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一人の日本人がカメラを見つける
エベレスト山頂付近で消息を絶った
マロリーのものか?
マロリーは登頂を果たしたのか?
何故カメラがここにあるのか?
カメラの謎を追って行くうちに
伝説のクライマーと呼ばれた
「羽生丈二」という男に繋がる
************
作者「夢枕獏」さんは
20年も前からこの作品を書こうと
胸に温めていたと言われる
最後の言葉は
「全部書いた!全部吐き出した!
残ったものは何もありません!」
新田次郎さんの後
空いた空席を埋めるように勧められ
書きたかったものを遂に書き上げた!
その作品が「神々の山嶺」である
実在のクライマー達の話を織り混ぜ
日本とネパールにまたがる
国際情勢にも視点を置き
壮大なスケールでストーリィは進む
作者はエベレストのベースキャンプまで
何度も赴き 体験し 話を訊き
構想を固めていった
読むほどにグイグイ引き込まれる
素晴らしい作品でした!
**********
「羽生丈二」彼は作中の中心人物である
(実在の森田 勝さんにヒントを得て書かれた)
彼はけして楽なコースを選ばない!
それは 見ている他の人をハラハラさせる
彼は孤独を好む
山でパートナーを亡くしたからか?
彼は全てを棄てて
山に挑む!
「自分は落ちる 必ず落ちる
でも自分からは落ちない」
山に生き 山で死ぬことを暗示する言葉
クライマーは何故
より困難に挑み続けるのか?
生き ることの
極限状態を何度も経験し
それでも
衰えることのない
世界最高嶺の岩壁への情熱!
目指すは
「前人未到のエベレスト
南西壁冬期無酸素単独登頂!」
山が無ければ自分じゃない
自分が生き ていることが
岩壁を登る理由、、、
*********
「山があるから」ではなく
生きている証しが山だという
一人の天才クライマーの
山と自分との壮絶な闘いの物語です
実話であるマロリーさんの
消息は?
この謎解きにはワクワクさせられます
新田次郎さんの作品からは
かなり装備も進歩
それでも
8000メートル超えの領域は
神々の嶺で
「人間の手の及ばない加護が無ければ
無事ではいられない」
彼「羽生丈二」に神々の加護はあるのか?
彼を追い続ける一人の日本人(深町誠)の目を通して
全てのことがひしひしとリアル感を持って
読者に伝えられる
夢枕獏さんの20年をかけたという
精魂込めた筆の力を
ジックリ楽しめる作品だったと思います!
こんばんは。
本当に凄い読書量ですね。
私は読んでおりませんが濃い内容がitigoさんの文章から感じられます。
小説の推理は分かりませんがマロリーのカメラは実際には行方不明のままですね。これが発見されて分析などされたら山岳史が変わる可能性がありますが私は個人的にはマロリーは登頂をしたというロマンを持ちたいです。
ご存じとおり「そこに山があるから」と言ったのはマロリーですね。言わなかったという説もありますが。
murren さん こんばんは
これはとっても怖い本かもです!
読んでて魂を揺すぶられて叫んでしまいそうな
希薄な息苦しさがダイレクトに伝わり目眩がしそうになりますよ
そして、心の中の描写が凄い迫力で渦を巻く!
一番のクライマックスのエベレスト登攀は読んだあと
麻薬のようにしばらく余韻が消えなくなります(笑)
登攀経験のない者まで引き込まれるのですから
実体験のある人には数倍の凄さなのではないかしら?
20年温めて書くって、、、一読の価値ありますよ!
遅いコメですが…
この本も素晴らしかったですネ
臨場感が強烈でした
夢枕獏の本は色々読みましたが
山の本を書いたのが意外な感じがしました
本人もいってる通りの長年の構想が実った力作です
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