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なぜか「どうしても山頂にいかなければならない」という衝動をおさえきれず、普段なら確実に引き返していたであろう雪渓を進んでしまった。
この時点で、私的には「登山者失格」である。
登山を継続するか、それとも引退するかの大きな岐路に差し掛かっているような気がする。それほどの事態である。事故を起こさなかったのは、私が単に「運がよかったから」である。
運に頼るような登山は、登山にあらずだと普段から強く自分に言い聞かせていたはずなのに。自分の愚かさに腹が立って仕方がない。
無事に下りられなかったら、どれだけの人に迷惑をかける事だろう。
加齢によって、適切な状況判断が出来なくなってきているのか。
年を取ると、判断力が鈍る、と言われている。
若いころには正確にできたことが、確実にできにくくなっていく。
春先にクレバスに落ちた時もそうだ。
今回もよく似た状況の場所があったのに、正しく対処できていないではないか?
これほどまでに自分が「もたつく」ようになってきたとは、自分でも驚きである。
今後は今まで通りの登山ができないのは、間違いないだろう。