【白川郷】三等・有家ヶ原【野趣あふれるブナ林】
- GPS
- 07:48
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 967m
- 下り
- 967m
コースタイム
- 山行
- 4:49
- 休憩
- 2:59
- 合計
- 7:48
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登りの尾根は大変な急登のためか?雪は少な目でくるぶし程度の沈み。この日は凍結もなく滑り止めは必要ありませんでした。が、今後まとまった降雪があったり、凍結していれば難儀すると思われます。 山頂周辺の広い稜線はまだヤブが埋まっておらず、巡視路が見つけにくい状況でした。そのためかなりズボりました(^^ゞ 下山の尾根はゆったりとした傾斜のため、雪はしっかりありスノーシューで快適でした。最後の林道への下降が雪のため少し緊張しました。 林道は少雪のためわずかな積雪のみで危険はありませんでした。これも今後の降雪次第で危険個所に変わる可能性もあります。 |
その他周辺情報 | 道の駅・白川郷 http://michinoeki-shirakawago.com/ 白川郷の湯 http://www.shirakawagou-onsen.jp/ |
写真
感想
あれだけ雪が少ないといわれた去年でも分水嶺辺りの山を探せばまだスノーシューをやれるくらいは雪があったのに、今年は本当に雪がない^^;
残念ながら奥美濃や余呉あたりでは楽しめそうもないので、一気に白川郷へ遠征することにしました。一昨年のGWに登り、残雪と超絶ブナ林の新緑による絶景に感動した、三等・有家ヶ原。地形図に名前もなければガイドブックにも載っていない山ですが、鉄塔巡視路を使って問題なく楽しめます。標高は1263.2mと、現在雪の見られない奥美濃の主要な山々と同じくらいです。
それにしても例年の冬ならこの時期に登りに来るなんて考えることもない豪雪の山域に、逆にでかけるしかないというこの状況…今年の冬も嫌な予感ですね。
【駐車地〜巡視路入口〜3つ目の鉄塔】
東海北陸道を北上しながら山々をながめても驚くほど雪がありません。荘川あたりでさえこんなにないとは大丈夫だろうかと心配になりながら、白川郷ICから有家ヶ原の集落を目指します。
国道156号から有家ヶ原への道を入り、集落へ入る橋のたもとにある駐車スペースに着くと、よもやの先客の車。まさか登山者ってことはないよね?大阪ナンバーの外国製コンパクトカーだし、マニアックな観光客なのかも。気にかけながら準備を始めていると、先客の車の運転席が開き、登山靴がのぞきます。ギョッ!まさかホントに登山者なのか?貸切確定の山選びだったのに、他の登山者がいるなんて。確認しようとこちらから挨拶をしに行くと、確かに有家ヶ原に登りに来た登山者で、しかも単独の女性です。ネットで検索してもせいぜい4〜5件くらいしか記録のヒットしないこの山を大阪の方(あるお方一名を除いて)がよくぞご存じで^^;
先発される女性に続いて私も出発します。凍結防止のために流している水が逆に凍っている道を気を付けながら歩き、集落を抜けてゲート脇から林道へ入ります。思った通り林道に積雪はほとんど見られず、登りに使う鉄塔巡視路入口に到着すると先発した女性が休んでいました。私もここでこれから始まる急登に備え衣類調整をして、女性に先行して登りだします。
巡視路には薄いながらも積雪があり、凍結は見られず夏道よりもグリップが効いて歩きやすい。いきなり大きなブナがあらわれる大変な急登を汗をかいて登っていくと最初の鉄塔に出合います。ここからは猿ヶ山が望まれる程度。
ここからこの尾根の最も急な登りが続きます。積雪も増え、その下にあるはずのプラ階段に滑ったりつまずいたりしないように足でさぐりながら登っていきます。これ以上積雪したり、凍結したりすればかなり厳しい登りになると思われます。あえぎあえぎ急登を登りきると地形図の987Pにある2つ目の鉄塔に着きました。白山北方稜線の山々が姿をみせています。さすがにそれなりに白いですね。
そこから傾斜は緩み足首ほどの沈み込みとなりますが、ここでは登山靴のまま我慢してすすみます。そして地形図では飛ばされて送電線の通っていないことになっている3つ目の鉄塔に到着です。標高1090mあたりです。ここはかなりの展望地で、ザックを下して小休止とします。
【3つ目の鉄塔〜有家ヶ原】
さあ、ここからいよいよ満を持してのスノーシュー装着です。今シーズン初のスノシューハイク。追いついてきた大阪の女性もここでスノーシューへ。どんどん素晴らしくなっていく野性味あふれるブナ林を楽しみながらゆっくりと進みます。すぐに鉄塔と反射板のある1184Pとなり、しばし送電線とは別れます。さらに傾斜は緩み雪原のようなブナ林の尾根となります。大自然といった雰囲気が素晴らしい。
若いスッキリとしたブナ林なら奥美濃でもよく見られますが、ここのブナは風格・個性のある見ごたえのあるものがゴロゴロしています。この山の記録は本当に数えるほどしかなく、しかも相当な通の方々のものばかりなんですが、みなさん一様に絶賛されているブナ林なのです。一昨年のGWに歩いた時、あまりの素晴らしさに全然足が進みませんでした。今回と全く同じ周回コースでしたが、これだけは自信を持って言います、少なくとも日本一美しい鉄塔巡視路だと思います。ブナ好きなら一度は訪れるべきです。
さて、葉を落とした冬のブナ林もなかなかのものです。木々の間から白い山々が望まれるし、ブナ林の全容もよくわかります。ただおしいかな、今年のここまでの少雪のためヤブが埋まっておらず、スッキリとした風景になっていません。尾根の痩せたところはヤブもなくていいんですが、広々としたところでは巡視路も見つけにくく、迷い込んだヤブに絡まれたりズボったりすること度々(^^ゞ
有家ヶ原山頂近くは二重山稜のような素敵でその分複雑な地形となっており、うっかり山頂を通り過ぎ、戻るようにして到着しました。前回来たときは気が付かなかったのか無かったのか?山頂プレートがつけられていました。ひそかに登っている人はいるんですね。
そこから先もまだまだ、いやいっそう素晴らしいブナ林が続くのですが、お腹が空いてきたし今日はまだヤブがでているし、ここなら白山見えるしということで、再び出合った送電線鉄塔下の広場で行動は打ち切り、ランチタイムの大休止としました。追いついてきた大阪の女性もやはりここまでということで、お昼休憩をご一緒しました。快晴・風なし・白山展望の特等席で、今日はブランド豚に鳥団子入りのピリ辛味噌うどん鍋♪
ところで、この大阪の女性はとっても気さくな楽しい方で、Sさんとおっしゃいます。ヤマレコやブログなどは一切やってなくて読み逃げ専門だとか。
車購入の決定権は旦那様にあり、それで外国製コンパクトカーで車中泊しているそうです。奥美濃の山も大好きで、大変よくご存じ。メジャーな山には一緒に行ってくれるお仲間がいても、(一般的には)変な山には誰も付き合ってくれないのでいつも単独で楽しんでいるとか、興味のある山とか好きな山とかお聞きすれば、まさに同志という感じで話は大盛り上がり。
この山を知ったのもブログを見てということだったので岐阜の山ならと、有家ヶ原レポを書かれた順に「藪山独自ルートfloat cloudのブログ」、「ひとり山歩き倶楽部」、山友の書いてる「山だよねぇ」あたりをお勧めしたら、それすでに全部見てますとおっしゃる。今日の有家ヶ原は「山だよねぇ」で知って、本当はレポと同じ新緑期に来たかったと。そのレポで同行しているのが私なんですよというと、レイさん(山だよ姉さん)によろしくお伝えくださいと頼まれました。いやあ、これは山だよ姉さん喜ぶわー(^O^) これぞ山ブロガーの喜びですもんね。私は4年以上も前に書くのヤメちゃいましたけど。今日も天気いいから山だよ姉さん絶対どっか行ってますよなんて話してたら、あとでラインしたらこの日は仕事だったらしい^^;
【有家ヶ原〜林道出合〜駐車地】
楽しい時間はあっという間に過ぎるもの。日の短い時期ですからそろそろ下山しなくちゃいけません。
少し戻って山頂へは寄らず、登りの一つ北の緩やかな尾根での周回です。ちゃんと巡視路の指標がありますよ。こちらはより北にあることと、緩やかなことで雪がしっかりありました。前半は登りでは見られなかった大きなダケカンバも混じるブナ林。鉄塔では人形山も大きく望めます。ただ途中で植林地を通過するのが玉にキズ。
とにかく緩くて雪がしっかりあるのでスノーシューでバンバン下っていきます。下山時にはすでにブナは満腹状態でスルーしがちになるのは、ブナ山あるあるですね。
そして地形図にある四等・登尾のあるところで、林道切通のため尾根がいきなりプツリ。ここでスノーシューを外し、北側に付けられた雪の積もった巡視路を、右手の切れ落ちた斜面にプレッシャーを受けながら恐る恐る降りて林道へ着地。
あとは行きより長い林道歩きで駐車地へと帰り着きました。貸切予定の山でしたが、想定外の出会いでそれもまた楽しい山行になりました。Sさん、ありがとうございました。なにせ同志ですから、きっとまたどこかでお会いできるような気がします。
少雪を逆手に取った今日の山行はまんまとうまくいきましたが、冬将軍にはこれから挽回してもらわないとこの先困りますよね。
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