涸沢岳西尾根（蒲田富士・涸沢岳）
Thoma1112
その他1人 
体力度について
- GPS
- 11:54
- 距離
- 16.9km
- 登り
- 2,090m
- 下り
- 2,124m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:06
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 7:53
- 山行
- 3:53
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 4:00
| 天候 | 1日目：曇り時々晴れ 2日目：晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
8月3日の夜の時点では落石のため19時〜5時まで全面通行止め。 5日の朝の時点では20時半〜5時までとなっていた。 |
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感想
前から気になっていた蒲田富士についに登ることに。可能であれば涸沢岳西尾根を制覇して涸沢岳までと計画を立てる。冬季の穂高へのメインルートであるが、無雪期の山行記録はわずかに見られる程度（蒲田富士まではいくつかあるが、涸沢岳までの記録はほとんどない？）であり、F沢のコルから上がれるのか不安だった。
本来は前週に登る予定であり、新穂高までアプローチをしたが、落石のため通行止めに。朝になって雨が降り始め、通行止め解除の見通しが立たなかったため諦めていた。
前日（3日）は定時で仕事を終え、風呂に入って18時半少し前に岐阜市の自宅を出発。東海北陸自動車道と中部縦貫自動車道を利用して栃尾温泉付近に21時半少し前に到着。22時頃に就寝。
1日目は3時45分起床。朝ごはんを食べて車で出発。5時に全面通行止めが解除となり、深山荘駐車場へ移動。準備をして新穂高登山指導センターへ。ここで後輩くんと合流。登山届を提出して5時40分に出発する。林道はお互いの近況報告をしながら歩く。白出沢で休憩を取った後、涸沢岳西尾根への取付き点を見落とさないように歩みを進める。今までは全く気がついていなかったが、はっきりとした印がある。いよいよ突入。踏み跡がしっかりある上に、ピンクテープがかなりの頻度でつけられており迷うことはない。登り始めてから少しすると逆目の笹薮が襲いかかってくる。激藪ではないらしいが、一般登山道ばかり歩いている身には非常に堪える。急登が延々と続き、更にはハイマツも牙を剥いてくる。登る前は3時間くらいで蒲田富士まで登れるのではと安直に考えていたが、結果として3時間半以上もかかってしまうこととなった。ジャンクションに到着して一安心。穂高岳山荘へのヘリでの荷揚げが行われていた。蒲田富士へは少しいやらしい岩場を登る。残置ロープが2本ほどあり、1本はやや新し目だったこともあり、頼りにした（しなくても行けます）。11時ちょうどに山頂に到着。ガスで眺望はいまいちだったが、涸沢岳方面がガスの切れ間から見える。壁に見える。想定しているルートを後輩くんの双眼鏡で確認。昼食休憩の後、まずはF沢のコルへ向けて下っていく。蒲田富士山頂からF沢のコルまでは難しい箇所はないが、ハイマツ帯を通過する際にものすごい量の花粉に襲われる。また、お花畑を如何に荒らさずに歩けるかも大事。F沢のコルからのルートは想定していたよりは、はるかに歩きやすかった。ガレた沢をひたすら登っていくこととなるが、沢の進行方向右手側にまとまって大きな径の礫があり、そちらを登っていくことで落石を回避できた。稜線に出るとガスが一瞬晴れて北穂が姿を現した。落石を避けるために距離を置いて歩いていた後輩くんも駆け上がってくるがわずかに間に合わず。かわいそうに。稜線上も危険なところはなく（滝谷方面に落ちればアウトだが）、今シーズン初の雷鳥にも出会うことができた（三羽）。やがて一般登山道と合流。涸沢岳で写真を撮った後、展望もよくなかったため宿泊地である穂高岳山荘へと下る。13時半過ぎに1日目の全行程を終えた。受付を済ませてバッジとビールを購入。頭が痛く寒気がしたので夕食まで少し昼寝。夕食（2回目で17時40分から）後にジキニンを飲んで休む。この日は一人一枚の布団で休むことができた。夜は部屋が暑くてなかなか寝付けず。それでも6時間近くはしっかりと睡眠がとれた。
2日目は3時少し前に起床。前日の頭痛と寒気は全くなし。朝食は5時から先着順とのことだったのでお弁当にしてもらったものを食べる。空は満天の星で、前日ははっきりと見えなかった常念岳のシルエットが夜空に浮かび上がっている。後輩くんは行ったことのない大キレットに挑むということで、ここでお別れ。信じられないタフさだ。この日は岐阜市内で花火大会があるため、早めに家に帰らなければならない。自分は一人白出沢を下る。4時15分下山開始。30分ほどはライトを点けて歩く。3年前に下りで利用した時よりもマーカがかなり増えたように感じ、非常に下りやすかった。朝日を浴びて段々と明るくなっていく笠ヶ岳を正面に黙々と下っていく。セバ谷との出合の辺りで雪渓が出てきたが、右岸側を数メートル高巻くように歩くことができるため、アイゼンを使わなくとも通過することができた。ただ、雪渓を歩いたほうが楽だとは感じた。
荷継沢との出合で高巻きの道へと入っていく。鉱石沢から重太郎橋まではかなり高度感があるため、高所恐怖症の自分にとっては今回の核心部であった。重太郎橋もしっかりと架かっており無事に通過。その後はほどほどのペースで歩いて行き、7時ちょうどに白出沢登山口に到着。土曜日の朝ということもあり、林道では数十人とすれ違った。8時過ぎに新穂高登山指導センターに着き、下山届を提出して深山荘駐車場へ。2日目は最後まで晴れだった。靴を履き替えてから車を発進させる。ひがくの湯で汗を流し、行きと全く同じルートで帰途につく。12時ちょうどに岐阜市の自宅に無事到着。
1年間色々と考えてきたルートで、今年の星となる山行であった。1日目の午後が晴れていたら最高だったが、雨に降られなかっただけでも万々歳。ジャンダルムに続き行動を共にしてくれた後輩くんに感謝。大キレットを無事に通過して昼過ぎには槍ヶ岳のテン場に到着したとの連絡が入り一安心。
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はじめまして。ヤマレコの記録をパラパラ見ていると、あまり見ないルートの記録なので、拝見しました。私自身は、バリはやりませんが、興味深い良い登山ですね。こういう記録こそ、本当の拍手ものだと思います。
＞bergheilさん
コメントありがとうございます。地形図や山と高原地図とにらめっこをして、面白そうなところを見つけてはネットや書籍で情報収集を繰り返す日々です。
DIYと言います。
冬季が登山大系に出ているので、検索しましたが無雪の記録がないので、一度偵察してみようと考えていました。
コルから先が気になっていたのですが、結構すんなり行けそうなのですね。 （年単位の）近いうちに他ルートと合わせて行ってみたいルートですね。情報ありがとうございました。
＞DIYさん
こんにちは。いつもDIYさんの山行記録を楽しみにしています。（私は行ったことはないですが）牛首尾根をやるような方であれば余裕で行けると思います。と言いますか、蒲田富士山頂からは一般登山道レベルです。。。
各県ピークハントをして、岐阜側・長野側、どちらからも登りたいと考えています。
岐阜側は大キレット・ジャンダルムを避ける唯一の白出沢コースが通行止めなので、このコースが一番容易なのかなと思いました。
情報収集しっかりして挑みます！
＞itogensanさん
こんにちは。山に登る頻度が下がってきていたこともありますが、最近は情報収集をしていなかったため白出沢が通行不能になっていることを今回初めて知りました。他のサイトで状況写真等を見てみましたが、酷いことになっていますね。
蒲田富士からのルートですが、私たちが登ってから3年以上が経ちました。振り返ってみて特段に難しかったところはなかったと思いますが、記憶とはそういうものかもしれません。GPSを持って行ったのは当然ですが、濃いガスの時は要注意です。
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