NHKさんはよく番宣のために、本放送の一つ前の放送を直前に流すことがありますが、山の日スペシャルを10/29 15:00〜16:30で放送されました。
見たかったのは田部井氏最後の富士登山。
改めてみると、深いです。
数年前まで人を案内して歩けていた人が、元来の数%もその能力を発揮できないであろう状況の中、全てを鑑みて己が為し得る最大限のことを実践してみせていたということをみせつけられ、感動というのが言葉として適切かわかりませんが、涙が止まらなかったです。
私は登山歴が浅く、田部井氏の凄さをあまり知ってはいない方なのでしょうが、このたびの訃報を頭に入れた上で改めて見ると、強烈です。
私は、最近色んな山にいくようになって、福島には名峰が数々あるし、唯一無二の巨大な山稜 飯豊もある。郷土を見つめるなら磐梯や安達太良の方がよっぽど相応しいだろうし、富士より飯豊の方がよっぽどいいのではと思っていたんです。
でも、頂点を極めた体験こそが、他にないことを成し遂げたことこそが、今後何かを成すための原動力となるという御仁の言葉は、セブンサミットを成した人の言葉であるがために実に説得力があります。
成せばなるという言葉がありますが、それは成し遂げた経験があって初めて自信を与えるものとなる。そうやって、道を切り拓いた人の言であり、行動であるからこそ説得力が生まれる。
富士は方法論に過ぎないものであって、御仁の熱意をどう受け止めるか、肝はそちらにある気がしています。
亡くなられたことは勿論ショックではありますが、生涯現役を成し遂げられたことは尊いものに思えます。
ありきたりですが、ご冥福をお祈りいたします。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する