白山 大汝峰〜四塚山〜七倉山【まさかの滑落現場に遭遇!!!】


- GPS
- 10:29
- 距離
- 19.7km
- 登り
- 1,997m
- 下り
- 1,993m
コースタイム
- 山行
- 9:35
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 10:29
天候 | すっばらしい晴れ のち 下山時はガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
まぁ今回はいっぱいのお車でしたわ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
6月の中旬に差し掛かろうとしている白山ですが上部では雪がまだまだ豊富に残っております。 夏道と雪道が交互する展開になっていても急斜面トラバースを強いられる場面では面倒くさがらずにアイゼンを装備されて挑むべし。 「私、アイゼンを持っていません」なんてのは論外ですわよ。 出来ればピッケルやウィペットもお持ちであれば安心よ。 観光新道の馬のたてがみ近辺や砂防新道の黒ボコ岩直下の十二曲がり急斜面には部分的に夏道が出ていますが、まだまだベッタリと固い締まった雪が付いた状況となっていました。 当日は気温の低い一日となり日中でも雪がグサグサに腐る事がなく固く締まった(部分的には凍っていた斜面もあった)危険な状態が続いていました。 雪道にはトレース跡もありますけれど凍結した際にはアイゼンなしではかなり危険であります。 今回砂防新道で下る際に単独女性の滑落シーンに遭遇いたしました。 この方はトレースを外れダイレクトに固い雪の急斜面を降りる手段を取っておられました。 ですが傍から見ていてとても危なっかしい降り方をされているなと感じていました。 確かに足元にはアイゼンをされてはいるようでありましたけれど手持ちはピッケルではなくストックをお持ちになられていました。 なんと彼女はそのストックの先の樹脂キャップをはめたままの状態でカチカチ急斜面を降りていたのです。 そして事件は起きてしまいました。 女性は凍った雪に足を滑らせて身体のバランスを崩し逆さ仰向け姿勢(頭を谷下側に向けてボブスレー滑降していった)で別当谷に滑り落ちていったのです。 滑り落ちた落差はおよそ100m以上はあったのではと思われます。 滑り落ちる際には下部のトラバーストレースラインを通過している数名のハイカー様がいたのですが運よく巻き添え激突の二次災難には至らずに済みました。 女性はトラバーストレースラインから更に下部の谷へ加速を増して滑り落ちていきました。 もう私たちにはどうする事も出来ません。 只々彼女の無事を祈るしかありませんでした。 私は彼女が滑り落ちた際に手放してしまったストックと脱げてしまった帽子を回収して彼女の安否を見守っていました。 「どうか止まってくれ〜、そして無事でいてくれ〜」。 その場に遭遇したハイカー様は皆同じ想いで彼女の無事を祈っていた。 私たちの想いが神に通じたのか彼女は傾斜が緩やかになった箇所でスピードが緩みやがて留まったのである。 「でも生きてんの?、無事なの?」。 私は彼女に大声で叫んだ。 「オバチャ〜ン!、大丈夫でっかーっ!!!。お怪我は無いですかーっ!!!」。 倒れていた彼女から右手が上がった。 そして立ち上がった。 彼女は無事だった。 そして彼女を心配したハイカーたちで歓喜に湧いた。 良かった、ホントにご無事で良かった。 不幸中の幸いとも申しましょうか、彼女が滑り落ちた際に雪面に点在する大きな石や斜面から露出した岩に激突する事なく自然制止したのである。 この非常事態で怪我が無かったことは全くもって奇跡としか言いようがありません。 ホントにご無事で何よりでした。 「人が多く通る区間ではトレースもバッチリだから安全よ」と過信するのは危険すぎます。 ストックは滑落すると制止できる術は持ち備えていません。 勿論アイゼンも同じです。 夏を迎えた6月と言えども深夜から早朝時には氷点下にまで気温が下がる事なんてのはよくありうる事であります。 環境状況と個人レベルに応じた安全装備に万全を尽くして挑むのは当然だとつくづく実感した次第でありました。 ちなみに以前私もこの時期に蛇塚近辺のトラバースラインで滑落した事がありますのでそうなった時の恐怖は今も身に染みています。 どうぞ、開山1300年に湧く美しき白山をご安全に! |
写真
昨日は風雨ももたらす荒れたお天気となった石川県地方。
もしも、もしも貴女がご無事でいてくれるのなら私は喜んで会いに行きたい。
その思いはいつもの場所で願いが叶った。
前日に降った雨に濡れて身も心も透き通る神秘的なサンカヨウさん達が私を待っていてくれたのだ。
ぐんぐん高度を上げてきたら辺りが開けてきたわよ。
苦しい急登の連続は我慢のしどころとなるが割と早い段階で爽快稜線気分を味わえるのが砂防新道とは違った魅力の一つと言える。
ほ〜ら、先日登った荒島岳が見えるわよ。
観光新道の核心とも言えるキツイ部活の朝練は終了した。
別当分岐に到着すると小原林道の開通に伴いかなりの人出が予想される赤兎山と大長山が見えてきたわ。
そして今から登る予定のコースとは真逆に位置する魅力たっぷりのグリーンガーデン慶松平も誘惑してくるの。
ここに来るといつも「行きたい行きたい病」に侵されてしまうわ。
お陰様で私はここまで誰とも遭遇せずに静かな観光新道を独占できているの。
そうよ観光新道は「私の道」となっているの。
んが、ここで後続からヒタヒタと忍び寄る足音が…。
ん?、一体何奴だ?
現れたのはこの景観に見事マッチした爽やかなイケメン男性であった。
彼の名は「mokotaさん」。
福井在住のナイスガイである。
彼とお話するとめっちゃ意気投合しこの後ずっと行動を共にする事となった。
観光新道自慢の木漏れ日癒しZONEに差し掛かった。
その場所はピンポイントにミヤマキンポウゲroadを形成し私のお気に入りスポットの一つでもある。
気になるお花はこれからが咲き始めといった感じで少女漫画に出てくるような可憐な花園にはなっていなかった。
殿ケ池ヒュッテを目前にして毎年この時期恒例の雪渓が現れだした。
道は不明瞭で雪は固い。
だけどここは毎年通いなれているのでしっかりとしたコース取りはできるわよ。
青空と雪と可愛いマッチ箱のような小屋がとてもポエムよね〜。
今日の観光新道のお目当ての一つのお花であったハクサンチドリですが毎年たくさん咲く斜面は「今やっと春を迎えました」的な状況でした。
探して探してやっと見つけたのがこちらの株だけだった。
やはり花期は昨年よりも遅れているな〜。
キンポウゲ科のキングと言えばこちらですよね。
よく似たミヤマキンバイさんやミヤマダイコンソウさんはバラ科なのよ。
私もねお花だけ見たら何が何だかチンプンカンプンなんですけど葉っぱを見て区別しているわ。
観光新道の核心部である雪の馬のたてがみに差し掛かったわ。
落ちたらリトライ不能な高度感満載のカチカチ急斜面になんとかトレースはあるものの極度の恐怖心をあおられてツボではにっちもさっちもいきやしない。
安全の為に持ってきたアイテムなのにめんどくさがって付けずに滑落でもしたら孫の代までバカと言われ続けるであろう。
う〜ん、今日も我が家のPC変換ツールは不安定極まりない。
今取付いた場所は黒ボコ目前の「蛇塚(じゃづか)」である。
なのに打ち込んだら「jazzか?」ってどゆこと?
ここも手に汗握る気の抜けないデンジャーZONEなのに笑いを誘ってどうするんだ?
って言うか数年前、私はここから滑落した事がありますねん。
なので今は笑っている場合じゃないんだ。
緊張のjazzか?(もういいや)を無事にクリアーしてホッとする黒ボコROCKに辿り着いた。
ここで余談ですが緊張のjazzか?をtryしている時にすらっとした髪の長い女性が降りてきたの。
すれ違いざまに「ヨシ!声を掛けてやろう」と思った瞬間に彼女の顔を覗き込んだらハッとしちゃったわ。
なんと無精ひげが生えていたのよ。
そしてよく見ると男じゃね〜かよ。
ったくもう、ちょっとときめいた私の心をもてあそばないでよ!
ここで思わず涙が…。
やはりこのシーンを目の当たりにしたら今年も白山にやってきたんだなぁとジーンとしちゃいます。
そして「どうぞ今年も宜しくお願いいたします」と真摯に取り組む姿勢を誓うのであります。
ここまで難易度の高い箇所をアイゼン&ストックなしで登ってこられたmokotaさん。
私的には見ていてハラハラしていましたがここから水屋尻を攻めて稜線を目指すので彼もアイゼンを装着することにした。
その間おやつ休憩をいたします。
彼もおやつTIMEと言ってリュックから取り出したのはなんと丸ごとトマトであった。
ホントやる事が豪快だね〜。
クロユリは石川県花に選ばれていますの。
そのクロユリさんの開花状況が気になって白山で最も開花が早いと言われているある場所にやってきたわ。
新芽が出た株がたくさんあったけれどパッと開いた株は見当たらなかった。
やはりチト時期尚早であった。
まぁそれでも楽しみが先延ばしになったと思えばワクワクするって〜なもんだ。
また日を改めて来てみよう。
大汝山頂からの雄大なPANORAMAがとてもお気に入りなの。
左から白馬連山、劔、立山、薬師、黒五、水晶、槍穂、乗鞍、キリマン御嶽山。
豪華でしょ。
これに白山と男前別山が組み合わせとなっているの。
今日は空気がとてもクリアーで最高すぎるほどのエンターテインメントだわ。
彼とのお別れの時がやってきた。
彼はこの後室堂に立ち寄って食事を摂り下山されるとの事。
私はこれより更に北部を目指したいのでとても寂しいけれどここでお別れです。
mokotaさん、ホントに楽しい一時を過ごさせていただきましてありがとうございました。
また何処かで会えると嬉しいです。
サヨウナラ。
白山北方稜線も今日はかなりビビットしてくれているわ。
そして更に遠くは砺波平野を望みまた遥か先には能登半島のシルエットも確認できるの。
こんなスーパークリアーな日は年にほんの数回ある程度で今日は正にBINGOな一日ね。
大汝峰を振り返ったら一人のBCスキーヤーさんが滑り降りてきた。
このエリアをこよなく愛する物好きさんと言えば私と同じ変態Mことmomochannさんではないだろうか?
だがスキーヤーは巻き道の方へと滑り降りていったわ。
ほんの部分的ではあるが落ちたらヒャ〜な雪渓トラバースポイントに差し掛かった。
ここで何か起きても辺りには人が全くいないので助は呼べないし期待しない方がいい。
ここは万全を期して守護神を投入いたすべし。
七倉ノ辻から四塚山を目指す途中に雪の切れた乾いた場所があったのでここでランチにすることにしたの。
さぁ、今日のメニューは何ですか?
ふふん、今日もねここ最近のお気に入りでありますカレーよ。
題して「四塚山カレー」。
どう?RICHでしょ。
日本人は如何なる場所においてもお休みする時は靴を脱ぐのが礼儀ってもんよ。
そして靴下も脱いじゃいまショー。
くっさい靴下は天日干し。
足も締め付けられていた紐から解放されて血行がよくなるのも大事なことだし、爽やかな風に当たって肌がサラサラになるのもグーなのよ。
昼食を摂りながら釈迦新道方面の景色をずっと眺めていた。
そして食後に釈迦へ降りるか悩んでいた。
そうよ、オオサクラソウに会いに行きたいのよ。
今は釈迦新道が下部から通行止めとなっているのでオオサクラソウを見にいくとしたら上から攻めていくしかあらへんねん。
だけどこの雪の量を見るとこの一帯の春も遅れている感じだし、何より超デンジャラスな雪渓トラバースもしなくちゃいけないみたいなの。
この危険なリスクを考えたら気が引けちゃったわ。
釈迦のオオサクラソウを諦めた今となっては次なる野望は四塚山PRAK制覇と七倉山PEAK制覇しかあらへん。
この両座の頂は夏期にやろうと思っても屈強なハイマツ部隊が立ちはだかって不可能に近いのであります。
TRYするなら雪の豊富な今しかありません。
お陰様でヒョイと最高点に到達する事ができました。
辺りはハイマツに支配されていますが最高点の場所だけ刈り払われてハゲています。
ついでに言うと色あせた赤リボンも設置してあります。
画像は四塚山から望む七倉山と大汝峰よ。
四塚山から加越方面を望むと先日歩いた白山釈迦岳とシゲジが目に留まった。
ホントあの時は楽しかったな〜。
でも今こうして見る上ではシゲジPEAKまでの雪が切れているので今年はもう閉店と思った方がいいようね。
先日歩いた白木峰と同じく四塚山も頂の最高点に三角点が無いパターンである。
これは一体なぜなんだろうか?
国土地理院地図にも最高点から離れた位置に△マークが記されているしね。
まぁ何はともあれ夏期では困難な三角点GETが達成できたので大変満足である。
四塚山PEAKからヒョイと降りて四つの塚のある広々雪原にやってきた。
ホントここはただっぴろいわ。
ここも夏期にはハクサンコザクラやチングルマの群生が見られるんだけど、この雪の量を考えると今年は実現するのかしら???
やっぱお見合い写真と言えばピシッとネクタイにスーツ姿で登場するのがセオリーなのかしら?
私、恥ずかしながらスーツもネクタイも持っていないんですの。
「男は顔と心よ!」でカバーしますのでどうぞヨロスクお願いいたします。
はいこちらも拍手連打!
次の狙いは目前にそびえる七倉山の頂よ。
幸い今いる場所から山頂直下まで雪がつながっているのでワープしちゃうわ。
こちらから見る上では山頂はハイマツ天国となっているみたいなので地獄谷側へ回り込んで頂を目指すわよん。
よ〜く目を凝らしても滑る人生に全てを捧げるクレイジーは見当たらない。
今日は浮気しちゃってヨソに出没してんのかしら?
※後に知ったのだが変態mちゃんもスケベなSちゃんも女性が多く繰り出す折立から薬師や黒五を目指していたみたいなの。
ふっ、あの人たちに人の多い場所はちっとも似合わないわ。
冷たいシャキシャキサラダを維持できたのはコイツの御蔭だ。
ちょいとここらで水分補給と思ったけれどまだ凍っているの。
よ〜くシャッフルしてシャーベット状になったところをゴクリ。
う〜ん、こめかみに効く〜っ!
この一帯のハイマツ帯に見られるハクサンイチゲもまだ時期尚早であった。
その代わりに心を癒してくれたのはこちらのコメバツガザクラよ。
お花はね人と一緒で上から目線で見下ろしたら畏縮しちゃうの。
どんな小さなお花でも同じ目線で接してあげるととてもイキイキした良い表情を浮かべてくれるわよ。
下山は気が載らないが時短優先で砂防新道へ降りる事にした。
世界はすっかりガスっちゃっているので感動もへったくれもない。
まぁ歩に集中できるのでそう言った意味では割り切れる。
今回も延命水をいただいて更に30年以上ボケて過ごす事にしよう。
こちらは韓国の女性演歌歌手みたいなネーミングのリュウキンカさんであります。
このお花を見るといつも「花のように鳥のように」の曲をイメージしちゃう。
まぁそんな話はどうでもいいが見栄えは韓国演歌歌手以上にお美しいのだ。
ここで事件発生。
12曲がりの急降下雪渓ポイントに差し掛かった際に先行する単独女性が足を滑らせて別当谷に滑落していったのである。
彼女は手持ちのストックも外れしまい逆向きボブスレー姿勢(頭を谷下側にして)のように仰向けのまま落ちていったのだ。
もう彼女を止める術は何もない。
ただただ神に運を任せるだけとなったのである。
この画像を見る限りでは斜度がなだらかと思えるが実際はもっと急こう配となっている。
そして彼女のとっていた行動は人のトレースにたどらず固いカチカチ雪渓をダイレクトに降りようとしていたのだ。
私が上から見ていて感じた事は「エラい危なっかしく降りているやん」であった。
何でそんな危険を冒してまでその選択をとったのかとも思った。
斜面状況はこの時期日中ともなると気温も上がりある程度の斜度でもグサグサ傾向となるので見掛けほどの恐怖心は芽生えないものである。
だが今回は違った。
深夜から今朝方にかけては氷点下にまで下がり日中でもソフトジャケットを着ていて丁度いいくらいの涼しさで推移していたのだ。
当然フィールドは凍ったままであった。
彼女はトレースを歩く他のハイカーに激突することはなかったがそのトレースから更に下の谷へと速度を上げて滑り落ちていったのであった。
私は彼女の手放したストックと脱ぎ落ちた帽子を回収しトレースから彼女の安否を案じるしか手立ては無かった。
「どうか神様、彼女が無事でありますように…」。
どれだけ滑り落ちていったのであろうか?
彼女は何とか傾斜が緩やかになったところで自然制止した。
だが果たして彼女は無事なんだろうか?
私は倒れている彼女に大声で叫んだ。
「オバチャ〜ン!、無事でっかぁ〜???」。
すると倒れていた彼女の右手が上がった。
そして立ち上がった。
「えへへ、何とか…」。
彼女は無事だった。
トレース上で見守るその場に遭遇したたくさんのハイカーさんから歓喜が上がった。
ほんと奇跡としか言いようがございません。
彼女が滑り落ちた斜面には多くの大きな石が点在していましたし、また巨岩が露出したところもあったのです。
そのどれかにでもまともに激突していたらおそらく帰らぬ人となっていたことでありましょう。
これはきっと白山の神様がお助けしてくださったに違いありません。
お山に感謝、人様に感謝です。
これを忘れちゃいけないよ。
オバチャン、ほんと無事で良かったよ。
彼女は自力で私たちのいるトレースラインまで登り詰めてきた。
そして彼女の所有物であるストックと帽子を手渡した。
「オバチャン、ホンマに怖かったやろ?」。
「ほんでもこうして無事でいてくれて私は嬉しいよ」。
以前私も蛇塚斜面から滑落した事があるのでその時の恐怖は身に染みている。
「皆さま、心配をかけて申し訳ございませんでした」。
彼女を見守ってくれた他のハイカー様に彼女は深々と頭を下げた。
私は彼女にちょいとばかし助言させていただきました。
「オバチャン、この後もまだ雪渓斜面が続くのでピッケルを所持していないのならせめてストックの先のキャップは外した方がいいよ」。
「そして絶対にトレースから外れない事、いいね」。
これは勿論自分にも言い聞かせる言葉であるのは言うまでもありません。
別当覗から中飯場に至る道はサンカヨウさんとニリンソウさんの露天商が賑やかだった。
いつもの私なら誘惑に駆られるところだがなんとか「ちびまる子ちゃん」が始まるまでウチに帰りたかったのでグッと涙をこらえてスルーした。
私の大好きな木の一つに挙げられるダケカンバさんであります。
こちらの木はブナやカツラ、栃といった山岳巨木の四天王に私が勝手に決め込んでいる。
だが他の巨木たちに比べ自生する標高が高いからなのか新緑の芽吹くのがかなり遅いのであります。
「まだかな?まだかな〜?」と心待ちにしている自分も結構好きなので出会えた時には「オッス!」と声を掛けるの。
砂防新道は整備が行き届きすぎてやっぱり好きにはなれないわ。
特に石畳は表面がツルツルしたものが多く使われ、特に雨降る下山時ではかなりの曲者となるわよ。
コケたら頭を強打ってのもあり得るし、腕の骨折なんかも心配されるわ。
「便利は人をダメにする」ってのも大事なことなんじゃないかしら?
最後にもう一度ダンボー君に登場していただこう。
なんつっても人気の白山の玄関口でありますからここを通られるお方は年間1000マン人くらいはいるでしょう(マジ?)。
ですのでこちらで記念ポーズされるお方も500マン人くらいはいるはずだ。
だったら私どももちゃんとアピールしておかないとね。
ふふん、どうです?
ダンボー君も釈由美子ちゃんなりきってPAUSEをキメたわよ。
感想
皆さま、こんぬつは。
ご機嫌いかがかしら?
私?
ふっふっふ。内緒。
教えてほしかったら私の持参するお恵み空き缶に10円を入れて。
でもね気分が良いことには変わりないわ。
だって釈由美子ちゃんとデートしてお食事して、ホ、ホ、ホ、ホテルに行って…。
「ジリリリリリ〜ン!!!」。
もうちょいってところで夢から覚めた。
だけどこの続きの夢は今晩にでももう一度見ることにするわ。
え〜毎度毎度、周回遅れネタとなってしまいましていつもリアルタイムなニュースをお届け出来ず、「日本お山ばなし」のようなおとぎ話的要素になっているのにはヤマレコとしてどうなのか?と疑問を抱く今日この頃でございます。
今の私は夏休みの終了が迫りながらも毎日の日記を放ったらかしにし、今になって必死こいて記憶を振り絞りせっせとウソ800も交えて書き込むガキと何ら変わらないわ。
なんかね〜、皆様は登ったその当日にバッチリとアップされておられますでしょう。
そんな記録の猛者たちと私も同行いたしまして速やかにやっていただこうかしらとつくづく思うのよね〜。
あ、それとちょいと気になるんだけど私の利用状況の全登録量がMAXを迎えたら一体どうなる訳???
ボチボチMAXを迎えるんだよね。
そうなっちゃうとこれで自然消滅となっちゃうのかしら???
ま、何の取柄もない私のレコなんざハエタタキでペチンとやっちゃってもそれまでなんすけどね…。
さて、いよいよ本題といっちゃいますか。
誠遅ればせながらではありますが、やっとこ地元の白山にお邪魔させていただくことになりました。
「おい!、今年ももう半分以上過ぎちゃっているんだゼ」。
「アンタ遅いね」。
ホントおっしゃる通りで誰かさんのアップと同じく遅い白山開幕と相成りました。
今回は同行する予定をしていましたウチのエースのハニーちゃんが急遽体調を崩されまして自宅療養を余儀なくされました。
普段から多忙の彼女ですので休みの日くらいはゆっくりとさせてあげなくっちゃね。
でも多忙だからこそお山で癒されたいって言うのが彼女的には本音のところでございましょう。
今回はエース不在なので御前峰の白山神社奥宮参拝は延期とさせていただきますわ。
そのウチに、そのうちに伺いますので室堂から山頂まで赤いカーペットを敷いておいてくださいな。
今回はね、時短も優先して別当出合から白山を目指したいと考えました。
でもね人のごった返す砂防新道へは最初から拒絶反応が出ていますの。
美しきブナ、開けた眺望、次々と現れるお花たちに魅了されたいのであればやはり登りで観光新道をチョイスするのは妥当なところかしら。
時間は6時と遅い出発だったのですけれど稜線上に出るまで全く人に会わず静かな散策を楽しめましたわ。
先日楽しんだ白山釈迦岳の姿に魅了されていたら後続から爽やかな男性が登ってこられました。
彼の名はmokotaさんで福井在住とおっしゃっていましたわ。
彼も私の行動が気になったのか?いろいろと話しかけて下さいました。
こうしてお話を続けるうちに意気投合いたしましてご一緒することにいたしましたの。
幸い彼も今日目指すところは大汝峰とおっしゃっていましたので目的は同じ。
普段にはない和気あいあいと過ごすことに喜びを覚えましたわ。
ハニーちゃん以外とのお仲間歩きってほとんど無いものですからとても新鮮で楽しいの。
普段ですと水屋尻雪渓辺りではヒーヒー行って黙々と登るんですけれど今回は彼と和やかに会話しながら登ったので全く疲れませんでした。
ホント共に楽しめる仲間っていいなとつくづく感じましたわ。
大汝峰山頂に辿り着いたら迎えてくれたのは今年一番とも言えるクリアーな北アルプスの眺望であった。
それはまるでMillerさん&mokotaさんを歓迎してくれるがの如くと思ったわ。
彼との楽しい一時もここまでで、この後室堂経由で降りられる予定とのこと。
私は釈迦新道のオオサクラソウがどうしても見たいので七倉ノ辻へ向かうと申し、ここで彼とお別れいたしました。
mokotaさん、その節は本当に楽しい一時をプレゼントしていただき誠にありがとうございました。
私も白山界隈にはよく出没いたしますのでまた出会えましたらご一緒いたしましょうね。
大汝峰からは全く人に会わず私の独壇場となりました。
ひょっとしたら白山変態四天王と言われる「mちゃん、Sちゃん、nさん、kくん」のどなたかと遭遇すると期待していたんだけどね。
みんな今日はウチで宿題のようで優等生の私だけ静かに楽しみたいと思いますわ。
七倉ノ辻から四塚山へ向かう途中でガス欠です。
燃料補給しながら目指す釈迦新道の斜面状況を確認していました。
結論から言えば登りの際の観光新道の馬のたてがみ付近がまだまだ雪に閉ざされていたので更に北部の釈迦新道の北側斜面に位置するオオサクラソウ群生地は絶対雪の下になっていると確信いたしました。
そして釈迦新道の夏道を閉ざす雪渓トラバースも強いられそうなので私の装備レベルと腕前では困難を来すと判断し断念することといたしました。
今年のオオサクラソウは命懸けでないと見ることのできないレアなお花となってしまいそうです。
諦めが付いたらターゲットは北の雄である四塚山PEAKと七倉山PEAKと切り替えたわ。
こちらの両座は夏期に山頂制覇するのはハイマツジャングルが邪魔をいたしまして困難を来すのでありますが残雪豊富な今が絶好のチャンスなのよ。
お陰様でヒョイと登ってハイっと立てましたわ。
これで私的には白山主峰群を全て制覇いたしましたわ。
変態臭と危険が伴う火の御子峰はもちろん論外よ。
目的を達成すればあとは帰りの長い道を淡々と降るだけ。
絶好のお山日和にも陰りが見えて弥陀ヶ原からはガスが支配するようになった。
時間も遅くなったので砂防新道を下ってもそんなに人と遭遇しないであろうと判断した。
想定内のクロボコ直下の雪渓はまだまだ豊富、慎重に降りてさっさと回避したい現状であった。
んが、ここで事件が起きた。
単独女性が足を滑らせて谷下まで滑落したのである。
奇跡的に彼女は何の障害物にも激突することなく緩斜面まで落ちたあたりで自然制止いたしました。
その場所で遭遇したハイカーは呆然となるだけで彼女には何もできなかった。
出来ることと言えば安否を祈ることと声を掛けてあげることだけでありました。
彼女は立ち上がり無事であることを我々に告げてくれました。
良かった。
見守っていたハイカーたちも思わず歓喜に包まれました。
私も以前滑落した経験がありますのでその怖さは十分に承知しております。
ですので他人事ではありませんでした。
今年白山開山1300年を迎え例年以上の人出が予想されます。
でも今年の白山は例年以上の雪に見舞われ開山日を迎える時でもおそらく残雪は残るものと考えられます。
「白山は人が多いから安心」、「北アルプスに比べたら難易度は低い低い」なんて安易に思われがちなのが懸念されます。
武勇伝を語るような人様のレコを鵜吞みにして自分もできるようになった思うことは危険極まりないことです。
落ちたら止まらないのが残雪期の山です。
ウサギを追うにも全力で尽くす獅子の気持ちでいてくれたらと切実に思いました。
ー最後にー
今回は見どころも話題も盛りだくさんで「2017 初夏の白山ダイジェスト版」みたいな内容となりました。
これからが魅力いっぱいの素敵な白山。
どうぞ体調と装備と経験を万全にされて楽しい白山ライフをお楽しみくださいませ。
ー追記ー
今回白山北部地域は普段(夏期)でも人の入りの少ないエリアでございます。
今回のレコを参考にされて「私も!」なんて軽いノリで挑むのも危険であります。
経験の少ないお方はお一人では挑まずに信用のおける経験豊かなエキスパート様と同行されることをオススメいたします。
ー総論ー
みんな、ピッケルとアイゼンは持ってこようね。
そして必ず使うんだよ。
おしまい。
コメント
この記録に関連する登山ルート

色々あったようで長〜い一日でしたね!
オオサクラソウを上から攻める!まさに僕が考えてた作戦ですねぇ( ̄ー ̄)
今年はトラバースもヤバそうだし花もまだ早そうだしあと二週間後って感じかなーと思ってます。
ブナの森でお会いしましょう!
四塚山PEAKと七倉山PEAKゲット良いですね!
自分もちょっと悩んだのですが機会が少ないので登っておけば良かったです。
それにしても七倉ノ辻や四塚山辺りからの眺めは北部と南部の中間地点って感じで何回来ても素晴らしい所ですね^^
滑落された方無事で良かったです・・・写真87見ると岩だらけで危なそう。
ピッケルとアイゼンを使わない人・・・身近な後輩に心当たりが(笑
安全ハイクを心がけます。
滑落現場を目の当たりにしたとき、映画のようにMillerさんがダッシュしてシリセードで滑り降りて滑落している人の先に回って、片手のピッケルで制動しながら反対の手で滑落した人にブレーキをかける・・・なんて真似はできそうにありません
下手に何かすると逆に蹴落としたり(笑)、あるいは助けるつもりが自滅してしまうことになりそうなので、眺めるしかないのでしょうね。
人間って上半身が重いので滑落すると大抵頭が下向きになりますね。
あ、Millerさんだけは別で股間の大きなモノが重くてそちらから落ちていくのではないでしょうか?万が一岩に当たったら「チーン」って鳴りそうです
Sanchanさん、こんにちは。
ありがとうございます。
花より団子。
いやいや、花より森ね。
確かにオオサクラソウは見たくてウズウズしてんだけど、いつでも行けると思っていた釈迦の道が閉ざされた今となってはやっぱり森が恋しくて仕方がないのよ。
とくにこれからは梅雨を迎えるでしょ。
雨の釈迦の森と言えばやっぱりあの日の危険な午後を思い出すわ。
やはり今年のオオサクラソウ作戦はこの手しかないと思っていたのは私だけじゃなかったのね。
Sanchanさん、アナタに全てを託すからスコップを持って雪渓斜面を歩けるようにしてきてちょうだいな。
そして水場で乾杯しましょ。
nakkiさん、こんにちは。
ありがとうございます。
私は決してPEAK HUNTにこだわりは無いのですが、せめて地元の誇りである白山の主峰群は抑えておきたいというはありましたね。
「行ける事ができる」、「行ける時がある」。
これはハイカーさんの心をくすぐることだと思う。
そうね〜、先日シゲジに登った時に「ヨシ!、お次は四と七だ!」と決めていたの。
つい先日nakkiさんも加賀禅から大汝峰をヒュイ〜ンとやっちゃったでしょ。
その時のアップがモロ発奮材料となったわ。
「まだまだ余力いっぱい男」のnakkiさんを「あ〜スッキリした!」と言わせる白山の道は中宮道から登って越前禅定道を下るルートぐらいしかないかもね。
momochanさん、こんにちは。
ありがとうございます。
ふふん、スルドイところをついてきたわね。
そうよ、アナタの言うとおり私もスパイダーマンのように滑り落ちる彼女を追いかけて間一髪のところで見事にキャッチなんてのを一瞬だけ考えたわ。
だけどその前にオバチャンが手放してしまったストックと脱げ落ちた帽子を回収した際に私も15mくらい滑り落ちたのよ。
(これホントの話)
「あ、あ、あ、あ、あ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ…、ヒエ〜」。
何とか運よくとどまってくれたスパイダーマンは腰が引けちゃったわ。
正義の味方も安全第一でないと務まんないわ。
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