千ヶ峰は、春がいい。とくに、杉林の急斜面を登りつめたあと、山頂へとつづく尾根道の風情が。のほほんとした春空を仰ぎながら、高度をかせいでいく、その感じがなんともいい。
昨日は、あいにくの春霞で、頂上からの展望はイマイチだったが、のんびり静かな山行が楽しめた。それには理由がある。昨日は午後から天気がくずれそうだったので、朝6時半にクルマで家を出て、8時半過ぎから登りはじめたのだ。だから、山頂まで他の登山者に一人も会わなかった(それはそれで、こんな時冬眠明けの熊と出くわしたらどうしよう?と、ちと怖かったのだが)。
もしかして山頂も貸し切り状態か?と期待したが、上がってみるとすでにオジサンが一人いて、その後、10分ほどたつうちに数名の登山者がつぎつぎ到着したのには驚いた。まだ午前10時。やはり人気の山である。
そんな時刻なのでお腹はすいていない。下山途中の三谷渓谷・雄滝で昼飯にしようと決めて、早々に山頂をあとにした。
下りていく間、何組もの登山者とすれちがった。千ヶ峰をはじめ、兵庫県内陸部の山々は、もともと六甲山とはちがって登山者の平均年齢が高い。もちろん昨日も、比率としては中高年層が多かった。しかし、いくぶん変化の兆しが感じられたのも確かだ。
たとえば、2歳ぐらいの女の子を背負って登る若い夫婦がいた。また、雄滝で私がインスタントラーメンをすすっていると、眼前の木橋を、同じ学校なのか職場なのかわからないが、十数人の若い男女のパーティがキャーキャーはしゃぎながら渡っていった。いずれも私がこれまで千ヶ峰では出会ったことのない光景である。
よきこと、よきこと。やっぱり山には若い人がたくさん来ないとな。私らみたいな中高年ばかりだと陰気くさくて困る。昔の東宝の怪獣映画なんかでは、若者グループが楽しげに歌をうたいながら山道を歩いていて、突然あらわれた怪獣に驚いて逃げ惑う・・・というのがお約束のパターンとしてあったが(海バージョンもある)、ああいうのも逃げ惑うのが若者グループだから絵になるのであって、中高年グループだとサマにならんだろう。逃げ足も遅そうだし、緊迫感ちゅうのが出しづらい。いや、怪獣映画はどうでもいい。何がいいたいかというと、若者が増えると山がパッと明るくなる。華やかになる。それがいいのだ。
すでに六甲山がそうなってるし、去年、北岳、白山、伯耆大山に登った折も、若い人が増えているのにびっくりした。「山ガール」ブームが牽引しているのかどうかわからんが、このところ、確実に登山者が若返りつつあるように感じられる。じつに喜ばしいことだ。千ヶ峰も、笠形山も、段ヶ峰も、雪彦山も、盟主・氷丿山も・・・そう、実直・地味・不器用を絵に描いたような兵庫県の山々よ、もう少しの辛抱だ。山ガールが、来るぞ。
(本日の反省)
たまたま家に「サッポロ一番しょうゆ味」があったので、持って行って食ったのだが、失敗した。やっぱり山では、同じ「サッポロ一番」でも「塩ラーメン」のほうが圧倒的にうまい。あれはなぜだろう。私だけでなく多くの人がそう言う。サンヨー食品は、一度きちんとした調査・研究をやってみてはどうか。
(写真)
たどり着いた千ヶ峰山頂。ベンチに座っているのは、先客のオジサン。
donburiさん こんばんわ。
山で食べるラーメンは「チキンラーメン」が
一番です。とうとう登山再開ですね。
「千ヶ峰」「段ヶ峰」
中国山地東端の兵庫の山は地味ですが いい味出してますね いまだ山ガールブームは
中国地方には届いてません。でもようやく
「千ヶ峰」まで到達しましたか 待ち遠しいです。
>miccyanさん
こんにちは。
まもなくです。
まもなく山ガールが中国山地に侵入します。
もう少しの辛抱ですよ。
donburiさん
復活おめでとうございます。
私は山ではカップヌードルカレー派です。
「千ヶ峰」は以前登ったんですが、これも記憶が・・。
本当にやばいなぁ。
kurotamaさん
こんにちは。
同感です。
カップヌードルカレーも山で食うと美味いですね。
千ヶ峰、登ったことありますか?
いい山ですよ。忘れるとはもったいない。。。(笑)
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