浮橋から三頭山〜森林館〜ふるさと村
- GPS
- 06:46
- 距離
- 16.8km
- 登り
- 1,337m
- 下り
- 1,354m
コースタイム
- 山行
- 5:39
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 6:42
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・浮橋を渡ってから車道の登山口まで1.5kmは歩きます。思ったより遠く、行き過ぎたかと勘違いしてしまいました。浮橋より西方向に登山口があるのですが、遊歩道を東へ300mほど歩いて車道に登る分岐があり(途中、非公式の短絡路らしき踏み跡がありましたが踏査していません)、車道に出てから西へ1km近く戻ります。300mほど歩いた擁壁の切れ目の階段は登山口ではありません。コンクリート吹き付けの崖下を2回左へ回り込み、直線状の擁壁が真ん中で小さく切れている所が登山口です。 ・ヌカザス尾根はきついです。いきなり急登の後、イヨ岳手前まではインターバルですが、ヌカザス山付近と1302mピークまでが若干岩場混じりの胸突き八丁。その先は(体力が残っていれば)楽になります。 ・三頭山から鞘口峠へはかなりの坂を下ります。途中、展望台と見晴小屋がありますが、本来の登山道は見晴小屋を北へ巻きます。見える方角が同じで展望台の方が視界が広く、あえて見晴小屋に登らなくてもいいかも。 ・鞘口峠〜山のふるさと村の道は上部が最近修理されて非常に歩きやすくなっていました。周遊道路を過ぎ、最後に木橋で右岸に渡ったら木段を登ります(沢伝いに進まないこと)。すぐに旧加茂神社前に着きます。 |
写真
感想
立ち客も多かったホリデー快速を降りてバス乗り場に急ぐと、奥多摩湖方面先発の臨時バスが出ようとしていた。満席だが立つ余裕はあり、「この後のバスにも乗れなくなる恐れがありますよ」と係の人が声を嗄らす。迷わず乗り込み、降りやすい前へ詰めた。
定期バスより5分ほど早く小河内神社バス停に着き、「トイレないの?」と戸惑う年配グループを尻目に初めての湖上浮橋へ向かう。貯水率80%の湖面まで15mほど下り、ゆらゆら揺れる浮橋を渡った。日差しは暑いが湖上の風が心地よい。渡り切って先行者1人の後を追い、遊歩道を東へ。登山口は西方向だから早く上の車道へ出たいのだが、ずいぶん迂回させられた。山のふるさと村方面に向かった先行者と別れ、車道を右へ。道路わきの林に人影があり、見ると養蜂家が蜂蜜を収穫していた。
しばらく行くと擁壁の切れ目に階段が見えたが、道標は全くない。写真で確認した登山口とも様子が違うので先へ向かったが、かなり進んでもそれらしい所がないので、いったん引き返す。ちょうど男性ハイカーが来たので尋ねると、やはりまだ先とのこと。再び向きを変えて後を追い、そろそろ心配になりかけたころ、やっと登山口に着いた。
のっけから山腹直登のジグザグ急登となる。先導してくれた男性を追い越し、汗だくで登っていくと、標高差150mほど稼いだあたりでようやく勾配が緩んで一息ついた。植林帯の下草が道にかぶさって歩きにくい区間を抜けてひとアルバイトすると、イヨ山と書いた道標の所に出た。時刻は10時過ぎ、朝が早かったのでパンをかじって早弁とする。汗を拭う間に先ほどの男性がいったん先行して行った。
一度下って1020m峰を越え、ヌカザス山を目指す。思ったよりアップダウンがあり、最後の方は岩も混じる急勾配で顎が出た。予定よりちょっと遅れ気味なので、息を整えただけで次の1302m峰を目指す。アップダウンにロープ場も混じって、この区間はなかなか険しかった。
ただ、これでどうやら難所は終えたようで、しばらくなだらかなブナとミズナラ林の道が続き、鶴峠分岐に着いた。その先も、これまでのような急勾配はなく、ただボディーブローが効いて疲れてきた脚との闘いとなる。後ろから足音が聞こえたと思ったら、60歳代と思しき女性がスイスイと先行して行った。
再び歩き出して間もなく何かが地上低くを横切ったので目を凝らすと、倒木の小枝の影にヒナ鳥が身を縮めていた。ストックを出すと口を開けて威嚇し、振り向きざま数m向こうへ飛んでいった。ちょっと気の毒なことをしたなと反省。
正面に西峰らしい盛り上がりが見えた所で道が左に巻き始め、御堂峠に着いた。右へ曲がると軽装のハイカーが何人か降りてきて、すれ違うとそこが西峰山頂だった。霞がちの空だったので案の定、富士山はおろか手前の三ツ峠なども見えない。ただ、北の方角の雲取山から鷹ノ巣山にかけての稜線は十分見ることができた。
賑わう山頂を後に木段を降りて避難小屋へ。いつか陣馬へ縦走したいと思うので、その下見を兼ねてここで昼食とした。明るい外でお握りとコンビーフなどをつまんだ。虫よけ繊維スコーロンのパーカは、一応効いているようでありがたい。ただ、フードまでかぶると暑い。
汗を拭いて出発。ムシカリ峠を過ぎ、標高1500mくらいまで登り返し、ささやかな巻き道で西峰をスルーして御堂峠へ。中央峰を南に巻く道もあるようだが、せっかくなので頂上を目指す。お食事中の皆さんを横目に中央峰、東峰と通過。いずれも眺望はあまり恵まれていない。代わりに少し先に展望台が用意されていて、北東〜東の方向がよく見えた。
ぐいっと下ると分岐があり、右はコマドリの道、左は登山道、中央の登りは見晴小屋へ、とある。一応、見晴小屋も見てみようと登りを選んだ。ジグザグに巻く道と直登する踏み跡があり、両方がまとまったと思ったら小屋が見えた。見晴らしは、残念ながら先ほどの展望台の方が若干勝る。探鳥の路という急坂を右に分け、こちらもそこそこの坂で東へ下ると、北を巻いてきた登山道と合流した。すぐ先でまた分岐があり、正面は「陽光の路」とある。歩いてきた尾根道はブナの路というらしく、左へ曲がってそのブナの路を辿る。
都民の森から来たらしいハイカーが恐る恐る下っていく急坂をしばらく降りれば、じきにベンチのある鞘口峠。森林館の設備も下見する魂胆なので、いったん休憩がてら右の森林館方向へ向かった。
展望テラスのような建物の横を通り、6,7分も下ると木材工芸センターが見えた。トイレを借りてからデッキ伝いに森林館本体へ。レストランもあるが、2階は無料の給茶機を備えた休憩所だった。冷水を飲んで一休みし、最後にムシカリ峠への道を覗いて鞘口峠へ戻った。本山行最後の100mほどの登り返しだが、暑いこともあって少々こたえた。
峠のベンチで一休みし、山のふるさと村へ沢伝いの道に入る。歩き始めこそ一級国道から田舎の県道並みに整備が落ちた感覚だったが、すぐに真新しい補修済み区間に入った。土止めと一部木段が整備されて歩きやすい。傾斜が緩むと真新しい土止めはなくなったが、沢を左右に渡る木橋はほとんど新しいものに架け替えられていた。
苔むした岩の間を縫う道には、ご丁寧に100mおきに指導標が立っている。やがてバイクのやかましい排気音が近づいて、奥多摩周遊道路に出た。注意して横断し、左岸の斜面をトラバースしてサイグチ沢伝いに下る。木橋で右岸に渡った所でつい川伝いに進みかけて、道形がなくなったことに気づいた。振り返ると、右の斜面を上る真新しい土止めがある。登ったところがふるさと村最奥の神社前だった。
キャンプサイトを横目に舗装路を下り、そのまま右岸を辿るとビジターセンターが見えてきた。まだ日差しは暑いが、正面の山には重ったるい雲がかかり始めている。園内図を参照してセンターの手前から左に降りる道へ。満水時の湖面レベルに近い所まで下り、左の遊歩道に入った。さほど人が通らないのか、日当たりは夏草がのさばりつつある。
遭難でもあったのか、上空の消防ヘリがやかましかったが、涼しい湖畔の遊歩道を歩いたおかげで汗がひいた。浮橋で釣り糸を垂れる若者のわきを抜け、今度はゆるゆると湖面ウォークを楽しんだ。
さて、16時11分のバスに乗るべく小河内神社前バス停に並んだのは10人余り。満席もやむなしと全員乗り込んだのだが、実はこれ、先行の臨時便で、すぐ後ろにガラガラの定期便が続行していたことに気づかなかった。さんざん歩いた後のワインディングロードの立ち席は、いささかこたえた。
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