では、一番多い点名は?。XX山、YY峰などという山名っぽい名前で、一〜三等点の約30%程(9600点ほど、福島県、新潟県から愛知県、岐阜県辺りまで)を集計してみると
一位:城山 38点
二位:丸山 30点
三位:向山、中山 22点
五位:高山、西山 19点
七位:東山 18点
となります。一位が城山。考えてみれば、私も山レコに記録しただけで五つ程の城山に登ってます。ハイカーなら誰でも一度は登った事がある山名という気がします。中世に如何に多くの城や砦が築かれたかという事でしょうが、一般に見晴らしの良い所に築くので三角点好地と一致する事、城や砦があったという事は既に開発がなされた知られた場所などの理由もあるのでしょうね。おそらく、全国集計しても堂々一位になるでしょう。歴史・文化に由来する名前と言えましょう。同じような由来では、愛宕山(13点)、権現山(10点)というのも結構多い。
二位の丸山というのは意外でした。山の形状に由来するのでしょう。七位の高山も同様に山の形に由来しますね。他の形状組は大峰(15点)・大山(14点)、長峰(15点)などがあります。向山、中山、西山、東山は何かとの位置関係に由来する名称ですね。これは、前山(13点)、後山(10点)、北山(10点)というのもあります。南山(ランク外)というのはあまり人気はなかったよう。南に山があっては日当たりが悪くて住みにくそうですね。位置の起点となる中心地が発達しなかったのでしょうか。
富士山や槍ヶ岳のような山は別にして、多くの山々の名は、名前がなかったり、限られた地域で通用するものでしかなく、人毎や地区毎に色々な名で呼んでいた山も多かったようです。少し混沌とした状態ですね。それが明治の地図に記載されると、一気に全国区で通用する名前となったのでしょう。地図さえ持っていれば、全国、誰でもどこどこの何々山で正確に指定し伝える事が出来る状態になった訳です。
地図に山名を記載することが山名を全国区に押し上げる事を、当時の測量官がどこまで認識していたかは疑問です。彼らの意識は地形の測量にあったはずで、地名の制定にそれほど多くの意を割いていたように思えません。その三角点を言い表すのに困るから、ついでに地名も取材した感があります。単に番号だけの点名もあるのはその辺りに起因するように思えます。そして、聞き間違いや筆の滑り、文字の選定、偶々誰かが何かを言った、登ったのがそっちからだったなどなど、色々な事情・経緯や偶然を経て決められたケースがあるようです。そのようなあれこれが伺われる点名を集めて紹介してみました。
はじめまして。
私も三角点についてまとめたことがあり,その中で赤牛岳の「赤手岳」と念丈岳の「念大山」,「イノコイシ峠」と「ジョウ顔峠」を紹介しました。三角点好きが注目する点名と改めて思いました。
山中湖の周りには「中野村○」,西丹沢には「世附村○」が多く,選点の段階での仮番号をそのまま点名にしてしまったのかもしれません。
長野県の男山と女山との間には「節操」があり,測量官が面白がってつけたのかもしれません。
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