トムラウシ山〜憧れの北の山へ


- GPS
- 10:28
- 距離
- 18.7km
- 登り
- 1,526m
- 下り
- 1,522m
コースタイム
- 山行
- 8:38
- 休憩
- 1:44
- 合計
- 10:22
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
空港からトムラウシ温泉(東大雪荘)まで約3時間。 東大雪荘の3キロ程手前から未舗装路ですが道路の状態は良く普通車で楽々です。 東大雪荘から短縮登山口までは約8キロ、温泉までの道よりは荒れていますが、レンタカーのアクアでも余裕でした。 登山口の駐車場は割りと広く手前の路肩も入れれば相当数停められます。 駐車場にトイレは有りますが水場はありません。 今回は東大雪荘の登山連泊プランを利用しました。普通の旅館の豪華な食事が朝夕付き(登山する日の朝食はおにぎりです)、1人で泊まっても2泊で18,000円とリーズナブル、お薦めです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
2017年6月17日の状態です。 まだあちこちに残雪が有り夏道が隠れています。 本州の山と比べ圧倒的に登山者が少ないためトレースは期待出来ず、ルートファインディングが必要です。 技術的に難しい場所は有りませんが、コースが長いためルーファイで時間がかかると余裕が無くなり危険です。 ルーファイに自信が無い方は夏山最盛期まで待った方が良いと思います。 霧が深かったり、悪天候の場合はルーファイの難易度は相当高くなりますので、何度も登っている方以外はやめておいた方が無難です。 コースが長く途中にエスケイプルートや避難小屋も無いため、万一の場合に備えビバークの準備も必要だと思います。 【短縮登山口〜カムイ天上】 駐車場からは緩やかな樹林帯の登りです。 雪は無く快適に進めます。一登りでトムラウシ温泉からのコースと合流、ここからは尾根道となり、やや急な登りも有りますが緩い登りの場所も有り歩きやすい道です。 残雪は有りませんが雪解け水が登山道を流れており、一部沢状になっています。防水性の良い靴でないと、濡れるのは必至です。 残雪のある場所に出るとカムイ天上はすぐです。 残雪の尾根は登らず残雪を横切った先にある夏道に入るとカムイ天上です。 (夏道に入らず残雪の尾根を直登してもOK ですが、カムイ天上には行かずに夏道を離れて進むことになります) 【カムイ天上〜前トム平】 カムイ天上の標識のすぐ先に旧道との分岐が有ります。旧道にも踏み跡らしきものが見えますが、道路崩壊で通行止めです。 新道は笹の刈り払いでぬかるみとのことですが、この時期は残雪が多く夏道は所々しか出ていません。尾根道ですのでルーファイは容易です。(所々に目印のテープも有ります)標高1500mほどの地点で旧道の有るカムイサンケナイ川上流に向かって急降下します。この降下地点は夏道が出ていました。ジグザグの夏道を下ると途中から残雪の沢となりますが、すぐ下にカムイサンケナイ川(実際は雪が積もって沢は見えません)が見えます。分岐点には大きなピンクの矢印が石灰で書かれていますので、遙か彼方からでも見えます。 カムイサンケナイ川に降りたら上流に向かってしばらく進むとコマドリ沢との出合。ルートはここで分岐してコマドリ沢を登りますが、ここにも大きなピンクの矢印が書かれていますので、視界が悪くても安心です。 コマドリ沢はやや傾斜が急ですが、この日はアイゼンを履くまでも無く、キックステップで快適に登れました。(念のためアイゼンが有ると安心です) コマドリ沢を最後まで詰めるとハイマツの藪漕ぎになりそうだったので、ほぼ夏道と思える辺りで右の尾根に向かいました。 ハイマツの中に見つけた夏道を登ると急に緩やかになり前トム平に飛び出します。 前トム平は広々とした気持ちの良いところで休憩の適地。トムラウシ本峰もよく見えます。 【前トム平〜トムラウシ山頂】 前トム平からすぐ上に見えるケルン目指して夏道を進み、小さな沢状の地形を少し下って登り返すと、眼下にトムラウシ公園が広がります。ここは全て雪原でどう進んでも自由ですが、夏は池も有るので踏み抜きが怖くて私は登りは左に大きく迂回して対岸に取り付き夏道を探しました。(下りは勢いでまっすぐ下りましたが、雪解けで深い水たまりが有り渡れない場所も有りました) トムラウシ公園を過ぎると残雪は少なくなりほぼ夏道で、南沼キャンプ指定地まで登れます。尚、雪解け水で水は何処でも手に入りますが、エキノコックス予防のため煮沸が必要とのことです。 南沼キャンプ指定地から山頂へは火山の様なゴツゴツした岩場を30分ほどです。特に悪場は無く鎖なども有りません。(雪は完全に消えています) 山頂は360度遮るものの無い大展望、北海道の中心に有る山ですから道内全ての山が見える様な気がします。特に大雪山、十勝岳方面の大展望が広がります。(この日はガスで見え隠れしていました) |
その他周辺情報 | 登山口となるトムラウシ温泉は東大雪荘1軒のみです。宿泊の他、日帰り入浴も可能です。 この日、東大雪荘付近でヒグマが出たとのことで、散歩など外出しないよう注意してました。熊鈴の効果は分かりませんが必ず持って行った方が良いと思います。 |
写真
ここの下りは一気に尻セード、と楽しみにしていましたが、雪の上に小枝や落石が多く、ズボンが破れそうなので諦めました。
半分滑りながら駈け下りました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
アイゼン
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感想
初めてトムラウシに登ったのは今から40年ほど前、学生の頃に大雪から十勝に縦走したときでした。
初めての北海道で大縦走、あのときの強烈な印象は昨日のことの様に覚えています。
ところが、それから一度も登っていません、ずっと気にはなっていたのですが「遠くの深い山」とのイメージが強く、行きたいと思いながらもなかなか行けずに月日が経ってしまいました。
そんな中で行きたいとの気持ちが高まって、ここ数年は何回か企画したのですが、現実的な問題(休暇と費用)も有って先送りになっていました。
そして今回、行くなら今だとの「啓示」が突然有り(笑)衝動的に行ってしまいました。
40年ぶりのトムラウシ、急遽情報収集しましたが無雪期でも残雪期でも無い中途半端な時期のためどのような状態か今一わからず、実際に日帰りで登れるのかも、自信がありませんでした。
そんな中unaginekoさんが12日〜13日の記録をアップして頂き、これを見て一気に登れる気がしてきました。
この場を借りてお礼申し上げます。
さてトムラウシ、40年間思い続けていたとおり本当に良い山でした。
コースは確かに長いのですが、変化に富んでいて面白く、長さを感じる事はありませんでした。
特別急な斜面が長く続くことも無く、危ない岩場も無い事から歩きやすい道で10時間近いロングコースの割には疲労も少なかった様です。
まあ、前後泊温泉泊まりで「豪遊」したので楽だったのは否めませんが・・・。
快晴に近い好天の土曜日なのに登山者は皆無、下山中に2組会っただけて後は一日中貸し切りの独り占め、本州の百名山では絶対にあり得ないシチュエーション。
また残雪のなかルートファインディングしながら登るのも、普段中々体験できない貴重な経験でした。
自力で登った!そんな満足感一杯の一日となりました。
北海道の山は本州の山とは全く違う趣があり、訪れるたびにまた来ようと思うのですが、埼玉からですと費用と日数が掛かるのがネックで、なかなか頻繁には来られません。
ただ、それだけのコストを掛けてもそれに見合って余り有る魅力的な山々であることに間違いは無いと思います。
また是非近いうちに訪れたいと思っています。
yamayaさん、早速レコを拝見させていただきました
北海道それもトムラウシに登られていたなんて想像もしておりませんでした
そして今回も歩くスピードが速いこと、そして日帰りで行ってしまうなんてホントyamayaさんを尊敬しちゃいます!
学生時代に訪れ40年振りのトムラウシは、当時の思いと違った感慨もあったんでしょうね
私も北海道は観光やスキーで訪れていますが登山メインは未だありません。本州とは違った山並みや展望も北海道にはあるので、私も一度は足を延ばしてみたいなと思いますがいつになる事やら...。
いやいや今回のレコにはビックリです。
次はそろそろ北アルプスを歩かれるのかな?
opiroさんこんばんは。
早速のご訪問、コメントありがとうございます。
トムラウシはここ数年ずっと行きたかったのですが、短縮コースとは言え10時間から12時間かかる様で日帰りでは無理だと諦めていました。山中1泊となるとテントや食料の準備等、本当に遠征登山になって大がかりなので会社をリタイアしてからだと思っていました。
まさかこの時期に日帰りで行く事になるとは自分でも驚いています
天気に恵まれたのが大きかったのですが、意外に簡単に登れてしまい、何年も悩んだのがウソの様でした。
北海道の山は有名な所以外は相当厳しくて積雪期にスキーで登る所が多い様ですが、有名な山だけでも十分楽しめますので、是非行って見て下さい。
今回は何としても登りたかったので、実は予備日を入れて3泊で出掛けました。さすがに家族の風当たりが強いので、今月はもうおとなしくしているつもりです
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