Great Walk : Kepler Track / New Zealand(ケプラー・トラック)
- GPS
- 46:32
- 距離
- 71.9km
- 登り
- 2,472m
- 下り
- 2,445m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 8:11
- 山行
- 9:21
- 休憩
- 0:03
- 合計
- 9:24
- 山行
- 5:48
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:48
天候 | 1日目:曇り時々晴れ 2日目:曇り時々雨 3日目:曇り時々晴れ 4日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
飛行機
http://www.yamareco.com/modules/yr_plan/detail-249681.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
最新の状況はチケット入手時にテアナウDOCで確認します。 テアナウDOCには日本人スタッフもいて、いろいろ相談に乗って頂きました。 |
その他周辺情報 | YHAに前後泊。テアナウはケプラートラックを含めた多くのハイキング拠点となっているので、アウトドアショップで大抵のものは入手可能です。アウトドアショップの規模はクイーンズタウンには劣るので、事前にクイーンズタウンに滞在するならそちらで調達するのもありだと思います。 ※下記のヤマノートも参考になるかと思います。 ニュージーランド南島クイーンズタウン、テ・アナウを拠点とした時の食糧、アウトドア用品の調達事情 http://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=1848 ニュージーランドの宿泊施設について(街中・グレートウォークの場合) http://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=1852 ニュージーランドでの携帯電話の利用について http://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=1856 |
装備
個人装備 |
バックパック
スリーピングバック
アルミシート
レインウェア
ダウンジャケット
着替え
グローブ
サンダル
クッカー・コッヘル・カトラリー
ウォーターフィルタ
ウォーターキャリア
緊急セット
携帯電話&携帯用品
サングラス
傘
食料
燃料
その他消耗品
ストック
|
---|---|
備考 | サンダルは必携。小屋内で活躍する。 マッチも必携。小屋では着火機能の無いコンロが多い。 NZで調達したメリノのシャツは臭わない。長期山行では非常に有り難い。 フード付きジャケット。サンドフライ対策で有効。 |
感想
<事前準備>
夏季期間中(10月〜5月)にKeplerTrackを個人で歩く場合、DOCで宿泊先の小屋の事前予約が必要となります。シーズン半年前(5月くらい)に次シーズンの予約が可能となります。オンラインで予約とクレジットカード決済が可能。
KeplerTrackの場合は、さらに歩き始める2日前からテアナウにあるDOCビジターセンターに行きHUTチケットを受け取る必要がある。複数トラックを歩く場合でも直前まで受け取れないので、各トラックを歩く前に立ち寄る必要がある。また、その際に天気予報など現地の最新情報入手が可能。
今回、DOCでは天候が割と安定していることと行程2日目がケプラーチャレンジという山岳レースに重なっていることを教えてもらう。ケプラーチャレンジのランナーは約60kmのKeplerTrackを1日で(早い人は5時間程)で周回してしまうらしい。。。ちょっと勿体無い気がするのは、自分だけだろうか。
<初日>
YHA TaAnau(宿泊先)からLuxmoreHutまで14.8km。7時間。
KeplerTrackの起点となるContraolgateにはシャトルバスも予約できたけど、コースタイムで1時間ほどの距離。湖畔に沿って歩くことにした。
このルートの一部はLakeside Walkとして整備されていて、モトゥタプ島で見かけた飛べない鳥、タカへの保護エリアも通過する(ケージ内に見ることができた)。
Contraolgateというテアナウ湖のダム堰堤を通過するといよいよKeplerTrackが始まる。途中のBrod Bayまでテアナウ湖畔に沿ってフラットな樹林帯が続く。
Contraolgateから90分でBrod Bayに到着。砂浜のテント場。給水施設やトイレ、東屋もある。砂浜からは対岸のテアナウの街も見られる。ここで前泊というのも気持ちよさそう。ここから今日の目的地のLuxmoreHutまでの距離は8km。800mほど登る。Brod Bayで軽く休憩をとってから歩くことにした。Brod Bay以降は、それなりに傾斜も出てくるけど階段は少なく、幅広い砂利「道」の傾斜面が続く。それもそのはずで、途中で小型のブルトーザーが道を整備していた。幅広くて歩きやすい訳だ。。。
高度をあげると道は細くなり、登山道らしくなる。石灰岩の絶壁直下を抜け、森林限界を越えたあたりからが初日のハイライト。天気も良く遠望出来る山脈は、北アルプスの稜線のようだけど180度どこまでも続く。
一方で目の前のラクスモア山はなだらか。急峻な岩山と、なだらかな地形が同居しているのが面白い。
LuxmoreHutは、テアナウ湖のフィヨルド地形を見下ろす場所に堂々と建っている。寝袋と食器・食材の持参が必要だけど、コンロ・水場は自由に利用できる。このルールはKeplerTrackで泊まったハットは全て共通だった。
LuxmoreHutの調理スペースは大きくて新しい。調理場では、大量の生肉を担いで来た子供連れの旦那さんが、慣れない手つきで家族分の調理をしていたのが印象的だった(彼らは翌日以降は出会わなかったので、1泊2日のショートトリップだったようだ)。
コンロが設置されているのはありがたいけど、ここのコンロは点火装置が無いのでマッチ&ライターが必須。自分は古い防水マッチがなかなか点かなくて苦労した。また選んだコンロが悪かったのか火力も弱い。メスティンで炊飯予定だったので、この小屋では持参したガスバーナーを併用した。他の山小屋では問題なく火力調整できたので、たまたま。だったのかもしれない。
寝室エリアは寝台車のように2段ベットが並ぶ大部屋と横並びの蚕棚の小部屋に分かれている。小部屋のほとんどが、ケプラーチャレンジのスタッフ用に割り当てられる。大部屋の下段を使う。トイレは水洗。今回の山小屋は全て水洗だった。
寝床を確保した後は、洞窟探検に出かける。結構長い洞窟。屈んでやっとという箇所もある。ほとんど整備はされておらず、単独での探検は控えて複数の光源を持つように注意書きがあった。。また最奥はテープで行けないようになっているらしいけど、そこまで辿り着けず。分岐を少し進んだ当たりで、壁に身体が触りそうになったので引き返した。
夕方7時30分(この時期の日没は21時30分前後)にワーデン(小屋番)さんによるハットトーク。明日の予報では1800m以上で雪。明日の最高高度は1472mなので雨になりそう。
また、ケプラーチャレンジで大勢の人が通過するので道を譲ってあげてとのこと。トップ選手は、スタート地点から30分でここまでくるとか、ホントかね。。。
<2日目>
LuxmoreHutからIrisBurnHutまで14.6km/6時間30分
別室の方が6時前から騒しくなる。ケプラーチャレンジのスタッフが準備を始めたようだ。外も明るくなってきたので、自分も起きてゆっくりと準備する。
小屋では朝焼け、虹が見られたのだけど、ケプラーチャレンジのランナーが大勢の通過していく側を歩き始めると天候は悪化。レインウェアを着るほどでは無いけど小雨混じりの曇り空。雪渓も残るルートは、風は強く体感ではマイナス。さらに小屋を出てラクスモア山頂近くを巻くまで、1時間近く登り続けるけど、その間にもケプラーチャレンジのランナーにどんどん追い抜かされていく。おそらく数百人に追い抜かされたんじゃないかと思う。ゼッケンが400番代のランナーもいたし。
ラクスモア山頂はKeplerTrackのコースでは巻いてしまうので、山頂に立ち寄るために山頂直下の分岐に入る。ランナー達は通過するので、あっという間に静かになる。
この日のコースは、ケプラートラックのパンフレットの表紙にもなっている山岳風景を堪能出来るコース、山頂からはフィヨルドの湖と雪を纏った山脈が美しい。。。らしいのだけど、今日は近くの峰は望めるのだけど、厚い雲が惜しい。風も一段と増したので、早々にトラックに復帰した。
その後は、いくつもの峰々を繋ぎながら稜線歩きを楽しむ。ラクスモア山頂を経由した後はケプラーチャレンジのランナーは大半が通過して、小屋泊まりの40人前後のハイカーだけが、疎らに歩く。
以前に同じような天気で北アの赤牛岳を歩いたことがあるけど、同じように静かな稜線歩きになった。水晶〜赤牛や白馬三山みたいな縦走路が好きな人には堪らないルートが続く。その後は標高1300m前後の稜線から一気に標高500mまで、5kmの距離だけど高低差800mのつづら折りの急斜面を降り、樹林帯の中のIrisBurnHutに到着する。
IrisBurnHutは3人横並びの蚕棚タイプの寝床。LuxmoreHutよりも古く小さいので、調理場や食事スペースは終始混んでいた。この小屋で苦戦したのが、サンドフライ。蚊の一種みたいだけど、刺されると痛みがはしる。噛み跡から血が滲むこともあり刺された後は痒みに襲われる。少しでも皮膚を露出していると襲ってくるので、寝るまで靴下を脱げない。サンダルも持参しているのに靴下を履きながら過ごすことになった。日没後は姿を見なくなったので、不要だったかもしれないけど、日中は小屋内も沢山いたので、防虫ネットを被って寝た。
<3日目>
IrisBurnHutからMoturauHutまで16.2km/6時間
晴れ。せっかくの晴れの日に樹林帯歩きなのがちょっと勿体無いと思いながら出発する。沢沿いに谷を下り、最後は湖畔に沿って歩く。基本は樹林歩きだけど、シダや苔に覆われた地面は独特。 渓谷の樹林を歩いた後はマナポウリ湖に沿って歩く。
マナポウリ湖畔は砂浜になっていて、強い日差しの砂浜、穏やかな湖面と対岸にはうっすらと雪を纏った険しい山並みの対比が素晴らしい。やっぱり今日は晴れてよかったと考えを改める。
MoturauHutの水は、ちょっと色付き。ここまでの小屋と同様に、フィルターは使ってないけど飲めるよ。気になるなら煮沸するのが良いという注意書きがある。そんな訳で、ここまで持参した浄水器を使わずに飲んでいたが、ここでは浄水器を使うことにした。
この小屋でも常駐するワーデン(小屋番)さんによる状況説明(ハットトーク)が夕方にあった。が。小屋内では10分ほどで終了。コンロのガス栓は使ったら締めてねとか、各小屋で毎回聞いている事務連絡的な話。その後、小屋前の広場に移動するという。目の前に広がるマナポウリ湖を見ながら、マナポウリ湖にまつわる話が始まる。マナポウリ湖は、過去にアルミ鉱山開発に伴う電力需要を満たすためマナポウリ湖の湖面をあげダム計画と、これに反対する運動があったとか。これが実現していたら、今のケプラートラックは無かっただろう。というお話だった。
日本の山小屋とは違い国が管理するニュージーランドの山小屋は、寝袋持参に自炊が基本。小屋の設備も日本の有人小屋に比べると正直見劣りする。でも無理に押し込まれることはないし(事前予約する小屋の場合)、ワーデンさんが常駐していて安心感があるし、こういう話を聞ける山行も悪くないなと思った。
<4日目>
MoturauHutからYHA TaAnau(宿泊先)まで16.5km/6時間30分
もう何も言う必要もないド快晴の最終日。やはり、これが2日目だったらと思わなくもない。この日のルートは高低差は小さい、なだらかな道だけど、この4日間で70km近くを歩き疲れはピーク。
川沿いに、初日に通過したContraolgateを目指し、そこからは往路と同じ道を使って宿泊先のYHA TaAnauまで歩く。気温は20度も無いだろうけど、強い日差しは直接浴びるとサウナにいるかのような熱を感じる。場所によっては傘を差しながら歩いた。
YHA到着後はシャワーと洗濯。近くのスーパーに買い出し。新鮮なラム肉と野菜をタップリ食べて地元ビールで乾杯した。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する