記録ID: 1073598
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積雪期ピークハント／縦走
甲斐駒・北岳
不甲斐ない敗退…甲斐駒ケ岳（黒戸尾根日帰り）
2017年02月26日(日) [日帰り]
すけ
体力度
7
1〜2泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 11:40
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 2,800m
- 下り
- 2,802m
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標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 10:54
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 11:40
10:46
10:56
22分
最高到達点
15:07
尾白川渓谷駐車場
竹宇駒ケ岳神社〜八合目御来迎場
登り 6:23（CT7:40 83.3%)
下り 3:48（CT4:40 81.4%)
登り 6:23（CT7:40 83.3%)
下り 3:48（CT4:40 81.4%)
| 天候 | 晴れ 気温は最低マイナス8度。平均マイナス2度くらい。 8合目付近で5〜10m/s程度。ほかはほぼ無風な感じ。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
帰りは中央道 須玉ICから。ちょうど圏央道の茨城区間の開通日だったので圏央道で帰宅。 尾白渓谷の駐車場にはトイレ、自販機、売店（営業状況は未確認）がある。トイレは工事中だった（仮設トイレあり）。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
＜竹宇駒ケ岳神社〜刀利天狗＞ ・笹ノ平分岐までは3キロ程度と、意外と長い…。佐ノ平分岐が標高1450mなので、標高差700m程度の登りが続く。緩坂→急登→緩坂。 ・日なたの雪は完全に溶けて落ち葉の絨毯。日陰は凍結又は雪。チェーンアイゼン推奨な感じ。 ・笹ノ平分岐から先は完全に雪。緩坂→1628ピークのトラバース→八丁登りの急登をこなし、さらに緩坂で標高差100〜200m程度行けばようやく刃渡り。標高2000m付近。 ・刃渡りは、今回は着雪＆トレースあり。ただ、距離1〜2m程度ではあるが、足場が片足分しかないところがあり、下山時には非常に雪が緩んでいて、危険を感じた。 ・刃渡り後、痩せ尾根の岩場の急登を50m程度登ると刀利天狗。 ＜刀利天狗〜七丈小屋＞ ・黒戸山をトラバース。トレースはあまり締まっておらず歩きにくく、スタスタ行ける感じではなかった。 ・黒戸山を巻き、標高差100m程度を下ると5合目。 ・五合目から七丈小屋まではハシゴ・鎖、急斜面のトラバースの連続。ハシゴ・鎖は今回は概ね出ていた。七丈小屋で、標高2250m程度。 ＜七丈小屋〜山頂＞ ・テン場を超えると、ほぼ森林限界を超えたかなという感じになる。 ・八合目までは基本的に急登。御来迎場で標高2600mくらい。 ・八合目を超えると、岩々しさが増すが、基本的に雪を纏っている。薄いトラバースやキックステップの足場で登る3〜5m程度の急斜面あり。 ・核心部は南側斜面の60度程度のスラブ（と言っていいのか？）7〜10m程度。ここの上下にはロープの支点あり。今回は、雪が適度に柔らかく、足場を容易に作ることができた。 ・稜線上の雪質は、おおむね、表面サクサク、中サラサラな感じだった。踏みぬくと膝上から腰くらいまで潜る。 |
| 予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
落ち葉の下は氷という…。アイスバーン箇所も結構多く、早々にチェーンスパイクを装着。
日の出は6時20分。無念。モルゲン、刃渡りに間に合わず！(+_+)
刀利天狗、概ね埋まっていてた。ここでウインドシェルからハードシェルに着替え。
五合目。この先の七丈小屋までの道のりを考えると、ここでの幕営はベストな選択だなあと思った。
トレースは問題ないと判断して、屏風小屋跡でワカン、ついでにストック、チェーンスパイクもデポ。そしてハードシェルパンツ、アイゼン、ピッケルを装備。
2/26 7:44
トレースは問題ないと判断して、屏風小屋跡でワカン、ついでにストック、チェーンスパイクもデポ。そしてハードシェルパンツ、アイゼン、ピッケルを装備。
七丈小屋。きちんと除雪されていた。大変ご苦労様です。
ここまで5時間20分。結構時間かかってしまった…。
ここまで5時間20分。結構時間かかってしまった…。
トレース、本当に助かりました。このあたりでは、まだそれほど苦しさは感じてなかったんだけど…。
テン場からの急登がひと段落。
八合目までの登りで、下山してくるテン泊の方々とは全てすれ違った。
八合目までの登りで、下山してくるテン泊の方々とは全てすれ違った。
まだまだ続く急登…クラストの下はサラサラの雪で、アイゼンの効きは悪い。疲労だけが溜まる。雪がもっと締まってれば結果は違ったんだろうけどなぁ(´Д｀)
2
2/26 9:27
まだまだ続く急登…クラストの下はサラサラの雪で、アイゼンの効きは悪い。疲労だけが溜まる。雪がもっと締まってれば結果は違ったんだろうけどなぁ(´Д｀)
ようやく八合目を超えた。急激に体力が失われ、息が上がる。入山からここまでの補給はポカリ300ml、チョコバー1.5本のみだったという、完全なる補給ミス。何年山に登っているんだ俺は（自戒）
2
2/26 9:53
ようやく八合目を超えた。急激に体力が失われ、息が上がる。入山からここまでの補給はポカリ300ml、チョコバー1.5本のみだったという、完全なる補給ミス。何年山に登っているんだ俺は（自戒）
2本剣が九合目の目印。八合目までで一気に体力が尽きたようで、精神修行の域に。
2本剣を超えたが、トレースの雪は相変わらずサラサラ。トレース外すと埋もれるし…。
予定していた7時間半での登頂は厳しい状況に。しかし、標高はもう2800超えている。行けるところまで頑張ろうと登山は続行。
ちょっと休むくらいでは回復せず、補給しても、気持ち悪くなるだけという…。下山への不安が広がる。
歩いてきた道。予定時刻での登頂は困難な状況。登りでこんなに疲れ切ってしまったのは初めてだな。
2900m地点。ピークは目と鼻の先。大休止をとって、ゆっくり行けは行けるだろうけど、気持ちはもう折れた。自戒を込めて下山を選択。
12
2/26 10:54
2900m地点。ピークは目と鼻の先。大休止をとって、ゆっくり行けは行けるだろうけど、気持ちはもう折れた。自戒を込めて下山を選択。
核心部を上から。集中して下りる。今日は雪が良い感じだったので、助かった。
撮影機器：
装備
| 個人装備 |
ザック：ドイター ACTライト40+10
サコッシュ
シューズ：スカルパ モンブランGTX
ハードシェル：ホグロフス ロック スピリット ジャケット
ハードシェルパンツ：マムート クァンタムストレッチパンツ
ソフトシェル：パタゴニア ナノエア フーディ（不使用）
ウインドシェル：パタゴニア フーディニジャケット
アンダーウェア：ファイントラック スキンメッシュT
ベースレイヤー：アイベックス ウーリーズ150クルー
ミドルレイヤー：パタゴニア キャプリーン サーマルウェイト フーディ
パンツ モンベル トレールアクションタイツ
インナーグローブ：ノースフェイス ETIPグローブ
アウターグローブ：モンベル Outdryレイングローブ
ウィンターグローブ：ブラックダイヤモンド：ソロイスト ロブスター
帽子：マムート ストームキャップ
サングラス：スミス バズー
バラクラバ：ファイントラック メリノスピン（不使用）
靴下：ファイントラック スキンメッシュ
靴下：スマートウール マウンテニアリング
ゲイター：アウトドアリサーチ クロコゲイター（不使用）
ストック:ブラックダイヤモンド トレイル
アイゼン
チェーンスパイク
ピッケル
わかん（不使用）
ゴーグル（不使用）
ヘッドライト：ペツル NAO
地図（地形図）
コンパス
笛
予備電池
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
ナイフ
ウェットティッシュ
カイロ
カメラ：ペンタックスK-30
スマートフォン
|
|---|---|
| 備考 | ベースウェイト 10.2�� ＜補水＞ ポカリスエット 500mlペット×3、お湯 500ml ＜補給食＞ ショッツ カプチーノ２個（▲１個）、スニッカーズ4個（▲２個）、HERSHEY'Sチョコバー２個（▲１個）、アミノダイレクト３個（▲２個）、スティックバウム１個、スティックメロンパン1個 |
感想
甲斐駒とは相性があまり良くないのか、4年前の夏に黒戸尾根を登った時はガスガスの悪天、2年前の年末に北沢峠から登った時はラッセルで敗退…。
今回は、日帰りか一泊かで迷いましたが、七丈小屋までテントを担ぐなら、一日でピストンしてもツラさは変わらないだろうということで日帰りで決行。
前日に入山した方々のトレースが予想されましたが、積雪状況によっては森林限界以上でのノートレースが予想されたので一応ワカンを携行。結果的には、それほど降っていない感じだったので、途中でデポしました。
終始トレースには助けられました。先行者の皆様には、本当に感謝です。
今回は、空腹感を感じず、ほとんど補給もせずに黙々と登ってしまい、八合目で登りの体力を使い切ってしまいました…。
そして森林限界から上の雪がサラサラでアイゼンが効かず、余計に体力を浪費したということもあります。
何とか2900m地点まで行きましたが、胃が補給を受け付けなくなってきてしまい、当初の予定登頂時刻も迫ってきてしまいました。
ソロだし、他に登山者がいない中（結果的には後から2人登ってきましたが）、無理して登って行動不能になったり、下山で事故起こすリスクを高める方がマズいだろうということで、下山を選択しました。
この好条件で敗退するのは、情けなく、恥ずかしい限りですが、山頂まで肉薄したし、雪山での一日の行動としては過去最も濃密なものとなり、一応の達成感はありました。
結果的には、下山していくと体調は回復したので、選択を誤ったかなとも思いますが、無事帰ってこられただけで十分です。
当然、いずれ再挑戦に来たいと思います。
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ご無沙汰してます！
黒戸尾根お疲れさまでした(>_<)✨✨
体調戻られたとのことで安心しました
ある程度下山できて緊張状態から解放されていったのも回復の大きな要因だと思うので素晴らしい判断だったと思います！
山で無理することは決してカッコいいことではなくて、むしろ悔やまれる中でも下山を決行でき次へと繋げる姿勢がいちばん素敵でカッコいいです✨✨
中々出来ないことなのでレコを拝見して本当に勇気を貰いました‼
無事下山されてよかったです
そして身になる濃密な山歩きができたこと、羨ましいです！
これはきっと次の達成感は格別のものになりますね(*´ー｀*)‼
本当に本当にお疲れさまでした☆
私もこのレコで自身を省みることができ感謝です🐾
ありがとうございました(*´︶`*)
いつもありがとうございます。
そうですね！あのまま登っていたとして、「終わりよければ全てよし」ということで今回のミスがうやむやになってしまいそうだったのが嫌でした。
そうは言っても、いまだにモヤモヤしてますが…w
treetopさんも阿弥陀、西穂など、どんどんレベル高いところ行ってますね！お互いこれからも安全登山を心掛けましょう！
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