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そもそも、酢というのは、調味料としては味噌や醤油よりも古いのだそうです。つまり、人類最古の調味料が「酢」ということになります。
酢を私のように手作りするようになると、必然的に鹿児島県の福山町の「つぼ酢」に行き当たります。酢としてはここの酢が理想的に思えます。昨今の健康ブームで福山町の黒酢のことをご存じの人も多いでしょうが、ここの黒酢の作り方は世界でも類をみない見事なものです。
普通の酢の作り方は、蒸した米を米麹を使ってデンプンを糖に変え、つぎに酵母が糖をアルコールに変えます。つまり、最初に日本酒を作ります。その日本酒に水と酢と種酢を加えることで、酢酸菌によってアルコールが酢酸に変わり、米酢が出来る訳です。
ところが、福山町の「つぼ酢」は、壺の中に蒸米と水と米麹を入れるだけなのです。米のデンプンを米麹が糖に変えるのは同じですが、その糖を壺に住んでいる酵母がアルコールに変え、同じく壺に住んでいる酢酸菌がアルコールを酢酸に変えてしまうのです。つまり、一つの壺の中で一部始終が完結してしまうのです。そして、南国の天日が壺をあたためて酢を熟成させます。そして熟成後にできた黒酢は酢としては高い価格で売り出されるという訳です。
残念ですが、普通の人がこれを真似して普通の壺でやることは無理なようです。
この壺のことを「アマン壺」と呼び、100年とか200年という古い物は1個100万円から2百万円もする値段で取引されるのだそうです。余計なことですが、このアマン壺を一つの会社が1万個とか2万個も持っている訳ですから、壺だけでも相当な財産価値があるということです。
実は、ここからが本題なのです。どれだけの人が着いて来られるか分かりませんが、続けてみます。興味がある人は読んでやってください。
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この「アマン壺」という名前の「アマン」は、「酢」という意味があるのだそうです。この「アマン」という言葉は、「あまり」の音便形なのだそうです。
「アマン」という言葉を「酢」の意味だと分かるのは今では鹿児島県や沖縄の人くらいらしいのですが、以前は関西以西では普通の言葉であったようです。
「酢」のことをどうして「あまり」とか「あまん」と言ったのかというと、この「あまり」というのは「余った物」という意味なのだそうです。
つまり、壺の中に「あまった食材」を入れてそれで酢を作っていたという説があります。また、「腐る」ことも「あめる」というらしいです。
おそらく、酢を最初に発見した人は、壺の中に入れていた食物が発酵してしまい、もったいないので食べてみたら美味しかったのではないかと思うのです。
発酵と腐敗とは紙一重ですが、そんな酢作りが太古の昔に行われていたと思うとロマンを感じます。
そこから発展して、今回、初めて「フルーツ酢」を作ろうと思いました。
酵母と酢酸菌がいれば糖分から「酢」が出来る原理が分かったので、たぶん上手に美味しい酢ができるんじゃないかと本日仕込んでみた訳です。
冷蔵庫で破棄されるはずのレモン、柿、イチジク、梅ジュースを作ったあとの余りの梅、ミカンなど、そんな色々な果実を瓶の中に入れてみました。すべて我が家の完全無農薬の果実です。
さて、どうなることでしょうか?
写真は、米酢、柿酢、フルーツ酢の仕込みです。種酢には昨日のワインビネガーのものを使いました。
こんにちわ
私も今日同じような物を仕込んでいました。
この写真で言うと左の物と同じです。
但し○○は入れずに○○○○になる予定です
酢やお酒はかなり古くから作られてるらしいですね。人類初のお酒は類人猿がサルのマネをしたという説もあるとかないとか…(多分最初は唾液に含まれる酵母を使ったのだと思います)。
ロマンを感じる気持ち、よく分かります!
akamisoさん、初めましてこんばんは!
お名前がもしかして「赤味噌」さんですか?
赤味噌というとこちらでは普通の味噌です。色が黒いと岡崎の八丁味噌になります。
人類が最初に飲んだ酒は書かれているように俗語ではない山ブドウなどが偶然にアルコール発酵した「猿酒」かも知れませんね。
口噛み酒は古くからあるようですし南洋のジャングルの中で生きている人は今でも作っているところもあるようですが、まあ、遠慮したいですね。超美人で超可愛い女性の口噛み酒なら
同好の方がいらして嬉しいです
うぁ〜、出来上がりが気になります
いつ頃 酢になるのでしょうか。
昔、田舎に行った時に
"どぶろく"をご馳走になった事があります。
とても、貴重な物のように思えましたし、
そして それを振舞って頂いたのもありましたので、
頑張って 飲み干そうとしたのですが・・・
酸っぱくて 飲めませんでした。
アルコールが 酢に変わりつつあったのかもです。
それとも "どぶろく"とは 少々 酸っぱいお酒なのでしょうか
hayakazeさん、こんばんは。
酢になるには決まった月数がありません。数ヶ月という表現が多いですね。酢酸菌は暑い時期が好きなので今仕込むと時間がかかると思います。いろいろな雑菌との戦いに酢酸菌が勝つ条件を与えてやるといいのですが、それがなかなか難しくて”偶然性”の方がいい場合が多い感じがしています。つまり、私が作る場合、”ほったらかし”の方がいい感じがしています。
”どぶろく”作りは違法行為ですが私も何度も作りましたが、これまた美味しく作るには難しいと思います。酢になっている訳じゃなくて、いわゆる”雑味”が酸っぱさの原因だと思われます。
日本酒メーカーのように酒作りに適した米(酒造好適米)の山田錦のようなデンプン質が多い米を削って中心だけを残すとデンプンの割合がさらに増えますが、どぶろくはそういうことをせずに発酵させるので、米の外側の成分が影響してその時々で雑味が強く出る場合があり、それが酸っぱさや変な味になったりします。
酸っぱい味のどぶろくの酸度を計っても酸度は出ないので少なくとも酢になっている訳じゃないと思います。かんたんに言えば美味しくないと感じた場合は失敗作です。それは仕方ないと思います。日本酒は奥が深くて難しいので私は自作は止めようと思いつつあります。ただ、奇跡のように美味しくできる場合もあります。
murrenさん、再びこんにちわです。
そうなんです。赤味噌なんです。出身が愛知県なので、望郷の思いを込めて。
プロフィールを拝見したら、同郷の方だったのですね。今、なんだか勝手に親近感を感じています。
東京では大豆だけの味噌は入手難度が高めです。スーパーで売っていますが、ちょっとお高いものばかり(カクキューと愛知赤だし味噌をよく見かける)。
いつも帰郷の折に大量に買い込んでいます。
唾液を使うのは口噛み酒と言うんですね。確かアマゾンに暮らす部族がバナナで作ってるのをテレビで見て知りました。ちなみにその人たちはレジ袋に入れて作ってた
過去の記事もちらほらと拝見しました。マニアックな話ばかりで、勉強になります。参考にさせていただきます。
akamisoさん、おはようございます。
愛知ご出身だったんですね、親近感わきますね。
やっぱり赤味噌は美味しいですよね。でも、昔はほとんど全国赤味噌だったそうですね。
私は最近「農山漁村文化協会」という略して農文協という出版社の本を多く買っています。その一つに「農家が教えるどぶろくの作り方」という本があって、その中に口噛み酒をふるまった人の話が出てきます。蒸米を噛んで発酵させて友人にふるまったところ、「うまい、作り方は?」と聞かれて白状したら、誰もしばらくは口もきいてくれなかったそうです
世界にはモンゴルの馬乳酒とかロシアにはパンから作るクワスという酒がありますね。馬乳酒はちと無理ですが、クワスは新タカジア錠で作れるみたいなので私は薬を仕入れて準備だけはしております。まだ作ってはおりません。やることが多くて。。
ただ、私の場合、興味本位ということよりも「自給自足」という方に興味があります。昔の農家のような暮らしは非常に参考になっています。もっと言うと憧れます。
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