友人が難病のALSに罹り、余命3ヶ月の宣告を受けたと、昨年5月に日記に書かせていただいた:
https://www.yamareco.com/modules/diary/68921-detail-142815
その友人は8月末に亡くなっていた。
「亡くなった」じゃなく「亡くなっていた」と書くのには理由がある。
前の日記の後、奥さんと連絡がとれ、お見舞いに伺いたいと申し出たところ、お見舞いは皆さんお断りさせていただいている、との返事。そこで見舞いに代え、6月前半に同期会名義で花束を贈った。すると奥さんから「主人も大変喜んでいて、スマホで何枚も写真撮ってました」とメールが。
撮影できるぐらいには元気な様子。
次に、7月前半に様子伺いのメールを出したところ、「自分で出来ないことがだんだん増えてきました。でも、頭はしっかりしていますし、宣告通りならあと1ヶ月なんですが、それが信じられないほど元気です」との返事。
意外と進行が遅いみたいだなと、勝手に安堵していた。
さて、余命どおりなら「そろそろ」という8月に入ると、もう様子伺いの連絡はできない。こういう経験は過去にないが、余命いくばくもない人に他人が「具合はどうですか?」と聞くのは憚られるものだ。具合が良いはずがないし、「もうそろそろですかね」と探りを入れてる感もするし…。
ま、いずれその時が来たら奥様から連絡をくれるだろう、とタカをくくっていた。
そうこうするうちに10月も下旬になった。
もう2ヶ月以上も延命しているわけか…。あるいは奇跡的に状態がよくなって、余命1年とかに延長されたのか? と、そっちに「賭けて」メールをしてみた。「その後お加減はいかがですか」と。
すると、ショックな返事が。
「連絡もせず失礼しました。主人は8月下旬に亡くなりました」。
なんでも、風邪をこじらせ最期は肺炎だったとのこと。
えー、そんな前に亡くなっていたのか! こりゃ不覚だった!
訃報を知らせなかった理由は、本人が「静かに姿を消したい。親族以外には積極的に知らせるな」と言い遺していたからで、それを守ったということである。
後日、仲間数人でお線香を上げに伺った。
亡くなってすでに2ヶ月も経っていたが、我々の顔を見た瞬間、奥さんは泣き出してしまった。それまでの対応を見る限り、気丈な感じがしていたのだが、懸命に悲しみに耐えていたのだろう。
実は奥さんは大学時代から彼とつきあっていて、我々の大学のイベントにもしょっちゅう顔を出していた(奥さんは別の大学)。卒業後、結婚してからも我々の同窓会にはたいてい同伴してきた。
そんなわけで本人と同様40年以上続く「仲間」であり、気心が知れているのだ。我々に会って、数十年分のいろんな思いがこみ上げてきたようだ。
こちらも思わずもらい泣きしてしまった。
亡くなるまでの経緯を聞いた。
8月上旬に、毎年恒例の地元の花火大会に本人が行きたいと言うので、車椅子を押して連れていったそう。それだけの体力はまだあると判断したので、と。
しかしその日は夏にしては寒く、それが仇となったのか翌日から熱を出し、そこから最期まで寝込んだままだったと。
無理させたことを奥さんが盛んに悔やむので、「何十年も見続けてきた花火大会、見納めと悟ってのことだろうから、それはそれでよかったのでは」とフォローするしかなかった。
いわゆる難病は、治癒が困難という意味ではガン以上に厳しいと言える(今さらな話ではあるが)。
難病に散った友… 合掌。
tsukadonさん、ご友人の件ですが心境お察し申し上げます。
最後のお別れが出来なかった点が悔やまれているのかも知れませんが、残された奥様やご家族のお気持ちを思うと切なくなります。
実は私も昨年末は19日の午前中に突然友人の奥様から電話を頂き、35年来の友人が心筋梗塞であっさり逝ってしまったのを告げられた。
同年代の友はこれで4人目、全てさ行の名を持つ者ばかりなので、自分はまだ大丈夫と言い聞かせていますが根拠は有りません。
ともかく凹んだ気分での年越しになりました。
順番に何れは自分もとは言うモノの、私の周りはそれが成り立たない事が多くて・・・・共に合掌です。
kintakunteさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。
友達ですが、家族や大勢の親族に看取られたとのことで、幸せな最期だったと奥さんが言ってました。
お友達の急死は残念でしたね。
脳や心臓系は突然来るので厄介ですね。
私もイイ年ですが、やっとここ数年かな、健康に気を遣うようになりました。
それでも、来るときは来ますからね。
最近の言葉で「終活」というんですかね、そろそろ考えないとと思ってます。
私は40代後半に、勤めていた会社の同世代の同僚が立て続けに急逝したことがあり、かなり衝撃を受けた経験があります。
お互い、身体を大事にしましょう。
初めまして。
あなた様のご友人・・お悔やみ申し上げます。
私は現在「急性骨髄性白血病」を患った患者様への骨髄ドナーの一人です。(2月中に骨髄提供が確定しています)
移植すれば100%治癒する治療方法ではありませんが、私たち骨髄バンクへのドナー登録者は血液の病気を患った患者様とそのご家族からすれば、最後の希望になりましょう。
けれど、あなた様のご友人が患った病気のように、治療する手立てもないとは・・・何ともやり切れない気持ちです。
現代の医学を以ってしても未だ、完全な人工血液すらできていない現状ですが、今は難病と言われても、近い将来で画期的な治療方法が見つかるのを、ただ希うばかりでございます。
kazu555
kazu555さん
はじめまして。
コメントありがとうございます。
骨髄ドナーさんなんですね!
尊敬します。
私は、勇気がなくてなれません。
あれ?年齢制限とかありましたかね(汗
患者さんの家族にとっては、大きな望みでしょうね。
ALSという病気は戦前から知られている病気なのに、未だに薬も治療法もないと言います。多くの研究者が長年研究を重ねていると思いますけどね。
病名が判明した時点から奥さん、ずっと気丈に振る舞っていましたが、最後に堰を切ったように泣かれていて、こちらも辛かったです。
親しくしていた人に二度と会えなくなるのは、本当に悲しく寂しいことです。
お悔やみ申し上げます。
私の友も、去年、亡くなりました。
青春時代、一緒にダンスをした仲間です。
登山にも興味を持ってくれていて、「冬に鬼怒沼山の途中に有る温泉に行こう!」なんて話をしていました。
あんなに元気で活発だった彼が、脳腫瘍でだんだんと弱っていく姿を見ているのは、とても辛かった。
子供もまだ小さく、奥さんも可哀そうでした。
友の死は、辛いです・・。
ご冥福をお祈りいたします。
ウーちゃん
コメントサンキューです。
えー、同世代の友達亡くしたんだ、まだ全然若いじゃない?
お子さんも小さいのにねえ。
残念な事でしたね。
脳腫瘍は、あまり年齢関係ないみたいやしね。
早世する人に限って、「今度あれしようね」みたいな約束が残ってしまうものです。それがまた悲しみを深くします。
お友達のご冥福を祈ります。
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