畑薙から茶臼(光往復)〜聖
- GPS
- 124:15
- 距離
- 58.5km
- 登り
- 7,285m
- 下り
- 7,137m
コースタイム
0650畑薙P-<井川観光協会送迎バス>-0705畑薙大吊橋0715-0750ヤレヤレ峠
-0903ウソッコ沢小屋0915-1018中の段1028-1108横窪峠-1115横窪沢小屋(テン泊)
2011/8/14(日) 横窪沢小屋→茶臼小屋
0603横窪沢小屋-0653大無間の見えるベンチ0702-0747樺段0757-0843茶臼小屋(テン泊)
休憩後、茶臼岳山頂でのんびり過ごす
2011/8/15(月) 茶臼小屋〜光岳ピストン
0345茶臼小屋-0420茶臼岳-0438仁田池-0500希望峰-0515仁田岳
-0530希望峰0540-0642易老岳-0815静高平-0825イザルヶ岳分岐-0838イザルヶ岳
-0853光小屋-0910光岳・展望台-0928光小屋0953-1136易老岳1144-1311希望峰1323
-1405茶臼岳1418-1440茶臼小屋(テン泊)
2011/8/16(火) 茶臼小屋→聖平小屋
0630茶臼小屋-0645茶臼の肩-0840上河内岳分岐-0932南岳-1115聖平小屋(テン泊)
2011/8/17(水) 聖平小屋〜聖岳ピストン
0450聖平小屋-0514薊畑-0607小聖0612-0711前聖0735-0757奥聖
-0825東尾根0830-0900奥聖のちょっと下0915-0942前聖-1020小聖
-1057薊畑-1113聖平小屋(テン泊)
2011/8/18(木) 聖平小屋→畑薙P
0710聖平小屋-0757滝見台-0900 P2011-1011聖沢吊橋1020-1127聖岳登山口
-1210<井川観光協会送迎バス>-1300畑薙P
天候 | 2011/8/13(土) 晴→ガス 2011/8/14(日) 晴→曇・ガス 2011/8/15(月) 晴→曇・ガス 2011/8/16(火) 曇・ガス 2011/8/17(水) 曇・ガス→雨 2011/8/18(木) 曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
東名清水IC→静清BP→千代田上土ICで降りて右折(井川方面の表示有)、 K74(山脇大谷線。今年3月に新道が開通し新東名静岡IC付近でK27安倍街道に接続)を直進し、 K27→K189→K60で井川へ。 静岡市街地から畑薙第一ダム発電所臨時駐車場まで約80km、2h。 最終コンビニ:K27沿い賤機南小学校の先左手のサークルK 最終GS:井川本村ゼネラル ◇登山バス 井川観光協会送迎バス: 井川駅〜聖岳登山口を運行。便によって白樺荘〜吊橋もあるので注意。 観光協会の山小屋(横窪沢・茶臼・聖平)または井川の宿泊施設利用者は無料乗車可。 山小屋テント泊は対象外。 入山時は乗車時に「宿泊施設利用券3,000円」を購入し宿泊時に利用。 入山前に宿泊施設利用の場合は乗車券を貰う。下山時は領収書提示で乗車。 運行期間 7/15〜9/19 ※白樺荘の先の道路崩落後は8/11から運行 詳細は井川観光協会054-260-2211 http://ikawa.ooi-alps.jp (以上 平成23度版南アルプス登山観光情報 より抜粋) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◇登山道状況 ・畑薙大吊橋→茶臼岳 よく整備された登山道。急登続くが横窪沢以下は水場豊富、約1h毎に休憩ポイント有。 ・茶臼岳〜易老岳〜光岳 茶臼岳の南斜面は若干の岩場、赤ペンキマーク有。すぐに樹林帯に入り、踏み跡明瞭。 易老岳山頂はただの広場(看板あり)で、易老岳→茶臼に向かう登山道の方向がわかりにくい。 思い込みで踏み出さず、方角と踏み跡をよく確認すること。 静高平の水場は充分な水量。 ・茶臼岳〜聖平 踏み跡明瞭。南岳から聖平へ下る途中に崩落のフチの通過箇所があり注意要。 ・聖平〜聖岳 踏み跡明瞭。小聖から上は強風時は注意要。 ◇登山ポスト 畑薙第一ダム夏期臨時駐車場にて井川山岳会の管理で登山届け提出。用紙有。 ここで下山届けも提出する。畑薙大吊橋のたもとにもポスト有。 ◇温泉情報 南アルプス赤石温泉白樺荘 日帰り入浴料 :中学生以上500円、小学生200円 利用時間:10:00〜18:00 12月〜3月は10:00〜17:00 宿泊者入浴時間:10:00〜22:00、翌日7:00〜10:00 日帰り入浴休業日は18:00〜22:00 ◇au携帯アンテナ状況@光〜茶臼〜聖の稜線 確実に3本立ったところ: 南岳山頂(P2702)から少しだけ聖側に下ったところ〜標高2650の間(ガレの手前) 弱々しく繋がったり切れたり: 茶臼岳山頂 |
写真
感想
◇行動記録
【計画と準備】
苦しかったこの一年半。何とか苦境打破に至り、今後、自由に休暇を取るのは難しそうな状況となったので、恐らく最後となる11連休を使って南アルプス大縦走(北岳〜光岳)を計画。当然公共交通機関利用となるが、直前に静岡側で道路崩落発生、思い描いていた移動が困難となってしまい、大縦走計画はあえなく頓挫。
気を取り直し、天気もあまり期待できそうもないので、はじめてのテント山行を実行すること、はじめて光岳へ行くこと、を目標として、いつもの周回コースを取ることにした。
今年GWのテン泊デビュー戦のさい、装備はひととおり揃えたが、最後まで悩んだのは「テントのグラウンドシート」。メーカー取説には、「透湿防水素材のテントにグラウンドシートを使用すると、降雨時、シートとテント床の間に水が溜まり、テント床の防水性能を損なうので、雨天時は使用しないこと」とある。が、いくらテント内銀マットを敷くとはいえ、あの薄っぺらいテント床を地べたに直接設置するのは・・・という気分で、念のため購入、現地で敷くかどうか考えることにする。
【8/13/2011(1日目):畑薙大吊橋→横窪沢小屋】
前泊の民宿を5:40に出発、畑薙臨時駐車場に6時すぎに到着。見たところ85%ほどは埋まっているようだ。奥のほうのスペースに駐車。手早く準備を終え、ザックを背負って登山届け受付へ移動、登山届けを記入しスチール机引き出しへ投函する。すでに停留所には20人ほどのバス待ちの列。たぶんこの人たちは東海フォレストのバス待ちだろうなぁ・・・観光協会バスの列はない・・・まあでも並んでおくか。続々と自家用車が到着し、あっという間に駐車スペースはいっぱいに。隙間に突っ込めないハイエースロングみたいな車はテント撤収を見込んで斜めに仮駐車の様子。早めに到着してよかった、ギリギリだと駐車場所に右往左往するとこだった。お盆真っ最中だが、JR静岡駅と畑薙Pを結ぶ『しずてつジャストライン』が道路崩落の影響で運休しているので自家用車の人も例年より多いのかもしれない。東海フォレストバスの始発は時刻表では8時。臨時早発を期待して大勢が早い時間から待機するのは毎年恒例のこと。6:40頃に畑薙ダム方向から一台のマイクロバスが。東海フォレストのバスだ。早発するんだろう。Uターンのために一旦臨時駐車場を通り過ぎていく。暫くしてマイクロバスが2台、井川側からやってくる。一台は先程通り過ぎた東海フォレスト、もう一台が井川観光協会のバス。バス待ちの列から観光協会バスに乗りたい人たちが飛び出し、バス運転手を取り囲む。「椹島には行きません!」運転手が叫んでいる。これも毎年恒例の風景・・・前泊の民宿で乗車券を受け取っていた自分はすんなりと乗車。3年連続で観光協会バス始発に乗っているが、自分以外に乗客がいたのは初めて。15人くらいは乗っている。盛況なのは良いことだ。乗客を捌く東海フォレストのバスに先行し、5分遅れで観光協会バス出発。沼平のゲートを越え、畑薙大吊橋で停車、自分ともうひとりがここで下車する。
畑薙大吊橋の踏み板には相変わらず野生動物の糞が落ちている。動物も案外、人工物を便利に使って生活してるのかもしれない。渡りきって取付の急登へ。ヤレヤレ峠までは足慣らしも兼ねてできるだけゆっくり歩く。ヤレヤレ感なくヤレヤレ峠に到着、上河内沢へ向けて高度を下げる。涼やかな沢沿いをのぼる。左手の水場は健在。吊橋を何度も渡りながら暫く沢沿いを歩く。左岸を歩いていると最近崩れました!みたいな場所が出てきて、補修もされていた。沢沿いから尾根へ上がる急階段へ。登りきった先右手の水場も健在。ウソッコ沢小屋に到着。鬱蒼の印象が強かった小屋周辺が妙に明るい?後に横窪沢小屋のご主人に、林を刈り払ったと伺った。小腹が空いたので小休止がてら行動食を口にしていると今時な服装の男女ペアが追い抜いていく。こちらも再出発。ウソッコ沢小屋を過ぎると心臓破りな急登が中の段まで続く。重いザックが肩に食い込み、非常に辛い。我慢の登高を続けながら、だんだん、茶臼小屋まで上がれるかな・・・横窪沢小屋泊まりでももういいかな・・・な気分になってくる。計画では初日のうちに茶臼小屋まで上がり、茶臼に連泊して中日に光岳までピストンのつもりだったが、光岳を諦めれば、営業中の横窪沢小屋に泊まるという滅多にないチャンスを生かせる。まあ光はいつでもいけるしな・・・言い訳を考えつつ、横窪沢峠を越え、ようやく横窪沢小屋へ。計画コースタイム通りに横窪沢小屋に到着したにもかかわらず、断られなければ横窪沢小屋泊まりにする気満々で小屋スタッフに開口一番できいてみる。「テントなんですが飛び込みで泊まれますか?」「大丈夫ですよ」あ〜よかった。もう今日はここで終わり!・・・・なんて軟弱なんだ・・・・情けない・・・・・・
昨年は通過のみだった横窪沢小屋。沢の水音涼しい小屋に優しそうな管理人さん、いつか機会あれば泊まってみたいと思っていた。せっかく実現したので楽しもう。午前中からもうビール。うまい。昨年寄らせてもらったときの話をしつつ、管理人さんは通りすがりの登山者にお茶とお菓子を配っている。井川観光協会の山小屋は到着時に熱く渋い緑茶を出してくれるが、これが疲れた体に意外にしみわたって美味しい。屋外でテント張るのははじめて、と話すと、まだ忙しくないから手伝うよ、と言ってくださる。コンパネを貸していただき、一番乗りなので一番素敵なサイトを教えてもらってテント設営。なんとか形になった。木陰で風もあって涼しい。昼寝でもしたら、といわれそうする。グースカ気持ちいい。
目を覚ますと、周囲にテントが増えているが、皆静かに過ごしていてのどかだ。ぼちぼち夕食の支度。テーブルでα米ビビンパを作る。同じテーブルで地図を広げておられた単独者に、今朝はどちらから?と尋ねると「池の平」と。池の平?そんなとここの辺にあったっけ?地図を見ながら説明してくださる。笊のほうから縦走してきて、池の平は水場があって幕営、畑薙大吊橋に下りてきて再び茶臼に登り、易老度へ抜ける予定、と。面白いそんなコース取りがあったんだー!南アはかなり歩き尽くされているらしく、マイナールートを攻めているんだそうだ。いいなーいずれ自分も。
たまたま本日は自分の誕生日。管理人さんたちに♪ハッピバースデー♪と歌っていただき、想定外に嬉しい一泊目の夜となった。
【8/14/2011(2日目):横窪沢小屋→茶臼小屋】
本日はとりあえず茶臼までと決めていたのでゆっくり起床。茶臼小屋へ用事で向かうという横窪沢の管理人さんと一緒に登ることに。急登が続くのでゆっくり歩を進める。空荷の管理人さんがペースを合わせてくださる。昨年見た、碑と地図の場所に来た。横窪沢の管理人さんが話す。「地図を書いていた人がここで滑落して亡くなった。自分で手当てした形跡があったらしい。慎重な人だったのにこんなところで」その慰霊碑だと教えてもらった。コンノさんときいたが、帰宅して調べると今野岳志さんという方だとわかった。山に生きた人の終焉の地だった。
苦しい登高が続くが、一時間がんばれば休憩ポイントがあることを知っているので足を止めないよう食いしばる。大無間の見えるベンチへ到着。ひといき入れて再出発。苦しい登高。一時間がんばって樺段。ここまで来ればあと少し。やがて木々の切れ目から右上に上河内岳の眺望。ガス無く素晴らしい青空。もうひとふんばりして、茶臼小屋へのトラバース水平道に出る。お花が登山道脇にあらわれる。茶臼小屋が見えた!ほぼコースタイム通りに茶臼小屋到着。お茶と饅頭を出してくださる。ついでにビールも飲んでしまう。まだ早いのに・・・休憩して早々にテント設営。この時間からテントを張る人など一人もなく、一等地を確保。サブザックに最小限の荷物を積めザックはテントに放り込み、小屋に戻ってラーメンをお願いする。空腹が落ち着いたところで、横窪沢の管理人さんと茶臼の肩まで一緒に行く。ガスがぼちぼち出てきて、上河内岳は出たり消えたり。管理人さんと握手して別れる。色々、本当にありがとうございました。とても嬉しい、一生忘れないであろう思い出に残る○○歳の誕生日になりました。
茶臼岳山頂に向かう。GWは小屋から直登ルートを辿ったので近く感じたが夏道は結構距離がある。ジグザグのザレ道を登り、岩場を抜けると山頂。3ヶ月ぶりだ。「茶」の欠落した「臼岳」の看板も健在。ガスが広がり残念ながら眺望はあまりよくない。でもここで時間を気にせずのんびり過ごすのが夢だったので嬉しい。東へ目線を置くと、畑薙ダム、その奥に白樺荘の建物も見える(横窪沢管理人さんに教えてもらった)。白樺荘の露天風呂から真正面に茶臼岳が見えるが、たしかにこっちからも白樺荘がよく見えるなー。西〜南西にはハイランドしらびそや下栗も見えている。北方向は徐々にガスが取れてきて、上河内岳〜聖の稜線。ああ、これだ・・・再びこの景色を見ることができて、本当に嬉しい。5名ほどのグループも寝転がってのんびり過ごしていて、「昨日、横窪沢でハッピーバースデイだった人?」と声をかけられる。そうです・・・お恥ずかしい・・・・・携帯は何度もトライして何とかメール送受信完了。風が出てきて寒くなってきたので茶臼小屋に戻ることにする。
続々と登山者が到着し、テン場にも徐々にテントの数が増えてくる。小屋脇のベンチに座り、ぼんやりと眺める。だんだん寒くなってきたのでテントに入って休憩。少しずつ暗くなってきて、小屋飯の時間になったので自炊場を借りて夕食にする。今晩はレトルトハヤシライスと味噌汁。食べ終わって夕暮れを眺める。ピンクの放射状の光がぼんやり映る空、雲のあいだに小さく光るものが見える。何だろう?だんだん大きくなり、丸い光とわかる。月だ!月の出だった。撮影目的の山行という男性グループと一緒に写真を撮る。撮影主体であまり移動しないらしく、「山登りの人たちは何であんなに移動するんですかね?」といわれる。たしかに、一日めいっぱい歩いて移動を続けるし、長距離移動=凄い、みたいな感じはあるよな・・・人それぞれの楽しみ方があって、自分は今回は移動は短く、この山域を充分堪能することにしよう、と思った。翌日、聖に移動すれば、当初の予定通り百間洞〜赤石〜荒川に進めるが、それはやめて、光に行って聖から下山、に決める。
日も暮れて寒くなったのでテントに篭り、2日目は終了。
【8/15/2011(3日目):茶臼小屋〜光岳ピストン】
すぐ隣のテントが早朝からバリバリ音をたててうるさい。今日は光ピストンなので夜明け前から行動開始。ヘッ電をつけて真っ暗な中茶臼岳へ向かう。これだけ暗い中での行動開始ははじめてだ。真っ暗な中にポツンと独りで居ると畏怖を感じる。
<<<<<以下編集中・・・>>>>>
【8/16/2011(4日目):茶臼小屋→聖平小屋】
【8/17/2011(5日目):聖平小屋〜聖岳ピストン】
【8/18/2011(6日目):聖平小屋→聖岳登山口】
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