大天荘のスイカ

小学校に上がりたての夏。

中房温泉から合戦尾根を登り、燕山荘に宿泊。荷物をデポして燕岳を往復。
合戦尾根を登っていて、登るのがイヤんなっちゃったような気がする。
当時、名物のスイカは勿論高値で、親が「スイカは高いから買ってあげない。」とわざわざ宣言していたが、元々スイカは好きじゃないのでノープロブレム。

翌日は常念岳まで行く予定が、雨天（ポンチョ姿の写真が残っている）の所為かどうかは知らないけれど、予定外の大天荘に宿泊。当時コドモが山小屋に泊まるのは珍しかったらしく、個室に通してくれたそうだ。
そして、宿泊者全員にスイカを振舞ってくれた。スイカは苦手だが、大天荘まで遥々ボッカされてきた貴重なスイカである。有難くいただいた。山の上で食べたスイカは美味しかった。
当時の大天荘は町営で、その日宿泊した人を撮った集合写真が、町から後日（正月？）に自宅に届いた。写っているのは自分の親を含めて若い人が多かったが、今はどうされているだろうか。

その後の行程は天候に恵まれたらしい。常念小屋ではなく蝶が岳ヒュッテに泊まり、徳澤経由で上高地に下山した。一面のキンポウゲを見たのは、あのコースだったろうか。