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厳冬の北アルプスで消息を絶った3人の山仲間。その山岳会の残されたメンバーが中心となっての遭難捜索、遭難者発見までを時間を追って丁寧に描かれてある。それぞれの人間関係、時には厳しい言葉も投げかけられ、時に意見の違いから方針を違える・・・山で死んだ者は本望か?いや遺された者がいることを考えれば、「必ず生きて還る」ことこそが大事なのだ。
すれ違った他のパーティからの情報をつなぎ合わせて、点と点を結び、3人の軌跡を追う。彼らはどこに下ったのか?を推理していく。誤解を恐れずに言うならば、小説のようなストーリー展開に引き込まれる。遭難事故を当事者では無く、また全くの第三者でもない人間が書いている本は少ないと思う。
山をやる人間として大事なことも書かれてあり、気の引き締まる思いもある。すれ違ったパーティがもたらす情報、遭難時これはかなり大事。これ以来、山行時は積極的に声かけをするように心がけようと思っておる。
最初読んだのはこれの前バージョンの文庫版。表紙の画像は偶然すれ違ったパーティが撮影した遭難した3人だという・・・合掌
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