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しない。誰もが滑落したくて山に
登っている訳ではないから」。先日、
私が泊まった八ヶ岳・編笠山に
ある青年小屋のご主人で国際山岳
ガイドの竹内敬一さんの言葉です。
最近、竹内さんは、青年小屋から近い、
南八ヶ岳のギボシ(写真左の尖った山)
から滑落した方の救助要請を受け、
夕方遅いので、翌日捜索の話が
警察からあったにも関わらず、
「まだ、生きている可能性がある」と
思い、警察を説得し、ヘッドランプを
付けて救助に向かったそうです。
ギボシ到着は、夜20時。そこから
ロープを頼りにガケを下るも、
あと20m位、足らず、ロープ無しで
岩下りしたのですが、事故に遭われた
方はすでに亡くなっており、死亡
確認後、遺体が落ちないように岩に
スリングで固定し、翌日、ヘリで
収容されたそうです。
お仕事とは言え、折角、頑張って
救助に向かったのに命を助けられ
なかったのは、顔や言葉には出し
ませんが無念であったと思います。
私も八ヶ岳の赤岳・地蔵尾根付近で
滑落したことがあります。6月の
ツクモグサの季節。横岳から赤岳に
向かっていて赤岳展望荘が見えた
瞬間、登山道が雪解水で緩くなり
路肩が崩れ、頭から落ちてしまい
ました。
アニメの巨人の星ではありませんが、
一瞬が長く感じた瞬間でもありました。
落ちた瞬間、頭の中では
あっ、死ぬんだ⇒いや、死ねない⇒
頭から落ちているなぁ⇒頭をなんとか
上に向けよう⇒あっ、石が見えた、
あそこを手で叩けば上を向く
はず⇒やった、頭が上を向いた・・と
思ったら10m位の所で止まり、
代わりに、石が一つそのまま森の方に
落ちて行きました。
もしかしたらお地蔵さまが石となって
身代わりで落ちてくれたのかも
知れません。
服は破けて腕は血だらけに
なりましたが、
大きな怪我もなく、手当して登山は継続
できました。後ろから見ていた友人は、
オジサンは死ぬと思ったそうです。
良かったのは、山が赤岳でしたので
ヘルメットをしていたことと、
冬山講習で滑落停止の練習の際、
アイゼンが絡んで、頭から滑落した時に
立て直した経験があり、落ちていても
頭を上に向けるようにすることが
とっさにできたことだと思います。
これからハイシーズンに入ります。
願わくば、登山者の誰もが事故に遭って
欲しくはない。オジサンの願いでも
あります。
私もそのような人間でしたが、きちんと救助を要請したり、自分で助かりやすい準備や行動をとることこそが、全員の安全に繋がることに気がつきました。
遭難者が行方不明の場合や準備不足のままでの救助活動は大規模になり、二次遭難に繋がりやすいからです。遭難は意図しない事故である以上は、災害に似ているということが広まると良いですね。
ありがとうございます。🙇
戴いたコメントの
通りだと思います。
確かに人的に防げる
ことは登山者の履行
義務だと思いますが、
山に行くと自然
相手の要素もあり、
人間の都合通りには
行かない部分や不可
抗力も多いと思います。
また、怒って冷静さを
欠くことは逆に
登山中は危険な状態に
なるものだと思います。
一番いいのは、みんなで
楽しく山岳事故なく、
登山を楽しめる
ことだと思います。
🙇🙇🙇
もう30年ほど前ですが、正月に赤岳からキレットへ下る途中の急斜面で滑落しかけた事がありました。
左足を雪面に置いた時に路肩が崩れ「まずい!」と思いながら右手で鎖をつかもうとしましたが、つかみ損ねてあっという間に身体は道の外側へ。
その時、よく覚えていないのですが、本能的に身体を回転させたのか、12本爪アイゼンの前爪が雪面に引っかかり滑落をまぬがれました。
そして落ち着けと自分自身に言い聞かせ、ピッケルを頼りに道に這い上がり九死に一生を得ました。
その日の晩はキレット小屋の前でテン泊しましたが、ショックで寝られませんでした。滑落しなかったのは奇跡としか言いようがありません。
翌日無事に下山しましたが、滑落しかけた事は家族には黙っていました。とても話せません。家族を悲しませるような事にならなくて良かったとつくづく思いました。
この時の事は今でもよく思い出します。地獄谷に落ちていれば間違いなく死んでいた。なぜ助かったんだろう…
いくら考えても答えは出ません。
その時以来、山ではほんの一瞬のミスが命取りになるのだと思いながら山を歩いています。
お互いにご安全に!
貴重な体験談、
ありがとう
ございます。🙇
私も雪山では、
立山で、足元が
いきなり崩れて滑落
したことがあり
まして、ピッケルで
運良く初期制動が
上手くいったため、
数メートルで止まれ
ましたが、その先
数メートルから
大きく落ち込んで
いたことから、
ゾッとした経験が
あります。
それ以降、定期的に
冬山講習で滑落停止
などの練習をして、
体が覚えているかを
確認しております。
誰もが滑落したく
ありませんものね。
コメントありがとう
ございました。
🙇🙇🙇
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