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2024年01月06日 09:13未分類全体に公開

地震を弱める北アルプス

今回の石川県を震源とする地震は、強い揺れと火事報道の翌日から甚大な被害が次々と明らかとなり、さらには飛行機大炎上という二次災害の引き金ともなった.戦慄が走る.
飛騨地域では震度5弱の揺れを観測し、隣町では一時断水、我が家でも額縁や花瓶が落ちたりと冷や汗をかいた.被災地の一刻も早い復興を願うばかりである.

ここで地震そのものに視点を置くと、地震の度に飛騨地域で時折話題となるのは、東に聳える北アルプス(飛騨山脈)の地震減衰効果だ.北アルプスの地下には密度2.1 g/cm³以下という非常に低密度な領域(超低密度域)が存在すると推定され(源内 ら, 2002)、地震の揺れを伝えにくいそうだ.
実際に東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の観測データをみてみると、長野県中部で震度5弱の揺れを観測しているにも関わらず、岐阜県飛騨地方は震度3であり、飛騨山脈を境に大きく揺れが減衰している.(https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/2011_03_11_tohoku/index.html)
しかし、今回は石川県が震源だ.震源は隣接県であり、さらに北アルプスの多くが見える東側とは異なる方角からの揺れである.普通にぐらぐらと揺れた.油断して防災対策を怠ることなかれ.
とはいえ、これからも頼むぞ飛騨高山の東の鉄壁・北アルプス.

参考資料:
気象庁 顕著な地震の観測・解析データ 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震
源内直美、平松良浩、河野芳輝「重力異常から推定された飛騨山脈下超低密度域の三次元分布」(2002)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kazan/47/5/47_KJ00001053100/_pdf

私の専門ではありませんので、解釈・考察の違い等あるかもしれません。鵜呑みになさらないよう、また詳細は資料をご覧ください。
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