富士山/プリンスルート↑は大変&快晴の頂上&濃霧の大砂走り!
- GPS
- 13:25
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 1,626m
- 下り
- 2,581m
コースタイム
- 山行
- 3:07
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 3:37
- 山行
- 6:11
- 休憩
- 3:31
- 合計
- 9:42
天候 | 8/11 曇りのち小雨、8/12 曇りのち快晴のち曇り・霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
水ケ塚公園駐車場に駐車(1,000円)。富士山保全協力金1,000円。 水ケ塚公園より富士宮口五合目までシャトルバス・片道1,150円、約30分。 【復路】 御殿場口新五合目より水ケ塚公園までバス・片道510円、約15分。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●富士宮口五合目〜六合目 問題なし。快適な登り。 ●同六合目〜宝永山〜御殿場ルート六合目(プリンスルート) それほど急傾斜ではないが、ルート全体が砂の道で、雪道を歩くように滑る。 脚への負担は少ないが、登りはけっこう大変! (下りで使う方が良いと思われる。) 走り六合で大砂走りと交差するが、大砂走りを登らないように表札に注意! 霧の中では見落とす可能性があるので、注意深くルートを探すように。 ●六合目(御殿場ルート)〜わらじ館(七合四勺) プリンスルートとは変わって、砂地ながら安定した道で登りやすい。 ●わらじ館〜浅間大社奥宮 赤岩八合館(七合九勺)を越えると、赤砂利の急傾斜を蛇行してどんどん登る。 ただひたすら登るべし。ざれているので下りは滑りやすい。 ●浅間大社奥宮〜剣ヶ峰〜銀名水(御鉢巡り) 奥宮から剣ヶ峰は最後の急な登り。剣ヶ峰から先は緩やかに下り、登り返す。 久須志神社(吉田ルート頂上)付近はかなり混雑している。 ●わらじ館〜七合目〜御殿場口新五合目(大砂走り) 大砂走りは一気に駆け下りていく砂の道。踝まで埋まるのでスパッツ着用が良い。 傾斜は急、この登りはほぼ不可能と思われる… |
その他周辺情報 | 御殿場口新五合目の手前・大石茶屋の「かき氷」500円。美味! |
予約できる山小屋 |
御殿場口七合四勺・わらじ館
|
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ(1)
予備電池(4)
1/25
000地形図
山と高原地図(1)
コンパス(1)
笛&緊急身分証(1)
筆記具(1)
保険証(1)
飲料(2)
ティッシュ&トイレットペーパー
テーピングテープ中&細
ファーストエイドキット(1)
タオル&バンダナ&手拭
携帯電話(スマートフォン)(1)
計画書(1)
レインコート上下(1)
防寒着・夏用(1)
ストック(1)
時計(1)
非常食(4)
シャツ等着替え(1)
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共同装備 |
ヘッドランプ(1)
予備電池(4)
山と高原地図(1)
筆記具(1)
保険証(1)
飲料(2)
ティッシュ&トイレットペーパー
テーピングテープ中&細
タオル&バンダナ&手拭
携帯電話(スマートフォン)(1)
計画書(1)
レインコート上下(1)
防寒着・夏用(1)
ストック(1)
時計(1)
非常食(4)
シャツ等着替え(1)
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感想
まだ登ったことのなかった富士山、その登頂を今年の目標にしていた。
今回はMさんと一緒に登ることになった。
8月のこの時期はとにかく吉田ルートが大混雑するという。そこで最初は須走ルートを使おうと考えたが、結局本八合目で吉田ルートと合流して渋滞になるらしい。
富士宮ルートも吉田ルートに次ぐ人気ルート、御殿場ルートが最も人が少ないらしいが、砂漠のような所を延々と登る長い道とのこと。どこを行くか地図を眺めていたら、富士宮ルートの途中から宝永山を通って御殿場ルートに抜ける道がある。
等高線で見ても急登ではないようだ。プリンスルートというらしい。
ここを使って登っていこうと考えた。
【初日】
当日は連休初日のため早朝出発したにもかかわらず大渋滞に巻き込まれ、水ケ塚公園の駐車場に到着したら、すでに12時直前。急ぎシャトルバスに乗る。霧が出ていたが、御殿場口五合目は晴れとの車内アナウンス。遅い時間の出発で心配したが、まだかなり登山者がいるので少し安心した。
御殿場口五合目を出ると、すぐに霧が出てきた。六合目雲海荘からプリンスルートに入る。登山者はほとんど富士宮ルートを登っていき、我々と同じルートを行く者は限られている。静かな山行になりそうだ。
宝永第一火口まで緩やかに下り、そこから登りが始まる。これが曲者だった。
砂地の道は最初は足に優しく思われたが、傾斜が急になってくると途端に足が滑る。
踏み出した足の半分近く滑るような感じで、まるで前へ進めないのだ。感覚としては、雪道をアイゼンなしで登っていくように感じる。
Mさんは小田原から箱根・金時山を抜けて山中湖まで歩く100kmウォーク大会の経験者だが、きちんとした登山は今回が初めてだった。いきなりこんなルートに誘って悪いことをしたと思ったのだが、うまくストックを使ってすいすいと登っていく。
大変!と言いながらもペースが落ちない。自分の方が遅れがちになっていく。
初めてのきちんとした登山と言いながらも苦も無く登っていくので、そのタフさには恐れ入りました。
馬の背まで登って一息入れる。霧が濃くなってきて何も見通せないので、宝永山はパス。後から登ってきた父子は三回目の富士登山で、これまで登った吉田ルートとは別の道を検討してこのルートを選んだとのことだったが、こちらの方が全然しんどいと話していた。逆コースで下りに使っている人たちには随分会ったのだが、上りはかなり少ない。それにはやはり理由があるのだと、登ってみて気づいた。
走り六合で下山道の大砂走りと交差し、しばらく進んで御殿場ルート六合目に出ると、道は同じ砂地でも全く滑らず踏み固められていて歩きやすい。
この違いは何だ?砂の種類の違いなのかと思う。
それなりにきつい上りだが難なく七合目を過ぎ、程なくして宿のわらじ館に着く。
霧の中を進んで、レインウェアもザックカバーもびしょ濡れだ。
コーヒーが身に染みてうまかった。夕食のカレーも同様に。
すぐ上の砂走館、さらに上の赤岩八合館は満室でだったが、ここわらじ館は少し余裕があって、かなり快適に過ごせた。
消灯直前の八時ごろ、雨が強く降ってきた。
【2日目】
夜中、雨は強く屋根を叩いている。夜明け頃には止むだろうと予想していたが、山頂で御来光を見るには朝2時に出発しなければならない。
2時、雨はまだ強く降っている。山頂行きは遅らせることにした。
夜明け前に雨は止んだ。外に出てみると日の出は見られなかったものの、天候は安定している。昨夕は見えなかった山頂がはっきり見えて、空が晴れている。
山頂がすぐそこに見えてあっという間に登れる気がしたが、少なくとも2時間はかかるらしい。
6時過ぎに出発。砂走館はすぐ先で、赤岩八合館もすぐそばに見える。赤岩八号館を抜けるとすぐに山肌が真っ赤になる。富士山の火山灰の赤土だ。日が当たって、見事なレンガ色をしている。
Mさんは昨日の疲れもなく快調。3,000mを超す高所は初めてなのに高山病になる様子はないので、順調に登っていく。八合目を越えると傾斜がきつくなってきた。2時間ほどで御殿場口山頂・銀名水に着いた。
そこから富士宮口山頂の浅間神社奥社まではすぐだ。お参りをして、併設されている山頂郵便局で記念にハガキを出し、朝食を食べてなどしてしばらくのんびりする。
山頂は快晴だ。昨晩の大雨が嘘のように晴れ渡っている。
剣ヶ峰へはそこから20分ほど。最後にきつい上りが待っている。
日本最高所3,776mにMさんと一緒に立つ。やはり感激する。
空は抜けるように青く、風はほとんどなくかなり暖かい。
おそらく10℃は超えていただろう。
目の前に巨大な火口が見えて、御鉢巡りのルートや向こうの久須志神社、歩いてきた浅間大社奥宮などがはっきり見渡せる。
この日は下に雲がかかり、楽しみにしていた遠くの山々や下界はまるで見えなかったが、逆に雲海が一面に広がっていたのでそれはそれで圧巻だった。
それにしても剣ヶ峰に立つ富士山測候所、明治期に最初に建てられたと聞くが、あれだけの建物をあそこに作った先人には、本当に驚く。
その後ゆっくりと御鉢巡りをして、吉田・須走口頂上の久須志神社に着くと雑踏状態になっていて、吉田ルートを登ってくる登山者はひっきりなしだ。そこはこの山頂の異空間のような気がした。
あまりに天気が良く気持ちが良いので、御鉢巡りを含めて山頂に3時間いた。
下山するのが残念だ…。
わらじ館まで戻り、再度カレーを頼んで腹ごしらえを済ませ、いよいよ下山路の大砂走りを行く。わらじ館のおじさんは2時間あれば着く、ひょっとすると1時間でいけるかもと言ったが本当か?最高記録はスタッフが出した25分(!)、距離では5kmだから可能だというものの…。(おじさんは、登山者の登りルートの所要時間から行先にかかる時間を割り出しているが、それは有名な農鳥岳の山小屋主人の流儀を参考にしたそうだ。)
大砂走りは一度加速すると止まらない。しかし柔らかい砂地を走るとはいえ、下山にかかる脚への負担は変わらないわけだから、走り通すには荷物を減らしたトレランスタイルの健脚でないと無理だろう。走ってみると靴が半分砂に埋まる。スパッツを用意して正解だった。
あっという間に下っていくのだが、ふと振り返ってみるとものすごい傾斜だ。
この砂地を登っていくことは、プリンスルートを登る以上に困難だと思う。普通はやらないはずだが、一人初老の男性が逆行をしていた。わかった上でのことなのか…?
途中から雲に入るような形で、濃霧の中を進むことになった。直射日光を浴びず、砂埃も立たないのでラッキーかもしれなかった。ただし気をつけていないとコースを外れる可能性もある。Mさんは天然のミストといって喜んでいましたが(笑)。
霧の中、いい加減下り疲れてきた頃、突然大石茶屋が現れた。
ここでの目的はかき氷。乾いた喉に心地よかった。
バス停のある御殿場口新五合目まではすぐだ。
子供の頃から見続けて、自宅からも時々見える富士山。
これまで3,000m級の山を踏破してきたが、初めての登山だった。
成層火山だからアルプスのようなごつごつした岩場はないが、
かといって天候の変化を含めて決して簡単な山ではない。
プリンスルートのきつい上りをものともせず登るMさんのタフさに感激し、
快晴の頂上、濃霧の大砂走りと合わせて、忘れられない山行となった。
少しお久しぶりです。この夏は気候が定まらず、登山を予定している方たちは皆さん難しい日程調整になったり変更を余儀なくされたりという方も多いようですね。明け方の雨でご来光は残念でしたが、登り降り中に土砂降りにならなくて良かった。富士登山での雨は、ひたすら苦行になってしまいますからね。
それにしても登りプリンスルートで下りが御殿場口までですか〜、かなり大変でしたね。私も富士山は7回行きましたが、御殿場口発着はまだ未体験なんです(プリンスルートは下りで使いましたが)。この大砂走りは蟻地獄のように靴が埋もれてしまうのですね。須走りの方も吉田口の下山道も似たようなものですが、見たところ大砂走りが一番キツそうです。そんな中を健脚のお二人でかなり飛ばしてきたのですね。凄いっす・・・。あと、「山屋さんたちの『スグ着くよ』が信頼できないあるある」はここでも見事に実証されていますね
ryoさん、お久しぶりです。山行をサボっておりました
御来光こそ見られなかったですが、頂上は快晴で行った甲斐がありました。
ryoさんは7回も富士山登っているんですか、すごい
吉田、須走、富士宮ルートを経験済みなんですね。御殿場ルートは一番長いゆえに一番すいていると聞きましたので、富士宮ルートと合わせる形でプリンスルートを組み入れた上りにしましたが、あまりこのルートを取らないのはプリンスの登りがきついからで、最初の富士登山にしてはいきなりレアなコース取りをしてしまいました。大砂走りはとにかくスピードが出て楽しいんですけど、走り通すことは登山装備である限りは無理と思えました。本当、すぐ着くよはあてにできません(笑)。
山行サボっていたゆえ、今夏ryoさんはどこに行かれているか、まだチェックできていないです。少し時間できたら拝見してコメントいたします。
Mさんって姪っ子さんに雰囲気や元気なところが似ていますね
写真を見てたら楽しそうな様子が伝わってきて、こちらまで楽しくなりました
私も初の登山が富士山でした!一番混んでいる吉田ルートだったので小屋も道も人でいっぱい!!の印象しかなかったですが 満天の星空や遠くの景色、雲海は素晴らしいと思いました
それにしてもichiさんは祭日など混んでいそうな日でも空いてる山小屋をみつけるのが上手いですね!!実は今年の秋に乗鞍岳に行く予定ですがichiさんが歩かれたルートをそのまま同じに歩くつもりです
popieさん、ご無沙汰しています。コメントありがとうございます
popieさんの最初の登山が吉田ルートからの富士山だったですね。盤石の黄金ルートで人が多かったとはいえ、それが楽しかった部分もあったかと思います。今回途中でお会いした父子の話では、吉田ルートは石畳の部分があって道がかなりしっかりしていると聞きました。
そういう所を最初の富士登山では行けば良いものを、変なコース取りをしてMさんには迷惑かけたのではないかと…。山はしんどいものと思わなければよいですが
山行サボっていてpopieさんの今夏の山行をまだ確認していませんので、少し時間ができたら拝見してコメントいたします。
今秋、乗鞍岳に行く予定なんですね
私と同じルートを取るのであれば、位ヶ原山荘はおすすめですよ
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