橋の周辺では、北朝鮮紙幣や民芸品などが売られていたり、チマチョゴリを着て歓声をあげながら記念写真を撮ったり、国境の緊張感が全くない。断橋の端っこまで行き、回転しないことで有名な観覧車や、たまに通る北朝鮮の人々を遠くに(200 mぐらいか)見て、戻ってきた。その後、鴨緑江沿いに北上し、北朝鮮を遊覧船から眺めるツアーに参加した。小型の遊覧船で、船着場から少し行くと、川幅10 mぐらいの狭いところを通過し(ということは、北朝鮮は数m先)、今度は、北朝鮮領の2つの島(川中島)に挟まれた川に入っていく2 kmも行っただろうか。両側が北朝鮮の島なので、この川も北朝鮮のはずであるが、パスポートチェックもなくていいのだろうか。ちなみに、この2つの島は、かつて毛沢東が金日成に送ったものということである。なるほど、それで警備も緩いのだろうか。とはいえ、監視塔のようなところには兵士の姿も見え、緊張感も高まってくる。トウモロコシ畑は既に収穫を終えたようだが、時々作業する人々の姿も見え、自転車やバイクに乗った人、河原で寝転ぶ人、犬が散歩する様子も見えた。川幅が大きくなったところの近くには、人民公社と思える平屋が密集する場所もあった。しばらくすると、船はUターンして船着場まで戻った。途中で、4人の兵士が縦列行進して警備する様子も見られたが、テレビでよく見る足をまっすぐ前に高く上げるあの姿はなく、なんとなく元気が無いように思えた。
その後、万里の長城の東端に位置する虎山長城を見学した。標高は146mと、大したことはないが、登り口の標高が低いため、それなりに登りがいがあった。一番高い見張り塔からは、丹東と北朝鮮側の景色の違いがはっきりとコントラストになって見えた。急な階段を下りながら、徒歩での万里の長城全制覇してみたい気持ちになった。
長城見学の後、北朝鮮との距離が一番近い(川幅が一番狭い)場所とされる、「一歩跨」にも足をのばしてみた。数年前までは、実際に一歩で向こう岸に渡ることができ、運が悪いと8000元の罰金を要求されたという話も聞いたが、今は川幅もそれなりで、高い金網の柵まで設置されて、とても渡ることはできない。近くには中国の兵士が見張りをしていた。
何か北朝鮮産のお土産をとも思ったが、よくよく見ると韓国産や中国産のものばかりで、ピン札の北朝鮮紙幣もチャチく見える民芸品もどうも信用できずに、買い物無しで帰りの途についた。
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