記録ID: 1170897
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無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳
鋸岳 〜 登り:熊ノ穴沢、下り:角兵衛沢 〜
2017年06月16日(金) [日帰り]


体力度
6
1〜2泊以上が適当
- GPS
- 12:33
- 距離
- 18.2km
- 登り
- 2,077m
- 下り
- 2,071m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 11:44
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 12:29
距離 18.2km
登り 2,077m
下り 2,078m
※GPSのトラックデータはかなり誤差が激しい所があります。特に鹿窓ルンゼと大ギャップルンゼとの合流点付近と鹿窓付近。角兵衛沢ルートの標高2060m付近の乱れのみ道迷いです。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・スタート時は自分の車と合わせて計2台、下山時は自分の車のみ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【戸台川河原歩き(駐車場から熊ノ穴沢渡渉点まで)】 ◆林道や登山道を辿らない完全な河原歩きがあります。河原歩き区間は適当に歩きます。 ◆流れが変わる可能性があるので、確実なことは言えませんが、渡渉ヶ所があります。水量が多い場合(水量が多くなると予想される場合)は要注意です。第二堰堤までの渡渉ヶ所で苦戦するようだと、角兵衛沢や熊ノ穴沢への渡渉ヶ所でさらに苦戦することが予想されるので、撤退することをおススメします。 ▼今回、本流は、二ヶ所で渡渉しました。水かさが浅い地点を選べば、くるぶし程度の水かさで、ハイカットのゴアテックスシューズでジャブジャブ水の中を歩きました。 【熊ノ穴沢ルート(登り)】 ▼自分が戸台川本流を渡渉した地点は、脛丈程度の水かさでしたが、水流が早く、流されないように少し踏ん張って歩く必要がありました。 ◆樹林帯では、踏み跡は、一般の登山道と比べれば少し薄いものの、しっかり残っています。ルートであることを示すオレンジテープが一定間隔で付けられています。 ◆標高2200m手前からガレ沢となります。ガレ沢の中央部分にある苔のついた大きめの岩が比較的安定していました。不安定な岩もありますが、足場を確認しながら歩いたこともあり、崩れるようなことはありませんでした。ルートを示す印はないので、落石に注意しながら、手探りで歩きます。 【中ノ川乗越→鋸岳第二高点】 ◆中ノ川乗越からはガレザレの急斜面を登ります。少しスリップに注意が必要です。踏み跡は、薄い所もありますが、なんとなく分かります。 【鋸岳第二高点→鋸岳第一高点】 ◆第二高点からは草付きの急斜面を大ギャップから落ちるガレ沢まで下っていきます。傾斜が急な所はスリップに注意が必要です。 ◆大ギャップから落ちるガレ沢は、それなりの傾斜がある上、ガレザレで足元が崩れやすく、注意が必要です。ガレ沢を横切り、鹿窓側の岸壁を伝いながら、バンド部分まで一歩一歩下降しました。鹿窓側の岸壁は、非常にもろく、掴むとぼろぼろと崩れます。 ◆大ギャップのガレ沢からは、10メートルほど石がごろつくものの歩きやすいバンドを岸壁に沿ってゆったりと岩場まで登ります。そして、岩場を進行方向左手に走る岩棚まで少しだけ登り、岩棚を利用し、草付きの斜面までトラバースします。 ◆岩棚の先にある草付きの斜面には、踏み跡が何本かあります。踏み跡を辿って進行方向左手の草付きの斜面を登るか、進行方向右手寄りの岩がごろつく鹿窓からのルンゼを直登します。鹿窓ルンゼは登れないということはありませんが、鹿窓付近からの落石の危険も高いので、避けた方が無難かもしれません。 ◆鹿窓はしっかりと固定された鎖が架けられています。鎖を利用すれば、ソールのフリクションを効かせて、一気に鹿窓まで辿り着けます。手掛かり足掛かりも多く、鎖を利用せずに登ることは難しくはありません。ただし、鎖にテンションがかかっていないと、鹿窓から降りようとする人がいた場合、気付いてもらえない危険性はあります。 ◆小ギャップ手前の岩稜を乗り越える地点では滑落に少し注意が必要です。 ◆(第二高点側からの)小ギャップ底への下りは長い鎖が駆けられており、ソールのフリクションを効かせながら、降りることも可能です。鎖を利用せずとも、草付きの斜面を下りることもできます。鎖を利用しない場合、小ギャップの底手前は、小石でザレているので、スリップに注意が必要です。 ◆(第一高点側への)小ギャップ底からの登りは、鎖が架けられているので、鎖を利用して登ることも可能です。鎖がかかっている辺りは脆い岩質のようなので、鎖を両手でつかみソールのフリクションを効かせて登った方がよさそうです。自分は鎖は使わず、向かって鎖の左手の岩場を登りました。手掛かりや足掛かりはありますが、がっちりとホールドが取れる所は多くはなく、それなりの難易度です。掴んだ岩が崩れor剥がれ落ちるような所もあるので、三点支持の基本はさることながら、新たに体重を(一部)預ける前に少し力を加えてみて岩が崩れないか確かめながら登らないと危険です。手袋(滑り止めが付いているもの)を装着した状態では少し滑り気味だったので、フィンガーレスのトレッキンググローブか素手の方が良いと思います。下りでは鎖を頼ったほうが無難そうでした。 【鋸岳第一高点→角兵衛沢のコル】 ◆傾斜が急な草付きの斜面を下ります。スリップに少し注意が必要です。 【角兵衛沢ルート(下り)】 ◆樹林帯に入るまでガレ沢を下ります。熊ノ穴沢とは異なり、不安定な石が積み重なるガレ場です。左岸寄りに下っていくと、途中から、ガレゴロの岩から解放されることも可能ですが、ザレていて滑りやすいので、歩きやすいわけではありません。標高2400m付近までは傾斜も急で落石を起こさないように歩くのは極めて困難で、先行者や登ってくる人がいる場合は、待機していた方が無難です。落石には要注意。 ◆一度樹林帯に入った後、再びガレ沢を歩きますが、ここは左岸の岸壁沿いを下り、樹林帯に再び入ります。右岸側にピンクテープが見えたので、一度そちらに渡りましたが、無駄に疲れただけでした。岸壁沿いに歩く場合は、落石に注意が必要です。 ▼樹林帯に再び入ったあたりで、少し迷いました。 ◆再度樹林帯に入ってからは踏み跡バッチリで、オレンジやピンク、赤のテープが短い間隔で付けられており、一般登山道とほとんど変わらない歩きやすい道となります。 ▼自分が戸台川本流を徒渉した地点は、流れは緩やかでしたが、左右一歩ずつ膝まで水に浸かりました。 |
その他周辺情報 | ☆高遠温泉さくらの湯で入浴。 ・大人600円。 ・ぬるっとした無色透明のお湯。カルキ臭あり。 |
写真
感想
次の週末は仕事のため、この週末は一日有休を取得して三連休とし、しっかりリフレッシュすることにしました。
三連休の初日は絶好の山日和。さっそく、山に登ることにしました。
行先は、クモイコザクラが咲き誇る「あの山」にしました。
先週の山行で偶然にもクモイコザクラを目にし、なんだか「あの山」に呼ばれているような気がして。
危険箇所が点在する鋸岳の第一高点から第二高点の間は、拙い技量の自分が歩けるか少し不安でした。
実際に歩いてみると、想像とは異なり、怖い思いをすることもなく、無事に歩き通すことができました。
熊ノ穴沢のガレ沢も想像以上に歩きやすく、むしろ楽しい位でした。
問題は角兵衛沢。ここは想像以上の悪辣さでした。角兵衛沢は今後できるなら歩きたくありません。
今回歩いたルートはそれなりに危険箇所もあり、無事に歩き終えればさぞかし達成感を感じることだろうと想像していました。
しかし、大した達成感を感じることはありませんでした。
いや、達成感はあるにはあったのですが、それ以上の充実感を与えてくれるものがあり、印象が薄まってしまったというほうが正確でしょうか。
まず、道中目にしたコザクラ達。一年前は枯れ始めで元気がなかったコザクラも今年はまだまだ見頃で、あまりの可憐さにメロメロになりました。
そして、鋸岳から眺める風景の素晴らしいこと!眺望絶佳の大パノラマ。今年も心の琴線に触れる絶景に圧倒されました。
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去年、コザクラのやり取りを思い出します。
自分もそう遠くないうちに行きたいなと思っているのですが、
いつになるやら…
しかし角兵衛沢を下るとはやりますねΣ(゚Д゚;)
自分は絶対に嫌です(ΦωΦ)
クモイコザクラは最も好きな花になりました
それより、角兵衛沢ですよ。
alsoさんのレコを覚えていて、角兵衛沢の手強さは承知していたつもりだったのですが…。
自分の身に危険を感じるとかは、それほどないんですが、無駄に疲れますね
不安定な石の上をバランスを取りながら歩く羽目になるので、無駄な筋力使いますし
ただ、それ以上に、精神的に結構きつかったです
慎重に歩いても、崩れ落ちてしまう石を見ると、とてつもなく歩くのが下手になったような気がするのと同時に、下から登ってくる誰かを落石に巻き込んだらどうしようと不安で、少しでも早くガレ場が終わらないか祈る気持ちでした。急いで下ると、落石をさらに頻発させてしまうので、急ぐわけにもいかず…
結果、平日だったのが幸いして、誰も登ってこなかったのですが…。
今回は、角兵衛沢はちとアレでしたが、鋸岳の素晴らしさは再確認できたので、また再訪するつもりです。
自分も、いつになるかは分かりませんが
usofuyuさん こんにちは!
我が地元の鋸岳への挑戦お疲れ様でした。
クモイコザクラたくさん見れて良かったですね。
もう少し北側の白岩岳までいくと花の丸いシナノコザクラが見られます。
こちらのほうもかわいいですよ!
自分は紅葉の季節角兵衛沢から登って熊ノ穴沢に降りましたが、熊ノ穴沢でルートを見失って大きな尖った石ばかりの針地獄のようなところで往生したのを覚えています。とにかくきついコースでした。
最近遠征をされ東北まで足を伸ばされているようで羨ましいです。
またどこかでお会いしましょう。
y-uranoさん、こんばんは
あの鋸岳を「地元の山」と言えるなんて、羨ましい!
白岩岳はシナノコザクラが見られるんですね
コザクラ咲く時季に是非訪れてみたいと思います。
情報提供ありがとうございますm(_ _)m
熊ノ穴沢ルートは下りでは道迷いのリスクが高いんですね
y-uranoさんがルートを見失うとなると、ゆるハイカーの自分などが下山に使う場合はかなり慎重に歩かないといけませんね。
そうですね。またどこかでお会いしましょう!
好みの山が似ているので、きっとどこかでお会いできると思います。
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