|
|
|
山小屋に関して自分が考えたことを書きます。考え始めたきっかけはここ数年の料金の値上がりがひどいので、「高けぇんだよ!」と文句を言いたかっただけなのですが、文字にするために色々情報を集めて自分なりに考えました。
とはいえ情報発信しているのはネット上だとほとんどが伊藤一家ですね。伊藤正一さんの裁判記録、伊藤兄弟のインタビュー記事読みました。ヘリ料金やトイレの問題については環境省のPDF資料も読みました。
自分の意見としては、先ず山小屋としての立ち位置を山小屋側で明確にする必要があると思います。具体的には営利事業と公益性を明確に分けるという事。
これをごっちゃにしてしまうと、山小屋自体の成り立ちから立ち位置が安定しない、あれもこれもとやっているとお金がかかるかかるとなってしまう、当然。
お金の事を何とかしたいのなら収支の管理を徹底する必要がある。そのためには名目を明確にしないといけないから、まずは自分達の役割、それに紐づく仕事内容を自ら明確にして行くのが最初じゃないかと思う。
役人がどうこうと言うのはいいけど、物事のハンドルを手放してしまったらその物事の解決は覚束ないというのはこの世のルールだから、そこは自分達から発言する必要があるのではないか。
ベースは公益性・避難小屋としての機能維持、その先はオプションという線引きがいいんじゃないか。
あのような場所で暖かい布団や、暖かい料理、お酒が飲みたいのであればそれはそれ相応のお金を支払う必要がある。それはオプション扱い。
オプションを求めていない人達にはベース機能の提供のみで、それに見合った料金を提示すべきだと思う。若い人たちでテントも食料も水も担いで歩いているのにテント張るだけで4000円と言われたらどう思うだろうか。高いだろ。
ここ近年の山小屋の料金爆上げは営利に偏り過ぎているように見える。新型コロナの影響が大きいのは当然理解するが、それだけでは無いですよね。荷揚げや登山道整備、し尿処理の問題などはずっと前からの課題だったはず。
お金が大変なのは情報読んでて理解するが、そういう状況に追い込んで来た理由の多くを多分自分達も持っているという理解が健全だと思う。それを登山者に背負わせすぎに思える。そんな値段を言うなら俺は別に避難小屋でいいんですけどと思ってしまう。
自分は今まで山小屋を目当てに縦走した事は無い。そういう人も多いと思う。かたや山小屋に泊まることを楽しみにして行く人たちも居ると思う。
そういう場所に行くという理由や、山(広く言うと自然)というものの認識も十人十色だと思う。登山者の夢を叶えるのが我々の仕事だと言われてもそういうものは人それぞれでバラバラだと思う。だから営利事業と公益性を分ける必要があるんじゃないか。
後、国立公園内などは指定場所以外はテント禁止だから、こちらとしては選択肢が無い。その意味ではそこの山小屋は独占企業なんだよね。そういう面からも考えて欲しい。避難小屋としてはありがたいからその分の必要費用は当然払います。
自分が山を歩いているのは自分の感覚を磨くため、自分が生きているこの環境を少しでも多く認識・理解するために山を歩いている。仕事をしていて痛感するけど現代の日本人は自分達が生きているこの世のルールを知らなすぎる。
体も使わなくなっているので身体感覚も鈍い。そうなると最後の踏ん張りどころで踏ん張りが効かないし、そもそもそういう最後の詰めでのやり方が分からなくて逃げ腰になる人が多い。プロジェクトが混沌としてしまう理由は大体そんなところ。自分の経験上。
おじさん・おばさんになってしまうとその先の伸びしろは厳しくなってしまうので、自分としては若い人にどんどん山を歩いて欲しい。それによってこの世のルールを理解し、身体感覚も高めて行ってほしい。
そういう基本的で超重要なことの多くは山を歩くことで得ることが出来る。そういう事の案内を出来るというのが山小屋の意義であり公益性を広く訴えられる部分だと思う。新浪さんのアニマルスピリッツにも合致するでしょ。
伊藤兄弟の山小屋は年齢別の料金体系やガイドを依頼した場合の割引など、他のグループとは違う動きをしていて何かをしようという気持ちを感じる。ガイド割引はすごく良いと思う。理解が深い人物が多く関わるようになれば良い循環が生まれる。物事は全て人で変わる。
ちなみに2011年の夏に水晶小屋でお兄さん、雲ノ平山荘で弟さんを見た。お兄さんは何かうろうろしていて頼りない感じで、奥さんとお手伝いの女性がしっかり者で仕事を回している感じだった。あのお兄さんは人たらしタイプかなぁと思った。
あの時よちよち歩きの男の子は数年前に水晶小屋で聞いたらもう三俣山荘で仕事をしているとの事だった。弟さんは当時正直感じが悪かった。受付に不満そうな顔をして座っているぬらりひょんみたいな男がいて、あんまり動かないし、周りのスタッフとの連携も良く無い感じだった。
インタビュー記事を読むと当時はご本人も言っていたけど色々と言いたいことが多かったらしい。その後奥様とも出会って今は発言の場も増えて環境が良くなったのかと思った。
後は情報集めててキーマンかと思ったのがYAMAPの春山さん。物事を動かす能力があるし行動哲学もあるしまだ若いので、今後も何か期待をしたくなる。山小屋の寄付には自分も参加しました。あれで山小屋の情報を色々集めたはずなのでその先の発展性にも期待したいです。
そんな感じで。
政治と一緒で何も変わらない気がします
何をどう認識するのかはそれぞれなので他人事に思えたならそうなのかと思います。
自分は実行を伴うかどうかを大事にはしてるつもりでいますが、まあこのレベルの話であれば個々で何が出来るかを考えればいいのかと思います。靴男さんのその思いを発展させてください。
山小屋を利用したことも利用する気もないですし、山小屋の運営方法や働いてる方の生の声も聞いたことないので実態が全然わかりませんが。
今年のような大幅な値上げの話(特にテント場)を聞くと、市場原理の働かない寡占状態だからやりたい放題になっているように感じます。
何処かに働きかけてそれを何とかしたいと思っても、役所関連は山小屋寄りの判断になりそうな気がします。
ヤマレコやYAMAPでこういう意見を書いても、実質的な効果はないかもしれませんが、そういう意見があるのだというアピールにはなりますから無駄ではないと思います。
私は利用する気ないので鍛えます。
一泊二食で6000円、テントは500円と思っている私はとても驚かされましたし、自分が世論とはずれていると認識しました。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する