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まだ薄暗いモヤの中
ザックの重みを背中に感じて
原生林への第一歩を踏み出す
夢にまでみたしらびその山
駆け出したいのをこらえて
深呼吸!
そんなに長くない階段を上がる
とたんに、、、
視界が一変する!
下草の茂みは朝露に光り
横たわる倒木には緑の苔
歩みを進めるごとに
太い枝 細い枝がうねって絡まる
それは
まるで動画の一時停止の世界!
苔の絨毯から這い出した蔦は
立ち木や岩場を登攀して
まだ暗い山道を抜け出し
樹林の緑の外にまで顔を出す
そして
生へのエネルギーを吸い込んでいる
一呼吸ずつが
山奥へのいざない、、、
脈打つ鼓動が
太古へのいざない
見えるモノ 聞こえるモノ
触れるモノ 匂い!
全ての感覚を震わせて
五感がMAXに働く
そんな空間、、、
人間の世界と植物の世界の境界線に
今 私は、、、立っている、、、
やがて森は
光りの筋に包まれ
振り向けば
目を開けていられないほどの
煌めく世界!
人のいない世界は孤独だと思っていた
人のいない世界は怖いと思っていた
人のいない世界は冷たいと思っていた
でも
なんて穏やかなんだろう、、、
なんて優しいんだろう、、、、
なんて暖かなんだろう、、、
時の移り変わりを
こんなにも愛でたことがあっただろうか?
1分1秒
いや、、、今は数字なんて関係ない!
時はただ流れてゆくだけ、、、
私はその流れを楽しみながら
人間の世界と植物の世界との境界線を進む、、、
*その時の私は
境界線が無くなる場所もあることに
まだ気がついてなかった、、、
(2012・9 懐かしい山行の思い出日記です)
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