大磯横穴墓群・湘南平・高麗山地学巡検+平塚市博物館
hirokok510
その他30人 
体力度について
- GPS
- 09:46
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 574m
- 下り
- 590m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 6:07
- 休憩
- 3:40
- 合計
- 9:47
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年05月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
|
写真
神奈川県立地球博物館主催の地学巡検が始まる10時までに、大磯丘陵の標高50mくらいから80m位の南斜面に多数ある横穴墓群などの見学で一周する予定。
荷物を途中において急いで下に戻り、横穴墓群を探すーすると以外にも入口から60mほど登ったところであると分かった――かなり下った登山口のすぐ上の小びろい肩のような場所の左奥の急な崖の途中に道があり、横穴墓群があった
石切り場横穴墓から先が大問題ーー少し戻って沢に降りる道を探すが、見つからず、再び石切り場近くまで戻り、横穴墓の前から続く道を進んでみる
5分くらい登ると、楊谷寺谷戸横穴群に出るー古くから研究され、大磯丘陵の横穴墓上もっとも有名という。これまで27基発見され、県の文化財に指定されている。
一人で横穴墓に向かったのと同じコースを進み、民家の石垣でシンシンドウサキの石を見つけるー凝灰室泥岩とスコリアの互層の大磯層の石で平塚や二宮にはない石という。
先に石切り場横穴群から沢を越えて登った崖の上を通過し、ハイキングコースに入って、楊谷寺谷戸横穴群に出る。この辺りは標高80m位、
中の副葬品はすべてなくなっているので、あるいは構成のものと区別がつきがたいので、詳しい年代は不明だが、洋式から古墳時代後期ということはわかる
大磯には曽我物語の主役、曽我兄弟と兄十郎の恋人虎女の伝説地が数多くあります。泡垂山もその一つ。
【曽我十郎の硯水】―大磯町HPから泡垂山山頂で馬が泡を垂らしたその時に、馬が前足を踏ん張った場所から泉が湧きでたとされています。
十郎が虎女への文をしたためるのに、この泉の水で墨を摺ったことから「十郎の硯水」と言われています。
泡垂山山頂で馬が泡を垂らしたその時に、馬が前足を踏ん張った場所から泉が湧きでたとされています。
十郎が虎女への文をしたためるのに、この泉の水で墨を摺ったことから「十郎の硯水」と言われています。
一等三角点の解説を聞くーー明治時代、地理測量を行った陸軍が、神奈川県での精密測量から全国測量を始めたらしいーー点の記（測量記録）に当時の測量の詳細が記録されているようだ
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平塚市内の相模川に次ぐ大川で、源流・丹沢の葛葉川と水無川を合わせて、市内を流れ、南原付近で渋田川と合流し、花水川となって太平洋にそそいでいる。
花崗岩・御影石は二畳紀（3億年近く前）から新第三紀（1億年前）まで幅が広い
石英閃緑岩の貫入ー1800万年前に列島は回転をはじめ、1450万年前には日本海が形成され、1000万年前ころ、南から北上してきた丹沢層群下部はプレート運動により地下深部に引きずり込まれ高温高圧下で結晶片岩が形成された。続いて石英閃緑岩質マグマが貫入した痕跡が西丹沢の道志村室久保沢などの河床に見られる。
丹沢の衝突と相模川の誕生ー600万年前ころ、丹沢は列島に接近し、関東山地との間の深い海に土砂が流れ込み、東丹沢の寺家泥岩層、桂川沿いの島田泥岩層が形成、500万年前頃、丹沢は列島下に沈み込めずに本州弧に衝突し、関東山地の一部がはぎとられた結果、丹沢東部に落合礫岩、石老山礫岩が、北部に岩殿山礫岩、桂川礫岩が堆積、この頃、両山地の境界に相模川が誕生したようだ。
200万年前に現在の伊豆半島となる火山島が接近し、丹沢との間のトラフ（水深2千メートル）に堆積したのが足柄層群下部の泥岩で、100万年前の衝突で丹沢から削られた砂礫が浅海に堆積したのが足柄層群上部の礫群で、その境界が神縄断層（写真下）だという。
50万年前ころ、多摩丘陵から三浦半島の隆起で古相模湾が形成された。大磯丘陵では二宮層群、横浜南部では長沼層群が形成され、二宮層の豊富な貝化石から、当時黒潮が流れ込んでいたことが知られる。
古富士火山活動期（8〜2万年前）ー7万年前の地層からはナウマンゾウなどの化石が大量に出ており（平塚市上吉沢）、5万年前には箱根火山が大爆発、カルデラが形成され、2万年前には南九州で姶良火山が大爆発し、列島銭気が火山灰で覆われた。
平塚周辺の年表ー列島での人類の出現（3万年前ーー座間市栗原中丸遺跡）、2万年前ーナイフ形石器・剥片石器（大和市月見野遺跡）、槍型尖頭器・細石刃の普及（相模原市・田名向原遺跡、藤沢市・代官山遺跡など）
土器の出現ー平塚市・原口遺跡、縄文海進ー早期の貝塚―横須賀市夏島貝塚など、前期貝塚ー三浦市諸磯貝塚など、中期ー平塚市・五領ヶ台貝塚など、後期の漁労活動と貝塚ー横浜市・称名寺貝塚、後期の配石墓ー平塚市・上ノ入遺跡など
農耕文化の出現ー津久井町三ヶ木遺跡、平塚市遠藤原・王子ノ台遺跡、中期の大集落形成ー厚木市子ノ上遺跡、三浦市赤坂遺跡、方形周溝墓の出現ー横浜市歳勝土遺跡、権田原遺跡など
感想
神奈川県立地球博物館の地学巡検で大磯町高麗山（大磯丘陵）にでかける。運動不足なので、7時前に大磯駅に出て一人で大磯の古墳歩きー道標はないが、古墳歩きのHPでコースを下調べーまず玉城山横穴墓群を探しに、安田不動佐野老蘇領の道標を見て進む。その後、大磯寮への分岐で間違え、まっすぐ進むが階段が現れず、がけを登れないので戻って大磯寮への登りに進むと寮のすぐ前に石段が現れる。藪っぽい道を進むと意外と整備されて藪はなくなる。行く先々に石仏があり、歴史を感じさせる。しかし、横穴墓が見つからず、玉城山まで出てしまう。慌てて戻り、途中才戸資料をよく確認すると、入口から60mの所の小びろい場所を左へ進むとある。かなり登り返さねばならないので荷物を置いて下の方まで下り、横穴墓を探す。すると小さな踊り場のような場所の奥に踏み跡があり、崖沿いに進むと横穴墓群が現れた。資料をよく読んだつもりでも見落としは多い。それから慎重になり、資料を逐一確認するようにした。先の玉城山まで戻り、つき当たりを左折して緩やかに下って民家のある場所に出る。その先の角付近に釜口古墳があるはずだが、見当たらない。行きつ戻りつしてようやく枝に隠れた案内板を見つける。釜口古墳は古墳時代後期、このあたりの豪族のお墓らしいが、墳丘は壊されて形が不明で盗掘で副葬品もなくようだが、横穴式石室は見事な切石積みで、その様式から7世紀末から8世紀はじめと理解されている。こうした切石積み石室は神奈川では川崎の馬絹古墳が知られ、西相模ではここしかないらしい。県指定史跡だ。「石室(下写真)は、幅約2.5m、奥行き約3m、高さ約2m。奥壁の一枚石(＝鏡石)は下底辺で約2.6m、上底辺で1.7m、高さ2.1mのみごとなもの。天井石にも巨大な一枚石が使われている。入口部(羨門、せんもん)は左右各1本の方柱状切石の上に「まぐさ石」を横たえた立派なもの。側壁がせり出して危険なため、最近フェンスで囲われた。」（「神奈川の古墳散歩」より）このHPの写真では切石積みの石室がフェンス越しに見えているが、現在は草に覆われてほとんど見ることができない状態で残念。周囲は宅地化され、墳丘は破壊されているのも残念だ。気を取り直して元に戻り、未舗装路に入る。私有地で土砂崩れや倒木で棄権と注意書きがある。すぐ先の右カーブの右崖地点に前谷原北陽穴墓群が見える。ほとんどが埋もれて穴が見えるのは1つくらい。その先、道は右に折れていくが、この道を進まずに正面の谷に下る踏み跡に入る。踏み跡の両側には畑や田圃のような開墾地が見え、その先で丸木橋を渡ると対岸に道が続いている。対岸斜面を左に緩やかに登り、右カーブする先に後谷原横穴墓群が現れる。埋まっているものが多いがいくつか開口部が見えるものもある。この先はさらに樹木が覆いかぶさり、暗くなって不安になる。3〜4分先に道が行き止まりになる場所があり、そこからは沢を渡り、対岸の踏み跡を少し戻ると8時7分頃、石切場横穴墓群に到着。11基の横穴墓があるようだが、小田原城築城時に採石で削られて断面が出ている。右から登れるらしいが危険なのでやめておく。ここから楊谷寺谷戸横穴墓群までの道がやっかいだ。普通の道だと多分、最初の大磯寮まで戻らないと行く道がない。資料には少し戻って谷に下る道に出るとあるが、どの道のことかよくわからないので、少し戻っても道らしきものはなく、元の後谷原に戻りそうなので、また石切り場まで戻り、その前に続いている道を進むとやがて沢方向に下り、その先は藪になっている。藪を進まずに谷に降り、佐w何処を少し進むと、谷が分岐する合流点に出る。流れ込む枝沢の対岸を見ると急な崖に踏み跡が見えるので、そこを登ってみると上の方に階段のようなものが見え、なんとかその下まで進んで急な階段を上ると宅地のあるハイキングコースの入口に出た。ここからは通常のハイキングコースを進むと8時半、楊谷寺谷戸横前に出る。ここは平塚市内の横穴墓でももっとも有名で県史跡になっている。この横穴墓は切妻屋根型の石室などもあり、おそらく古墳時代後期〜末期、渡来系の人々のお墓なのかもしれない。これまで歩いてきたコースは古代のお墓詣りコースだという説もある。8時40分を回ったが、すぐに戻ると早すぎるので、湘南平まで行ってみることにする。9時前に湘南平につき、展望台から丹沢、富士山、箱根の山々や湘南の海―三浦半島から江の島、真鶴半島、伊豆半島などを見る。水分や行動食を少し補給し、9時10分下山にかかる。下まで下ると階段の上に妙な古い灯籠のような不思議な施設があるが何の看板もない。下りきったあたりは標高60mくらいで、宅地が迫っている。関東ふれあいの道の道標があり、大磯駅まで1.5�辧△垢任�9時25分、急いで先に進むと江戸時代に造られて農民を救ったという善兵衛池に出る。さらに先を急ぎ、9時45分過ぎになんとか駅に到着するとすでに大勢の人が集まっていた。ハイキングのグル＾プ、ボーイスカウトらに交じって博物館の地学巡検グループを見つける。登録チェックをし資料をいただき、出発に備える。10時になり、今日の学芸員らの紹介があり、最初に駅前の二つの石碑の石の見学、一つは本小松石といって、真鶴あたりの採石場で算出される高級石材で、他の石材より一ケタは高額だという。磨くとつるつるン光る。もう一つは根府川石で同じ安山岩だが、できた時期も場所も異なる。今日は地形、地質のほか、銅中の医師にも注意して進む。移動を開始し、最初に民家の石垣を見る。これはこのあたりの珪質泥岩でシンドウサキの石というものかな？？かつて盛んに切り出されたが、大きく切り出そうとすると端が書けたりするあまり上等でない石らしい。途中学芸員らと横穴墓の石について話をする。このあたりの大磯層の珪質泥岩の露岩をくりぬいたものであろうというが、彼らは楊谷寺谷戸以外の横穴墓への道がわからずに行けなかったという。京来ていない女性学芸員は歩いたという。先ほど、石切り場から登ってきた場所を通過し、楊谷寺谷戸横穴墓群に到着、ここでは石室内に入って観察する。巡検では史跡の説明はないので各自、見学。御昼前に湘南平に到着し、説明後に昼食休憩。休憩中に電波塔展望台に登り、写真撮影。朝は大島谷戸島は見えなかったが、午後になって見えるようになっていた。逆に富士山は少し見えにくくなったが白い山頂方面は辛うじて見える。昼食後に二つの展望台に上って、それぞれ、丹沢の地質形成、箱根火山の形成などについて解説があり、湘南平の見学は終了。ここまで大磯駅と湘南平を二周しているので、運動不足の身にはかなり堪え、足があまり上がらなくなってきた。重い足取りで浅間山に移動、一等三角点に関する説明や浅間社の石材について解説があった。明治時代に入って陸軍が陸地の測量を行い、その記録は点の記に詳しいそうだ。神奈川県では直線を取れる平坦地が台地上にあり、そこを起点に精密測量が行われて、是の喰測量の出発地点になったらしい。この浅間山の一等三角点もその時の早い時期に決められた三角点で、三地点を結ぶ三角測量がそこから全国に広げられていったそうだ。素の三角点の石柱の石はなんと小豆島から運ばれた花崗岩だそうで、明治時代の陸軍測量部は大阪城の石と同じものにこだわって持ってきたらしい。また浅間者の祠の石材は、七沢石で、1200万年前くらいの火山礫凝灰岩らしい。新しい浅間者は白っぽい御影石で外国産の石かもしれないと学芸員。それから先に進み、五輪塔の石材やかつての御用地だったころの宮内庁の境界石やハイキングコースの土の中の礫の観察などをしてから3時前に高麗山にtぷちゃく、かつての大堂の基壇を見てから下山し、高来神社下で解散、何とか足が持ってほっとする。提案のハイキングコースと甘く見過ぎた。それからバスで平塚に移動して平塚市博物館を見学して帰宅する。時間があれば五領ヶ台貝塚公園まで行こうと思ったが時間が無くなった。
大磯の駅の近くにこんな鬱蒼とした自然環境や古墳が残されていることには驚かされたし良い経験だった。
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