私は昨年の１月からヤマレコに参加させてもらいました。
私の場合、まだまだ「山」は本格的に復活してはいなくて、ダイエットと日々体力トレーニングを続けています。行きたい山を抑えて修業の日々です。サボることも多いですが…、
そんな私自身のことはどうでもいいのですが、新しい年に際してヤマレコの少し気になることを思いました。
それは、先日のニュースです。
「岐阜県では去年、山岳遭難が過去最悪となったため、県は、警察や山岳会などでつくる研究会を設け登山届の提出の義務化や入山料の徴収など、登山の規制を検討していくことになりました。
岐阜県危機管理課によりますと、北アルプスなど、岐阜県の山で遭難した人は去年１年間で１１４人に上り、おととしに比べて３５人多くこれまで最も多かった、平成２３年の１０１人を上回り過去最悪となりました。
遭難した人のなかには、登山の経験が少なく計画や装備が不十分なケースがみられることなどから、岐阜県は登山の規制を検討するため警察や山岳会、観光業者などでつくる研究会を今年３月までに設置することになりました。
研究会は現在、任意となっている警察への登山届提出の義務化や入山料の徴収を検討していくということです。
岐阜県危機管理課は「遭難事故の減少は救助活動にかかる費用の削減にもつながるため条例の制定も視野に入れて規制を検討していきたい」と話しています。」（１月９日朝のＮＨＫニュースより引用）
このニュースをラジオで聞いて色々なことを思いました。
登山届の義務化自体のことでなく、入山料の徴収自体ではなく、そういうことも考えましたが、現場で救助する側にとっては切羽詰まった状態になっているだろうという推察が生まれました。ある意味、現場の救助隊は悲鳴をあげているという感じにも私はとらえました。
岐阜県での遭難ということだとヤマレコユーザーも昨年救助された人がいましたが、ヤマレコがそれにどう対応したのか？という疑問も生まれました。
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話は変わります。
ヤマレコの最大のメリットは私はその情報量だと思います。
近い記録を見ると、コンビニで新穂ロープウェーのチケットで買うと割安になるとか、どっかのペンションは送迎してくれるとか、良い温泉のお得な話とか、駐車場情報とか…。
このようなアプローチ情報は三重マルの素晴らしいヤマレコのメリットだと思います。
次に、山行記録の情報はほぼタイムリーで参考になります。これはインターネットによる恩恵ですが、個人や山岳団体のブログを探すよりも効率的です。
各個人の山行記録はルートガイドではありませんので参考にする場合は注意が必要でしょうが、ほぼタイムリーな山行記録は駄洒落じゃないですが参考（サンコウ）になります。
これも二重マルのヤマレコのメリットだと思います。
次のメリットとしては、日記やヤマノート等による様々な情報です。山の道具類とか参考になる本とかあるいは技術的なこととか。
山とは直接関係ないような日記なども多いですがメリット的にも一重マルだと思います。
以上のヤマレコのメリットについては誰も異論は少ないのではないでしょうか？
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一方、ディメリットもいくつかあるのは事実と思います。
一つは、初心者が山行記録を見て「これなら自分も行ける」と思ってしまうことです。実際にはその判断力が問題ですが安易に模倣をされやすいという面を持ちます。
もう一つは、拍手などで調子こいて段々と実力がないのに目的の山や季節がエスカレートしてしてしまうことだと思います。拍手を期待して山を登るなんてナンセンスだと頭で考えればそれが正論でしょうが、実際には人間の心理としてはそれは普通のことだと思います。つまり、これは安全面から言えばヤマレコのディメリットになると思います。
それ以外にも間違った情報という厄介な問題もありますが細かいことは別として以上が私が考えるヤマレコのディメリットです。多くの人も同様にお考えだと推察します。
これらのヤマレコのメリットとディメリットを比較して天秤に掛けると（天秤を掛けること自体が間違っているかも知れませんが）、私はメリットの方が遥かに大きいと思います。つまり、利用する価値があると素直にユーザーの一人として思います。
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長くなって申し訳ないですが、これからが本論です。
そのようにメリットの多いヤマレコではあると思いますが、「実際にユーザーに遭難があった場合や死亡事故があった場合はどうなのか？」という素朴な疑問が湧きました。
普通の真面目な山岳会などや連盟などでは、深刻な遭難や（死亡）事故があった場合、それに対してかなりの時間を掛けて検証して問題を顕在化させます。事故の記録とケーススタディーということです、それによって登山の安全を高めていく訳です。
しかし、ヤマレコにはその機能がありません。そして、実際にヤマレコユーザーの遭難や死亡事故も起きています。
私は批判するのが目的ではありませんが、「ヤマレコ」というサイトに登山者を集める限り、やはり、ユーザーに事故や遭難等が発生した場合（顕在化した場合）、やはりサイトとしてもケーススタディーをするべきだと思う訳です。
嫌みな言い方ですが、昨年、遭難して救助隊に助けられた人がレコをあげていました。私はそのレコに厳しい言い方ですが「意識」を問題にした短いコメントを入れさせていただきました。しかしながら、その人はその後私を「ブラックリスト」に入れてしまいました。ブラックリストに入れるのは個人の勝手ですからいいのですがその人の登山の安全に対する「意識」や「感覚」に対してとても違和感を覚えました。
おそらく、最初にも引用したニュースのように、遭難救助する側にしてみれば、登山届の義務化や入山料の徴収ということよりも、「昨今のいい加減な登山者の遭難の増加に頭にきている」というのが実際の本音だろうと思います。
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ヤマレコについては、具体化したケーススタディーをするのは難しいだろうと思います。それが実際のところだと推察します。山渓などの山岳情報誌などではスタッフも多いし現地の人の協力や対応もやりやすいでしょう。
しかしながら、ヤマレコの場合、ある意味、個人が「自己責任」で山に登って、遭難して（救助要請して）、「自己責任」で遭難の記録をアップして、それがケーススタディーとなる訳です。この任意な「自己責任」を、遭難なり事故が発生した場合、山岳会に所属しているような何らかの義務的な報告の場があってもいいんじゃないかと個人的には思ったりします。
問題もあります。一昨年、遭難にあってすごい記録をアップして拍手もすごく、雑誌の取材を受けられて、講演会にも参加されたと聞きますが、昨年そのことがひょっとして死亡にまでいってしまった遭難に結び付いた可能性も否定できません。このあたりは難しいところです。
どちらにしても、山岳情報誌とは違って具体化したケーススタディーをするのは難しいのだろうと思います。工夫すれば出来るのかも知れませんが、それを補完するのが「ヤマノート」だと私は理解していました。しかしながら、どうも思い違いであるような気がしてきました。
ヤマレコユーザーの遭難率や事故率は一般登山者の平均値と比べた場合どうなのかは全く分かりませんが、これだけの登山ブームである訳ですので、ニュースになったように遭難対策を推し進める行政機関が国や地方に今後次々に出来ていくと思われます。
そうした時、そういう機関から何らかのアクションがヤマレコやユーザーにもある可能性は否定できません。
そんなこんなで、以上、「ヤマレコユーザーの安全確保のために」ということを、一人のヤマレコユーザーとして考えた訳ですが嫌味にとられたら心外です。遭難や事故を起こさないことが肝心ですので、意識・知識・技術等を個人個人で相応に高めていきましょう！
私の考えを書かせて頂きます。
私は「登山」はそもそも個人の趣味ですから、そのために起こるあらゆる結果は一義的に個人の責任だろうと考えています。
＞初心者が山行記録を見て「これなら自分も行ける」と思ってしまうことです。
と言う点ですが、それならあらゆる登山ガイドブックが発禁になってしまいます。紙の情報は良くてネット情報はダメという区別はそれほど明確にないのではありませんか。
万一、そういう初心者が遭難したとしてもそれはあくまでもその方の責任ですね。「行ける」と思わせた方が悪いなどという話にはならないと思います。
私は、そういう観点から登山における遭難などの事故を防ぐためという理由があろうとも「登山規制」とか「レポート提出必須」というようなさまざまな規制をすることには原則的に反対です。
山に限らず、去年頃から「エロ漫画」や「エロゲーム」が犯罪を助長しているとして規制するとか話題になりましたね。
私はそういうものの支持者ではありませんが、やはりそれらを規制するのは同調できません。何が「エロ」なのか、何が犯罪を助長するのか、誰が判断できるでしょう。
この世の中、しょせんありとあらゆる情報に溢れています。その情報を受け取ってそれをどう活用するか、それは受け取る側の自由だ、というのが大原則だと思うのです。
ヤマレコのメリットは情報の提供だとmurrenさんも言われるとおり。
雑誌などと違ってリアルタイムの情報は他のメディアでは得がたいものです。
情報は玉石混淆。それを見分けられない程度の人には、どんな補足情報を流しても無駄だと思います。
pasocomさん、こんにちは。
私も規制に対しては原則反対です。それが自由の国の基本ですよね。
また、記録を見て真似することの責任問題も言われる通りです。
ただ、ガイドブックと記録とは自ずと性格が異なりますね。
きょうの私の日記のポイントはそういうことじゃなくてヤマレコのメリット、デメリットということでもありません。
結論は最後の「意識・知識・技術を高める」ということです。
でも、それじゃ漠然としているので、ヤマレコとしてケーススタディをする場と遭難事故の予防対策がサイトとして必要じゃないかということが私の言いたいことです。
私の推察だと、すでに管理人さんのところには来ているかも知れませんが、そこらあたりの協力要請とかが警察とか関係部署から来るんじゃないかと推察します。
そのあたりの対応を間違えると、指導やそうした規制が強化される方向に動く可能性が懸念されます。それを防止したいのが私の本当のところです。大げさに言えば近代登山は優れた先人岳人たちが築いた自由の世界です。それを守りたいのが私の本音です。そのためにどうするか？ということです。
murrenさんこんにちは。
長文の内容、ほとんど同感です。
�〔喫�別や無思慮な冒険山行が多くの拍手を集めていると、
他人ごとながら「事故おこさなけりゃいいが…」と心配になりますね。
拍手する方もされる方も「安全確保」を忘れてる。
�△修譴函∋崖抻┿錣両霾鵑醗磴辰謄筌泪譽嚇�webの情報には「基準」がないのが難しい点ですね。
冷や汗たらしてやっと越えたルートを「簡単で楽しかった」って書くカッコつけもいます。
（まぁ、このたぐいは昔から多いですが…）
そのため、掲載されている情報（レコ）からグレードや注意点、そもそもの信頼性などを判断しなければなりませんが、経験が少ないほどその判断が難しい。
�０貂鯒�末、表妙義縦走のレコを仲間に注意されました。
「危険なところは危険、怖いところは怖いと書いてくれ。普通の山のレコは普通のおばさんも見るんだから。」と、
まったくその通りで返す言葉がありませんでしたね。
わたしは中途半端な山ヤですが、妙義の鎖場程度は怖くありません。
それでも鎖場の下降は腕がバンプしてきます。
腕力のないおばさん達が情報の過誤で入山したら、やっぱり危険ですね。
以後、自分のレコには注意しております。
�ぅ筌泪痢璽箸�murrenさんの言うように、教科書ですよね。
murrenさんのクライミング技術やyoneyamaさんの生活技術を始め、
道具論やらなにやらかにやら…。
たまあに妙なのも拝見しますが（笑）、
「意識・知識・技術を高める」ために、僕にはありがたいですね。
gankoyaさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
本当は私なんぞが偉そうに登山技術を書くのも変な話だと思っています。昔の杵柄（きねづか）はカビが生えています
本当は現役バリバリの人が色々と伝えて欲しいと思ったりします。
岐阜県の話は、登山届の義務化も入山料の徴収もおそらくは見送られると思います。
そうなると、警察などからは登山者団体に向けて安全の啓蒙的な要請が強まると予想されます。そのあたりを上手に対応しないと問題が変な方向になってしまう可能性も否定できません。まあ、そのあたりは当然ながら私の仕事ではありませんけれど心配するところではありますね。
妙義の鎖場は私は登ったことはありませんがこれもヤマレコから知りましたが面白い感じですね。その意味で危険でしょうが。
また何かお気づきなら教えてください。ありがとうございました。
murrenさんの この日記、久しぶりに ちょっと考えさせられるものでした。
ヤマレコは ネット情報ということもあり、
最新の情報が得られますし＾＾
ただ、私のような経験の浅い人間だと
確かに (簡単に登れそうな)勘違いもあります。
ネットの個々の人が挙げる情報は、
やはり "閲覧者がフィルターを掛けて読む"が必要だと思います。
山技術の上達もしかりですが、
利用するのであればヤマレコ(ネット情報)の
上手な利用方法も考えないといけませんね。
2014年の年の初め、私も 気を引き締めて
※当たり前の事をきちんとする
山に行きたいと思います。 ありがとうございました。
hayakazeさん、こんばんは。
個人向けではなく一般論的な日記の内容に対して自分のこととして捉えてもらったのは嬉しいですね。それだけhayakazeさんが真面目だということですね。
確かにネットの情報は大きくフィルターをかける必要がありますね。
有料の書物ならそれなりの人が書いていますし慎重に考えて掲載していますが、ブログやそういう個人的なことは疑うことが肝心だと思います。素直に信じていい内容とダブルチェック・トリプルチェックしなければいけない内容がありますね。
山とは違いますが、以前、とても美味しい食事の店を紹介したブログがあって、私はそれをあてにして行きましたが、実際には何じゃこれ？というものでした。個人が安易に発信する内容には本人の思いこみや色々な要素が入っているから安易に信じない方がいいなと思い知った訳です。
そうですね、岐阜県としても捜索費が年々増える一方で、自治体の財政が苦しい中での「決断」でしょう。遭難者の中には、山岳会の人もおられるし、ヤマレコの人もいます。
この様な人達も含めて、「まさか自分が遭難するなんて・・」そんな返事の方が圧倒的に多いですね。
救助する側にしても、昔の様に「がむしゃら」にするのではなく、今は二次災害を念頭に入れての活動になりますので、救助するのにも時間を要します。
日本アルプスを抱える岐阜県がスタ−トしたら長野・富山を含めゆくゆくは殆どの自治体に広がるのでは。
＞登山届の提出の義務化や入山料の徴収など・・
との事ですが、これである程度は減少に繋がるかも知れませんが、根本的な解決策とはいかないでは、逆に登山者側からすれば入山料は払ったんだから、万一遭難したら、命がけで助けてくれるのでは、と思うのではないでしょうか？
それなら、入山時に低価格でＧＰＳを貸し（保証料を担保に）た方が、遭難時の捜索の費用もそう掛からないのではないか。その様なアイディアも研究会で討論して見るのもよいのでは。
＞遭難して救助隊に助けられた人がレコをあげていました・・
レコに限らず、その様な人を見掛けますが、「一向に反省していない」その様な情けない人もいます。救助する側にしてみれば、何のために命がけで助けたのか、と疑問を抱きたくなりますね。
ヤマレコユ−ザ−のみならず、登山愛好家の全ての「安全登山」の第一歩として、真剣に良い方向に議論なされる事を切望します。
結局は、登山者本人の意識次第なのだと思いました。
趣味や道楽で山に入る我々の為に、税金を使ったり、当事者ではない方（当然、警察や救助隊の方など含む）に時間や労力を割いて頂くことは大変に申し訳なく恥ずかしいことです。
山は自己責任。自分（当然パーティーの仲間も含む）の安全くらい自分で考えろ。
何があっても他の誰かや何かのせいにするな。
甘えるな。他力本願は論外。
助けてもらえるのが当たり前と思うな。
登山は計画段階以前から自分の判断の連続です。
想像力を働かせよく考え心身を鍛え技術を磨き精進すべし！
ということなのでしょうか。
nonkibouさん、こんばんは。
長文を読んでいただきコメントありがとうございます。
nonkibouさんのように実際にヘリに乗り降下して救助される側の人から見ると、遭難者の実態や登山者の質はよく分かるでしょうね。
GPSの貸付はよいアイデアですね。
二次遭難を恐れる気持ちと救助を急ぐ気持ちというのは現場でなければ分からない気持ちなんでしょうね。
お金を払ったから命がけで助けてくれるのは当たり前だと言う遭難者の言葉を聞いたら、私ならその場でお尻をぶつけて落としてしまうかも知れません。
新穂か槍見温泉あたりは今後少し様子が変わる可能性がありますね。
結果的に遭難が減り全てがよくなればいいと思います。泰山鳴動して鼠一匹だと逆に困ります。
bunacoさん、こんばんは。
まったくそのとおりですね。
私は、「自己責任と救助要請」というタイトルで書こうと思いました。
自己責任で山に入った者が救助を携帯で要請するというのは理屈から言えば本当はおかしな話です。
世界でも戦争当事国で明らかに悪い国でも「人道的」ということで援助したししますが、そういう優しさに甘えているのが「いい加減な登山者」だと思います。bunacoさんが書かれているとおり、「登山は計画段階以前から自分の判断の連続です。」ですね。
とてもよい言葉をありがとうございます。
そのあたり、ヤマレコのサイトにもそういうことが書かれたオフィシャルのページがあってもよいと思います。
伝えたい人に伝わったと思いますのでコメントは閉鎖させていただきます。
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