下山後に車を運転して家に帰り、車を降りた瞬間、右足の踵が痛い。というのが何年も続いています。歩く距離や時間が短い時、普段の日常生活で歩いている時は痛みはありませんが、どうしたものかと思っていました。そんな時、ヤマケイの記事でこれを見ました。
★小林千穂さんが「カスタムバランス」を初体験!登山にオススメできる理由
https://www.yamakei-online.com/yk/issue/custombalance.php
インソールで足のバランスがよくなり、筋肉の疲労が抑えられると。インソールは今までも使ってますが、2000円ぐらいのもので適当に選んでいました。
足圧やアライメント(足首の傾き)の分析が無料で行ってもらえるので、早速お店に行って計測機器で分析してもらいました。添付の写真は私のデータです。踵よりやや上にある赤枠線が重心の位置で、左足は十字のポイントが枠内にありますが、右足は枠外です。これが分かるだけでも行く価値はあると思います。やはり、右足の重心がずれているようです。それより、私の足の指は親指しかないことが衝撃的でした(笑)。これは、浮き指らしいです。
記事内でも、
“膝痛や股関節の痛みなどの身体の不調は、足のバランスが影響しており、
一説には75%以上の人が何らかのバランスの崩れがあると言われている。
足のアライメントを整えるためには、適切な靴を履くことやインソールによる補正が有効だ”
と書かれていましたし、店員さんから色々なお話を聞き、試し履きをした上で、インソールの重要性に十分に納得ができました。別のインソールと比較したんですが、両方の手のひらを後ろに組んだ状態で、店員さんにその手のひらを下方向に引っ張られてもびくともしません。こんなに手っ取り早くお金で解決できるのならと思い(笑)、8500円を払ってインソールを手に入れました。
それで、何回か山で試してみたところ、今までが10の痛みなら、3ぐらいに感じました。やっぱり8500円と高価なだけはあるなと思いました。インソールは柔らかいほうがクッションがあって良いと思ってましたが、これは固めで自分の足のアーチがクッションになって歩きやすかったです。
★カスタムバランス公式HP
https://www.custombalance.jp
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2.正しい歩き方って?
だからといって、足の痛みが完全に無くなってはいません。インソールは補正するのであって、矯正するわけではないので。じゃあ、どうしよう?足が痛くなるのは、歩き方がおかしいから?じゃあ、正しい歩き方って?という思考回路で、ネットでいろいろと検索してみました。
最初に目についたのは、背筋を伸ばし、踵から着地して、つま先で蹴り上げて前に進み、膝を伸ばす……などなど。見た目が美しい歩き方といいますか、まあ、基本的なコト。モデルみたいにとは言いませんが、そこそこ普通には歩けていると思っているので、あまりピンとはきませんでした。それで、たどり着いたのがこのサイト。
★正しい歩き方と言われる踵着地は、効率が悪く、からだを痛めます
https://ranzanst.net/990.html
“からだに優しい歩き方は、まずからだへの衝撃が少ないということ。
つまり着地の時は、足裏全体で着地し、膝を軽く曲げ、
足裏のアーチ構造と膝のクッションで、着地時の衝撃を抑えることです。
また、効率がいい歩きとは、ブレーキをかけない歩き方です。
じゃーどうやって歩くかっていうと、簡単に言うと「腰から歩くんです」”
踵着地はブレーキをかけていて、効率がいい歩きは、ブレーキをかけない歩き方だと。ふむふむ、それで?
腰から歩く → 脚は自然と前に出る → 足裏全体で着地
なるほど。それと、足親指で蹴って歩くのは運動力学的に言って、進行方向と逆方向にいったん下がっているので非効率で疲れやすいと書かれています。
★踵着地の歩き方は効率が悪くからだを痛めます2!負担の少ない歩き方を解説します。
https://ranzanst.net/998.html
う〜む、納得。論理的に解説されていて、頭にスーッと入ってきました。でも、体にはスーッと入りません。「腰から歩く」を試しましたが、スムーズに歩けません。少し前傾して頭から動くイメージの方が歩きやすいかも。でも、慣れるまでに時間がかかりそうです。
ちなみに、この笛吹きおじさんのサイトは、他にも興味深い記事がたくさんあります。
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3.ナンバ歩きを試してみた
他にもいろいろとサイト巡りをしていると(またまたヤマケイですが)、
★「どっこいしょ」の筋肉を上手に意識できれば、山登りはもっと楽になる!
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=503
人体で最も体積の大きい筋肉のお尻の筋肉を意識して使えばいいとあります。これは、さっきの笛吹きおじさんのサイトにも書いていました。
★山で「上手く」歩くってどういうこと? 理論がわかれば山の歩き方が変わる!
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=582
上手く歩くとは、バランスを上手に保って歩けている状態と書かれています。昔、「山と渓谷」で登りの際に、片足で立った時に一瞬止まってみる、という記事を読んだ記憶があります。
★ミズノ ウエーブリバイブが行く リバイブウォーク in 東京大学 ナンバ歩き教室
https://www.youtube.com/watch?v=vwkFJdN7AQw
おお、ナンバ歩き!
聞いたことはありましたが、右手と右足、左手と左足を同時に前に出す、ぐらいしか知識はありません。興味があっても、どうやって歩くか全く分かりませんでしたが、この動画はよく分かりました。この先生の言っていることを簡単にまとめてみました。
・昔の人はわらじを履いているので指が落ちる
・歩幅を広げて踵から着地したり、つま先で蹴る動きをしないはず
・着物を着ているので、腕も大きく振らない
・腰をねじる動きが入らない、蹴る動きが入らない
・腕を振ってしまうと、どうしてもつま先で蹴る
・腕の使い方を変えるだけで、踵で押すようにして歩ける
・右足が前に出た時は、右の手のひらを上に向け、左の手のひらは下に向ける
・左足が前に出た時は、左の手のひらを上に向け、右の手のひらは下に向ける
・右の肩・腰・足と、左の肩・腰・足と2本の軸を感じるようになる
ふむふむ。でも、試してみるとなかなかうまく歩けません。いろいろな動作を考えながら歩くのは難しいので、自分なりに簡単に歩けるように、ポイントをまとめてみました。
・竹馬の要領
・腰はねじらない。
・上半身もねじらない。
・腕を大きく振らない。肘の位置を脇腹の辺りに固定して、肘から先だけを振る。
腕を振らずに歩くのは楽ですね。普通に腕全体(肩から先)を振って歩くより、全然楽です。よくガイドさんは腕を組んだり、腰に手を当てて歩いていますが、理にかなっているんですね。意識して、腕を振ったときと振らなかったときを比較すると、数歩歩いただけで違いが分かります。数時間も山を歩いていると、この差は大きいです。塵も積もれば山となる、ですね。
でも、この歩き方は、街中で練習するにはちょっと恥ずかしいです。それに、右手と右足、左手と左足、と意識しないと、簡単に右手と左足という今までの習慣がでてしまいます。ナンバ歩きも、慣れるまで時間がかかりそう。
ちなみに、この先生は自宅の大阪から富士山まで二週間かけて、ナンバ歩きで歩いたそうです。
★自宅(大阪)から富士山頂 徒歩の旅
http://www.mizuno.jp/walking/uenoblog/webpage/fuji.html
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4.登山でナンバ歩き
ナンバ歩きに絞ってネット検索していると、ここにたどり着きました。
★登山で疲れない歩き方!?ナンバ歩きのススメ!
https://www.lonely-trekking.com/nanba-walk
そのものズバリ。ミズノの先生とは違うやり方ですが、右足と右手のストックを同時に前に出すという、ストック2本を使った歩き方です。これなら出来そう。早速、山で試してきました。
結果は、う〜ん?という感じでした。
やっぱり、右手と右足、と意識しないと歩けないので、周りの景色よりそこだけに集中してしまっていたり、勾配がきついところは、ストックを1回突いただけで2〜3歩歩いたりしますし、そうなるとまた、右手と右足を同時に前に出して……、と意識がそこに集中してしまいます。結局、ナンバ歩きをするために山に行ったという、どっちがメインなんだという状態で、肝心の足の痛みもあまり変わらなかったような感じでした。
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5.フラットフィッティング
ちょっとここで、冷静になって考えてみました。笛吹きおじさんも足裏全体で、ナンバ歩きも踵から着地したりつま先で蹴らない、と言っています。山歩きの基本は、小股で歩いて、足裏全体で着地する、とよく聞きます。フラットフッティングですね。ナンバ歩きの右手と右足、左手と左足の方に意識がいっていましたが、フラットフッティングで歩ければ足の踵の痛みも軽減出来るはず。でも、笛吹きおじさんの「腰から歩く」方法でも、小股で歩いてみても、うまく足裏全体で着地出来ません。意識すれば最初は出来ていても、そのうち踵で着地しています。で、最終的にここのサイトに辿り着きました。
★フラット走法
http://www.exeo-marathon.com/topics/run_flat.html
マラソンのフラット走法だそうですが、
“足裏全体で着地するために着地時の足は体の前には来ずにお尻の真下辺りに来ます。”
とあります。これだ!とうとう見つけました。腰の真下に足を着けば、どうしたって足裏全体で着地します。足踏みした時に、踵やつま先で着地しませんから。腰から歩いて、腰の真下に着地、この方法で万全でしょう。
この歩き方を試してみましたが、長距離を歩いてみても足全体に疲れはありましたが、踵や膝が痛くなることはありませんでした。それに、歩幅が小さくなればなるほど、腕の振り幅も比例して小さくなり、上半身の捻れもほぼ無い状態で歩くことが出来ます。それともう1つ、浮き指を改善するために足の甲の側の筋肉をほぐす「ひろのば体操」を2ヶ月ぐらい続けているのも効果があったかもしれません。
★10万人調査で判明!腰痛・ひざ痛 劇的改善のカギは足形にあり!?
http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20180718/index.html
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6.まとめ
まとめると、「思いっきり小股で歩く」でしょうか(笑)。
小股といっても、普段の歩幅を少し小さくするぐらいじゃなくて、腰の真下に着地する。すると足裏全体で着地することになるので、足腰の負担が軽くなり、私の場合は踵の痛みもなくなりました。
山歩きの基本は、「小股で歩いて、足裏全体で着地する」で間違ってはいませんが、「思いっきり小股で歩いて、足裏全体で着地する」がより正しいかと思います。
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※ナンバ歩きに興味があれば、こちらの日記もどうぞ。
「ナンバ歩き を試してみた その2」
https://www.yamareco.com/modules/diary/74755-detail-202626
こんばんは。
歩き方は癖もあり難しいですよね。
一度地下足袋で歩いてみられてはいかがでしょうか。
私の場合、意識せずとも地面に優しく着地するようになり、靴によってこうも歩き方が変わるのか!と思いました。
ソールが薄いのでラフに着地すると足裏が痛くなりますので、自然と歩幅が小さくなり、足の置き場も考えつつヒタヒタと歩くような感じになりました。
足袋なら恐らく踵から着地することは無いと思います。痛いので。
haembowさん、こんばんは。
コメント、ありがとうございます。
漫画の「山と食欲と私」でも取り上げられているので
地下足袋は気になっていました。
これで普通に山を歩けたらカッコいいですね。
登山靴に比べて、コストパフォーマンスも全然良いですし。
ちょっと試してみようかな、という気になりました。
アドバイス、ありがとうございました。
ただただ(@_@。
歩くってこんなに難しいんだ
でもね 私はもう蝶番の軟骨がすり減ったり骨が欠けているんでこちらが問題だと思っています
腰から歩く、小股で歩くなどは実感しています
前に靴を買い替えた折り、古いインナーソールを流用しようとしたら店員にサイズが合わないと拒否されました
泣く泣く4200円 追加しました
8500円ではちょっと考えてしまいます ケチンボですね
odさん、こんばんは。
日常生活ではどんな歩き方でもいいと思いますが
長い距離を歩く登山となると、なるべく体に負担がかからない
歩き方をしたいですね。
体のバランスがよければ、インソールはいらないでしょうけど
あった方が、より足には良いと思います。
私も8500円は高いと思いましたが、ギリギリ出せる値段設定ですね。
10000円超えてたら、買ってません、絶対。
今回の日記は
まるで
フランス恋愛映画のようです(;^_^A
(ちょとさんならわかってくれるはず)
ちゃめごんくん、こんばんは。
ちょとびに聞いたら
フランス映画は意味不明!
と言ってたぞ
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