います。
私の場合は、単純で「自分が出来ない事(成功する)!やった事の無いこと!」に関しては、他人を偉そうに評価するなんて事はまず!!出来ないですね。
確実に無理だと思いますが!
将来、私が80歳でエベレストの頂上に立って、無事に自分の足で下山したとしたら、その時に初めて自分と比べて評価するかもしれないですけどね!?
誰だって、口じゃ何とでも「他人の事」は簡単に言えますからね!
deepさん、こんばんは。
>家で寝っころがって酒飲んでるほうがよっぽど楽しいです 。
そうですか?自分の価値観を他人に押し付けるつもりじゃないですが、中高年で寝っ転がって酒飲んでいると、ほぼ100%病気になりますよ。
80歳の時点ではどういう生活が健康上いちばんいいのか分かりませんが、有酸素運動と筋トレは継続した方がいいんでしょうね。
余計なおせっかいでした
ryuu88さん、こんばんは。
三浦雄一郎さんに限らず何かを成し遂げた人には拍手を送り、時には凱旋パレードで紙吹雪を舞わせ、そういうことは昔の日本人はどっちかというと苦手でしたが、最近はそういうことが日本人にも出来るようになってきましたね。ハグして喜ぶスタイルも見慣れてきました。
今回は、フィックスロープべた張りだとか、大金使って据え膳盛り飯状態で登ったとか色々言う人がいいますが、ryuu88さんのように、何で自分が出来ないことでも他人の行為を卑下したりするのかなと思ったりします。
80歳という年齢でエベレストはどのような方法で登ったとしても私はスゴイ記録と思いますね。それが出来る幸せもスゴイし、スゴイことだらけだと思います。この記録には私は価値があると思います。
murrenさん、こんばんは。
ヤマレコ上でも賛否両方の意見が表明されているので、言論の自由があって良いところだな・・・と思いながら、一部の方のご意見(自分で何処まで近づけるかはさておいて今回の冒険にパーフェクトを求める)には同意できずにおりました。
ここでのご意見は偉業を素直に喜べる、何かホッと出来るところがあります。
・80歳でチャレンジは考えるだけでも凄い!(他にトライした方は81で途中断念されたネパールの方くらい?)
・好天にも恵まれたかも知れませんが、日頃の鍛錬を積み重ね無事に登頂した! (これだけでもとても凄いこと)
・何よりも登頂後に無事に帰ってきた! (自力ではC2までというのがとても悪いことのように言われていますが、自力での限界まで頑張って、最後は生きて帰ってきたことが一番大切)
だと思うのです。
サポートの方々が居ない単独行など現実的ではないし、自分だけでなく仲間の安全だって大切なはず。あの状態でベースキャンプまで自力下山を目指せば自分だけでなく多くのメンバーを大きなリスクに晒すわけですから、(誰が決めたかはともかく)適切な判断だったと言えますよね。
ネガティブなご意見を聞いていると、自分が(低山でも良いですが)撤退する判断を出来るのかなぁと心配になります。生きて帰るギリギリの判断が一番難しいのですから・・・
今は、とにかくお疲れ様でしたと言いたいです。
fireboltさん、こんばんは。
そうですよね。昔のヒマラヤ遠征隊なら一人だけの日本人登頂者があれば成功だった訳です。仮に死亡者が出ても登頂者が誰であっても日本人隊員が登頂したなら成功と呼んでいましたよね。(死者が出て成功と言うのは異論があるでしょうが)
ところが、今回は三浦雄一郎さんが登頂しなければ他の人が登っても隊としては失敗になる訳ですよね。三浦さん以外の方は全部サポーターということになる訳で、医師も含めルート工作員も含め万全の態勢で三浦さんをサポートした訳ですが、そういう優れたサポート隊が三浦さんを登頂させたということでも、私は一つの良い成功例になると思います。屁理屈みたいな言い方かも知れませんが。
完璧を求めるのは外野としては結構なんですが、結果としてパーフェクトじゃなくても登頂という目的を達したのでスタンディングオベーションでいいと思う訳です。
価値観は多様なので自力下山100%じゃなかったから拍手出来ない人がいてもいいのかも知れませんが、BCまで自力下山できなかったからなんだかんだと批判的にゴチャゴチャ言うのは人としては変だと思う訳です。拍手しないだけで済ますことはできないのでしょうかね?
とても良いコメントをありがとうございました。
uedayasujiさんの日記を拝見して思った訳ですが、
最近の私は日記数が多く余分な言葉が多く、それゆえの不安感をもつようになりました。
やはり私はまだまだ修行僧の身の上。邪念を捨てるように修業の日々を送らなければなりません。
三浦さんに対することじゃなく、でしゃばった言葉を反省して、修業にいそしむようにしたいと思いました。ローカルな場所で何も考えずに汗を流したく思います。
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