原発利権に群がる政官財電暴の渦中にあって人生を翻弄された男たち=内部告発を試みた元電力会社幹部・殺された高級ナイトクラブ従業員の家族・放射能に蝕まれた元原発作業員たちが出会い、巨大な「闇」に向かってある報復を企てる……。ミステリー仕立てのフィクションですが、根底に流れるものは戦後日本が歩んだ原発推進政策に纏わる「暗部」であり、読み進むにつれて反原発の「真の敵」はどこに介在するのかを考えさせられます。3.11へと至るひとつの物語。映画化されるそうなのでそちらも楽しみです!
「キアロスクーロ」織江耕太郎著/水声社/2013.12/2,940円
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