平ヶ岳〜夏山満開・試練のワンデイ
- GPS
- 11:32
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 1,826m
- 下り
- 1,807m
コースタイム
- 山行
- 10:44
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 11:26
天候 | 快晴後曇り・猛暑 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
東京方面から登山口に向かう場合、関越道経由で新潟県から入るルートと東北道・西那須野塩原経由で福島県から入る2つのルートが有ります。 時間的にはほぼ同じです。福島ルートの方が高速料金は圧倒的に安いのですが、高速を降りてから下道を120km程走ることになります。(信号はほとんどなく、交通量はすくないため走りやすい道です) 私はもちろん安い道を選びました(^.^) |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道上の積雪はすべて消えました。 すべて夏道が出ています。(唯一、山頂から玉子石に向かう途中の水場のあたりに残雪がありますが、歩行に支障はありません) 麓の駐車場から山頂まですべて携帯(docomo)の電波は入りません。非常時の連絡は不可能ですのでご注意を。 山中での幕営は禁止です、違反者も見受けますがあくまでも非常時以外は「禁止」ですのでご注意を。 長丁場ですので、出来るだけ早立ちをお勧めします。 【登山口〜下台倉山】 最初に下台倉沢を渡りますが、橋(板のみ)は壊れたままですので、飛び石で渡ります。徒渉はここだけです。 下台倉山まではほぼ一本調子で急登がが続きます、このコース中最も苦しい所かもしれません。 すぐに両側が切れ落ちた「ヤセ尾根」になりますが、特に危険を感じるような場所ではありません。 高度を上げるとザレた急斜面が続出します。普通に注意して登れば特に危険はありませんが、悪天候時の下りは嫌な場所になります。 お助け虎ロープもありますが、使う場合はあくまでもバランスの補助として使い、決して体重をかけないよう注意してください。(登山用の鎖とは違います) 登りついた下台倉山は平ヶ岳に続く稜線上です。 【下台倉山〜池ノ岳】 ここからは今までのような急登はありませんが小ピークの上り下りがあり、特に疲れた帰りには地味に堪えます。 山頂からコースは南に向きを変えます。 一旦少しくだって尾根を進むと台倉山、途中左側(東側)が切れたザレ場も有りますので注意してください。 台倉山は展望がよく、左手に目指す平ヶ岳が見えますが、意外に遠いのでちょっと心が折れそうになります。 台倉山を下ると台倉清水の水場、標識は有りますが水場は登山道から相当下るのか、よくわかりませんでした。 木道も出てきて比較的緩やかに高度を上げてゆきます。 次の白沢清水は確かに水はありましたが、みずたまりの様で、あくまでも非常用の水源でしょうか? やや急登になると突然開けた所に飛び出し、目の前に美しい池と広々した高層湿原が広がり平ヶ岳が間近に見える池ノ岳に到着します。 【池ノ岳〜平ヶ岳】 ここからは山頂の高層湿原を歩く天上の散歩道です。今までの苦労が一気に報われます。 木道を進むとすぐに玉子石への分岐が有ります。山頂からの帰りにも分岐がありますので、ここで玉子石に向かわなくても大丈夫です。 ワタスゲやチングルマの咲き乱れる快適な木道を進み、緩い登りを詰めると平ヶ岳山頂です。三角点標識のある山頂と、少し進んだ先に最高地点の山頂もあります。 なお、高層湿原保護のため木道以外は歩けませんのでご注意を。 広々とした山頂は360度の大展望です。 【平ヶ岳〜玉子石〜池ノ岳】 山頂から元来た道を引き返し池ノ岳の登りにさしかかる前に左に水場を示す標識があり、木道が分岐します。 道は水場に向かって下って行きます。今日はここだけ残雪がありました。 水場は冷たくておいしい水が勢いよく流れています。今回は唯一ここだけが給水可能ポイントでした。 水場からすぐ上に見える尾根に夏道が通って居ますが、この日はここも残雪がありましたので適当に登りやすそうな所をキックステップで登りました。 夏道は木道ですのですぐにわかります。 木道を左(西)に進むと中の岐登山口への分岐があり、分岐のすぐ先に玉子石があります。 玉子石からは元来た道を戻り右下に見える水場へ向かわずに尾根を直進すると池ノ岳はすぐです。 |
その他周辺情報 | 檜枝岐の燧の湯に入りました。 日曜日夕方なのに誰もおらず快適。 露天風呂、サウナ有り、きれい。 500円。食事はできません。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
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感想
山中で宿泊が出来ない為日帰りのみとなる平ヶ岳。往復20Km超、通常のコースタイムで休憩を入れると13時間程度になるため、しばらく敬遠しておりましたが、以前(20年以上前)登ったのが秋でしたので、高層湿原にワタスゲやチングルマが咲き乱れる夏に登って見たいとずっと思っていました。
前回トムラウシ山で同じく12時間程度のコースを歩いて比較的余裕だったので、平ヶ岳も行けるだろうとの自信がついて今回行ってみることにしました。
結果は・・・。
問題なく登れましたが、トムラウシとは違い真夏の暑さにやられ苦しい試練の山行となりました。
特にこの日は快晴無風で朝5時出発時点で20度近い気温があり、まさに暑さとの戦いでした。
好天は予想しておりましたので、ハイドレーション2Lの他に水筒に1.5L、予備のナンゲルボトルに500mLの合計4Lの水を持参。
エネルギー補充のゼリーも3個持って万全の体制で臨みましたが、下山時の残量は予備のナンゲルボトルのみでぎりぎりの状態でした。
いくら歩いても着かない下りの長さには本当に心が折れそうでした。
午後になって雲が出てきて若干涼しくなったため、ずいぶん助けられましたが、時折涼しい風が吹いたり遠くで雷鳴がしたりで、夕立の心配から疲れた体にむち打って急がざるを得ませんでした。
幸い最後まで雨に降られることも雷に遭うことも無く無事下山できました。
この日は途中から単独行の若者と下山では同年配の地元の方と一緒になり談笑しながら行動出来ましたので、辛さが大いに和らぎました。下界ではなかなかあり得ませんが、初めて会った人と自然と話が弾むのも山ならではの楽しみですね。お二人の方にはこの場をお借りして改めてお礼申し上げます。
さて夏の平ヶ岳。
思っていた以上、ワタスゲの揺れる高層湿原は正に天上の楽園。俗世界を離れたすばらしいものでした。
草紅葉の高層湿原も味わいがありますが、生命が躍動する夏の高層湿原は全く趣が異なり、明るさに満ちた生き生きした世界でした。
池ノ岳に上がるまでは急登と長い尾根で、相当苦労しましたが苦労した以上の感動が待っていました。
ここにテントを張って一晩過ごしたいと思いましたが、微妙な生命のバランスで成り立っているこの自然を壊してしまうのは確実なので叶わぬ夢と諦めました。
アプローチが遠くて、コースが長い大変な山ですが、是非また来ようと思いました。
それにしても、夏山ってこんなに暑かったっけ?!(>_<)
yamayaさん、こんばんは。
週末は天気が良かったから(暑すぎかもしれませんね)、きっとどちらかの山を歩かれているだろうと思っていました。
これまた 平ヶ岳をチョイスするなんて渋いですね 、私はまだ歩いたことはありませんが日帰り行程ではなかなかキツい感じですね。だからといって上のテン場も狭そうな感じですよね、となるとやっぱり日帰りになってしまうそうです。
先日の日曜日はかなり暑かったしなかなか着かない下山の道のり、それじゃ私はすぐに心が折れちゃいます なので夏の高層湿原は捨てがたいですが平ヶ岳をチョイスするのは秋ですね!
それにしても水が4Lですか 、やっぱりこの時期は水を多めに持って行かないとダメですね。いつも1.5L位しか持たないので予備の0.5L追加で持たないと夏山は危険と言うことか... yamayaさん参考にさせてもらいます
yamayaさんの次の山歩きは北アルプスかな?
次回のレコもお待ちしております
opiroさんおはようございます。
平ヶ岳、予想以上にキツかったです
夏山本番に向けて暑さに慣れるつもりで行ったのですが、あまりの暑さに熱中症になるかと思いました
水4Lは多分要らないだろうと思って持って行ったのですが、これに助けられました。
ホント、夏山は暑さとの戦いですね
苦労はしましたが、平ヶ岳良かったですよ
以前登ったのが晩秋だったので、なんだかもの悲しいイメージの山だったのですが、夏は全くイメージが異なり、明るくて快活な山でした。
同じ山でも季節によって全くイメージが変わりますね。
山中のテント泊は昨年から全面的に禁止になった様で、日帰りしか出来ないのでちょっとハードルは高くなってしまいましたが、苦労して登った以上の感動が味わえると思いますので、opiroさんも是非チャレンジしてみてください
次はいよいよテント担いでアルプスに向かいたいですね
コメントありがとうございました。
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