秘蔵の泡盛3もしくは泡盛の受難

泡盛に含まれるオイル分が、緩慢な化学変化で香味成分に変わるのを熟成と言う。
沖縄で古酒に接した人が、酒販店で売れ残り泡盛の日付を目にする。
「3年物だ！ノーマル価格で古酒が買える。」
たいていの場合、オイルが紫外線で劣化し、不快臭を喰らう事になる。
泡盛は臭くてキツイ酒と言われる理由だ。
もう少し深刻な話が有る。
気温の低い本土で、オイルが分離すると、劣化も進みやすくなる。
クレームを恐れるメーカーは、徹底的に濾過してオイルを取り除く。だから市販の泡盛はあまり熟成しない。
簡単に熟成する泡盛を探すなら、ラベルに粗濾過、簡易濾過と書いて有る物が分かりやすい。
光と匂いの無い押入れで、10年20年忘れていれば美味しくなるだろう。
請福酒造「ひとときのちゅら」は無濾過の限定品。ロットNo.付きで分母は出荷数か？青い澱は美味しいしるし、青い精霊と呼ぶらしい。トロミと旨味が強く、香ばしくなりかけている。今日も泡盛の断捨離を頑張ろう。