大ゴンニャク〜ゴンニャク周回 【美濃・板取から】
- GPS
- 08:30
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 771m
- 下り
- 767m
コースタイム
- 山行
- 7:13
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 8:31
普通に歩いた場合、主尾根に出るまでの尾根をどう選ぶかでもタイムは違ってくると思います。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
スペースはかなり厳しいので1台に乗り合わせていく方が良いです。林道のほとんどはダートで、当日は水たまりが多く車は泥んこになりました(^^ゞ |
コース状況/ 危険箇所等 |
ジャンルをハイキングとしましたが、登山道はありませんので歩かれる場合は自己責任でおねがいします。 今回歩いたルートでは大ゴンニャクの前後に深い笹がありましたが、それ以外はヤブなし尾根でした。 |
その他周辺情報 | 板取川温泉バーデェハウス http://www.city.seki.lg.jp/0000000740.html |
写真
感想
昨年のGWに歩いたとき、素晴らしい新緑に感激した大ゴンニャク〜ゴンニャクの周回ルート。間違いなく素晴らしいであろう紅葉の盛りにもぜひ再訪をと思いながら、昨年はお休みと天気の折り合いがつかず見送りとなり、今年こそはということでこの秋一番の目玉山行と位置づけていました。
それゆえに紅葉ジャストミートを慎重に見極め、メインのシロモジが完熟して山吹色になる頃合いを慎重に見計らっていました。そして天気の良かった前日の土曜日が仕事になるも日曜日も引き続き快晴予報。そこへいつも美濃のお山の貴重な情報を発信されているblack703さんのシロモジ最高潮を伝える丁子山〜湧谷山レコが上がり、やはり土曜日に根尾の山へ出かけた同行予定の山友からシロモジ黄葉ピークの知らせが続き、いよいよ時は来たと確信しました。揖斐の山も根尾の山も魅力いっぱいではありますが、今回は初志貫徹、期待爆発で関市・板取へと向かったのでした。
【駐車地〜主尾根出合(790m)〜伐採地】
今回は駐車スペースが窮屈なので山友と待ち合わせの集合地から私の車1台で登山口に向かいます。岩本洞林道の紅葉を楽しみながら車を走らせますが、ダートに入ると道は大きな水たまりが連続して車は泥んこに。そしてワサ谷を越えたところすぐのゴンニャク登山口に横付けして駐車。
大ゴンニャクへは当初は昨年春と同じく作業道を利用したルートで取付く予定でしたが、それだとしばらく泥んこの林道を歩かなければならないので、ワサ谷左岸の尾根尻からすぐに取付くことにしました。初めは植林の急登でしたがしばらくで傾斜は緩み、ヤブもなく歩きやすい尾根で一安心。そして植林が消えたところからイワウチワの群生するちょっとしたヤセ尾根形状になりますが危なっかしいところはなく、むしろいいアクセントといった感じです。錦秋をまとった西隣の蕪山が目の前に望め、こちらワサ谷側の斜面も色とりどりになっていますが、深い谷間のため日がさしておらず今はまだ精彩を欠いています。
やがて800m付近で主尾根に出合います。昨春に登った南西からの尾根が合流するところ。今日の尾根の方が歩きやすく変化もあったように思いました。主尾根ではすでに朝日を受けた木々たちが色とりどりの光を放っており、一気に足取りはペースダウン。シロモジは狙い通りぐっと黄色を深め、カエデの赤と競い合っています。
そして昨春に作業真っただ中だった伐採地に到着。複雑な心境ではありますが、高賀山方面などの展望が開けています。ここでおやつ休憩としました。
【伐採地〜P922〜P1007】
尾根上の伐採地を歩けばスムーズですが、ワサ谷側のシロモジの黄金のトンネルが呼んでいるので敢えて張り出した枝をスラロームでかわしながら斜面をトラバースぎみに進みます。ひとしきりシロモジトンネルが続いたあと、右手植林となりました。尾根幅は広くなるので、その植林は見ないようにしてワサ谷寄りを歩けば、凄まじい数のシロモジと頭上には赤・橙のカエデの紅葉が見事すぎます。ここでは相当な時間を費やしてたっぷりとその絶景を堪能しました。
P922あたりにくると針葉樹が出てきて亜高山の雰囲気が漂い、シロモジの黄葉も盛りを過ぎたかと思われました。ここからは道草した時間を挽回できるかと思った矢先、P1007に向けて登りにかかったところで再び、いやこれまで以上の素晴らしい紅葉が待ち受けていました。このルート、主尾根に上がってしまえばかなり長い距離の間ほとんど標高が上がっていかないので、紅葉ピークに当たれば延々と素晴らしい光景が続くわけです。いったい何枚写真を撮ったことか。ここでも相当な時間を費やすことになってしまいました。
【P1007〜大ゴンニャク〜ゴンニャク】
P1007から下ると林床に低い笹が出て来ます。これまでとはまた違った風情の紅葉景色となり、よい変化といった感じ。やがて笹は背丈が高くなり、こぐというほどではありませんが手で払うように進むようになります。
そしてまた右手に植林が現れ道がでてきます。これをたどっていよいよ大ゴンニャクへの登りにかかります。だんだん笹の勢力が強くなってきますが、よく探せば踏み跡があります。昨春はかなりヤブこぎをした記憶でしたが、この踏み跡を拾えなかったのかもしれません。今日は意外にもすんなりと大ゴンニャクにたどりつけた気がします。
三角点も道標もないヤブピークの大ゴンニャクは猫の額ほどの刈り込みがされており、小休止で息を整えます。そしてゴンニャクへ向けて笹ヤブへ突入、ザバザバとトラバースしていくと踏み跡がでてきます。ゴンニャクへはいくつかのピークを越えていきますが、なぜか全くヤブのないすっきりした小広場となっているピークが一つだけあります。昨春にここはチェック済みなので、今日のランチポイントと決めていました。道草が多すぎてお昼をまわってしまいましたが、ここまでがんばりザックを下しての大休止としました。
ところで前回は気が付かなかったのですが、このピークから雪を冠った白山が見えていました。展望のない山頂部一帯では貴重なポイントです。
この先の紅葉もたのしみなので、休憩をいつもより早めに切り上げゴンニャクへ向かいます。もうヤブというほどのものはなく、アップダウンをこなし尾根上に大きな石がでてくるとしばらくで三角点のあるゴンニャクに到着。気持ちいいくらい展望はありません。写真だけ撮って下山にかかります。
【ゴンニャク〜P927〜駐車地】
ゴンニャクからはときおり目印もあらわれる踏み跡もしっかりした道になり、しばらく下ると午後の日差しを受けて黄金に輝くシロモジの海が広がります。これが美濃のヤブ山の秋の光景です。刈られることなく生い茂ったシロモジが山中をなんとも煌びやかに飾ってくれるんです。そして上を見上げればまばゆいばかりに光を放つカエデの赤が美しい。本当に期待をはるかに超える素晴らしいゴンニャクの紅葉です。当然ここでもたっぷり時間をかけてそれを楽しみました。
P927あたりから下りでは誘い込まれやすい尾根の分岐が続くので、紅葉につられて道を間違えないように注意が必要です。やがて幅広な尾根になり、中央に大きな窪みのある二重山稜状となりますがここは南の端をたどった方がよいです。あえて真ん中を歩いてみましたが、ヤブがうるさく快適ではありませんでした。
まだまだ素晴らしい紅葉は延々と続きましたが、P773で突然大伐採地の上にでて美しい森歩きもいよいよ終了。正面に蕪山を見ながら伐採地の踏み跡を下り、平たんになると背丈を越えるススキをこぐ道になり、ここで今日初めてヤマダニに取付かれました。その先で尾根は2つに分かれますが、駐車地に降り立つためには南西の尾根を下ります。降り口はヤブですが目印があり、それを入ると伐採地沿いに踏み跡がしっかりあります。ひとしきり急な道を下れば愛車の待つゴンニャク登山口にでて、本日の素晴らしいヤブ山紅葉ハイクもお終いとなりました。
楽しみにしていた今回のゴンニャクは、期待をはるかに超える素晴らしい紅葉でもてなしてくれました。これでもうこの秋は思い残すことはない…かな?
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
hermit-crabさん こんばんは〜
私なんかのレコがhermit-crabさんのお役に立てていただけてとっても嬉しいです
しかし紅葉が見事にジャストミート
スケールが違うボリュームですね
カエデ地帯や赤が多い感じでしょうか 黄色とのコラボで素晴らしく映えますね
奥美濃というとどうも揖斐や根尾のお山が含まれるようですが、私の感覚だと板取や郡上とかその辺りが「奥美濃」なんです。。。
揖斐や根尾はやっぱり「西濃の山奥」のような括りでしょうかw
本場奥美濃(?)のお山の紅葉はハンパなくキレイなんだと美しさに圧倒されました
それに「ゴンニャク」という名前のお山も面白いですね
私には到底行けそうもないハードそうなお山ですが、お写真いっぱいで楽しませていただきました
blackさん、コメントありがとうございます
ハイペースで山に出かけられ、素早いレコアップをされてるblackさんのタイムリーな情報はいつも頼りにしていますよ。なにせこの地方の山のレコは希少ですからね
おかげさまで見事な紅葉にジャストミートでした。特にシロモジの黄葉は素晴らしかったです
板取の山は揖斐の山ほどブナ率が高くなくて、多種多様な木々があるので紅葉が賑やかな気がしますね。
いくつか出版されているヤブ山のガイド本なんかを見ると、揖斐・根尾・板取・郡上の山みんなひっくるめて奥美濃の山とされていますね。
blackさんは揖斐にお住まいなんでしょうか?地元の方からすれば違和感があるでしょうけど、この山域に遠方からせっせと通ってくる物好きハイカー(山友も三河から通ってます)からすればそういう大きな括りになるのでしょうね。
ところで、西の蕎麦粒・東の屏風という表現がありますが、それだと奥美濃の中心は根尾あたりなんでしょうか?
今回のこのコース、全くハードなところはありませんよ。時間がかかってるのは紅葉が美しすぎたせいなんです
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する