今から10年前の文献ですが、2月(冬季)に捕獲されたツキノワグマの報告で、冬眠中にツキノワグマが出てこないとは限らないことが述べられています(まあ、そういわれていますが)。主旨は、「二ホンジカも含めた適正な保護管理をしなければならない」、というものです。場所は足柄上郡山北町白石沢、標高700-750mで、丹沢国定公園内で、鳥獣保護区、特別保護区内の滝が連続する険しい地域で、一般の人が立ち入ることが少ない場所、とあります。ツキノワグマの冬眠巣穴は丹沢山塊の内部の険しい地形(崖の多いい急峻な谷)に集まっているものの、植生保護のためのニホンジカの管理捕獲領域と重複し、その時に猟犬(や人?)がツキノワグマを覚醒させる可能性が考察されています。ツキノワグマは冬眠中の体温降下が少なく(覚醒しやすいこと)、餌や気象状況によっては、冬眠しない場合や、中途覚醒する場合があるとの記載もありました。詳細は本文をご確認ください。
長縄ら.丹沢山地におけるツキノワグマの冬眠確認 ー適正な保護管理のためにー
神奈川自然誌資料(33): 123-125, Mar. 2012
https://nh.kanagawa-museum.jp/www/contents/1600233778218/simple/nhr33_123-125_naganawa_s.pdf
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