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日記

最近の日記リスト 全体に公開

2023年 05月 10日 08:50読書

村上春樹「街とその不確かな壁」を読む

 映画「レインマン」で、ダスティン・ホフマンがサヴァン症候群の兄を演じていたのを覚えておられるだろう。「街とその不確かな壁」でも、サヴァン症候群らしき自閉気味の少年が現れて、物語の後半を大きく動かしていく。最後は失速していくが…  この小説では、現実の世界と、時が止まったような静寂な異界が交互に描
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2020年 10月 29日 17:22読書

三浦しをんワールド&宮本輝「流転の海」シリーズのこと

三浦しをんは、どれを読んでも面白い。 「まほろ駅前多田便利軒」「神去なあなあ日常」「木暮荘物語」「あの家に暮らす四人の女」「仏果を得ず」「愛なき世界」などをここ一か月ほどで読んだ。これまでは「舟を編む」の一編だけだで、まあまあかなと思っていたのだが、いやいやちょっとはまりました。 三浦さんは、「
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2020年 10月 25日 21:30読書

ジョン・グリシャム「グレート・ギャツビーを追え」(村上春樹訳)、アンソニー・ホロヴィッツ「カササギ殺人事件」

グリシャムの本は初めてで、法廷ものはやや苦手だったのだが、このタイトルで翻訳が村上春樹となると、いろいろ因縁を感じて、やはりちょっと読みたい。図書館で予約して一番で読めた。10月10日初版の出たばかりの本。 「グレート・ギャツビー」とはスコット・フィッツジェラルドの小説で、フィッツジェラルド好きの
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2020年 09月 25日 13:34書評

今ごろ「博士の愛した数式」を読む + 篠田節子の熱〜い小説

前々回の日記で女性作家を3人とりあげたけど、お一人重要人物を書きそびれていた。小川洋子さん。 「博士の愛した数式」はもういろんな賞をとっているし、高等学校の読書感想文課題図書にもなっているし、さらには深津絵里で映画にもなっているらしい。事故の後遺症で、新しい記憶は80分しか続かない数学者。家政婦と
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2020年 09月 18日 22:06読書

「嫌ミス」を知らなかった

伊岡瞬の「代償」を一気読み、ぐったりして、あとがきにたどり着いたら「嫌ミス」とあった。 湊かなえの「告白」などがその分類になるそうで、「読んだあとに嫌な気分になるミステリー」なのか、確かに告白は本も映画でもなかなかでしたね。「代償」もその仲間だったんだ。知ってたら読まなかったとは言わないが、多少の
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2020年 09月 09日 11:47読書

村田沙耶香・今村夏子・多和田葉子 …自粛期間に読んでいた3人の女性作家

村田沙耶香は「コンビニ人間」で初めて知った。「コンビニの人間模様がリアルに描かれている」なんて思ったらとんでもない。奇妙奇天烈な人間が、不思議な世界観を語りだしたりする。後半のドライブ感はなかなかのもの。「ギンイロノウタ」「星が吸う水」「変半身」も併せて読んだが、女性の「生理感覚」が底にあるようで、
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2020年 08月 17日 10:59書評

ブレイディみかこ×ワーキングクラスヒーロー×メロディ

ブレイディみかこさんが今年もノンフィクション大賞のノミネート5作に入った、という記事を最近読んだ。さすがに二年連続はないだろうと思うが。 昨年は「僕はイエローでホワイトでちょっとブルー」で本屋大賞ノンフィクション部門の大賞をとった。キャッチーな装丁もかっこいいし、痛快無比な子育てとイギリスの学校制
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