白銀の世界 阿弥陀岳


- GPS
- --:--
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 1,342m
- 下り
- 1,342m
コースタイム
- 山行
- 9:30
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 10:10
出発前日に雲取山か甲武信か八ヶ岳か大菩薩嶺で悩んだが、割引切符がとれたので八ヶ岳にする。
※帰りはえきねっとトクだ値が19時台まで全て売り切れていたため正規運賃で購入。
天候 | 曇り、ちらほら雪、山頂付近は風雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ふわふわ新雪 |
写真
感想
新宿駅発11時ちょうどの特急あずさに乗って茅野駅へ向かう。
旅の友はエキナカで買ったビールとお弁当に、串田孫一の文庫本。
三連休の中日だけあり、比較的空席は少なかったように思える。
二時間ちょっとで茅野駅に到着、少し待ってバスに乗り美濃戸口へ。
空は青天だが、車窓から見える八ヶ岳連峰には雲がかかっていた。
美濃戸口に着いて、八ヶ岳山荘二階の仮眠室利用の受付を済ませる。
奥のベッド下段が空いていたので、そこを寝床に決めて荷物を降ろした。
翌日は赤岳と阿弥陀岳を周り御小屋尾根で下山する予定で届けを出した。
雑誌を読んだり、下山してきた登山者を眺めたりして夕方までを過ごす。
陽が落ちてしばらくして、向かいのペンションでお風呂を借り食事をする。
一応メニューに目を通すが、ここに来るといつもビーフシチューを頼む。
食事のあとは八ヶ岳山荘の休憩所に戻り、就寝間際まで漫画を読んで過ごす。
寝る前に天気予報をチェックしたら荒れ模様、22時頃に就寝。
2時に起きて、3時に出発のつもりでいたが目が覚めたら既に3時すぎ。
起きてすぐには動けない性分なので、小一時間布団の中で微睡む。
4時前に休憩所に下りて着替えと軽い食事を済ませ、4時20分に出発。
半月前より格段に積もった雪は、道路の凍結個所を覆いむしろ歩きやすい。
一時間ほどで美濃戸山荘に着き、アイゼンを装着してから南沢へ向かった。
途中でヘッドライトが消え電池を交換するが、すぐに空が白みはじめた。
撮った写真の青みが強いのが気になり、明度やホワイトバランスを調整。
実際にはもっと白く明るい景観なのだが、調整しきることはできなかった。
まだ7時前だというのに、随分多くの登山者(グループが多い)とすれ違う。
天気予報が芳しくないので、早めに下山を決めた人達が多いのだろう。
ようやく行者小屋に到着、冷たいパンを食べて身体が内側からも冷えた。
数張のテントが張ってあったが、三連休最終日と思えばやはり数は少ない。
雪煙で赤岳は見えず、モチベーションが薄れるもののそのまま先へ進む。
阿弥陀岳への分岐に小さなトレースを見つけ、導かれるままそちらに進む。
文三郎尾根を詰めるよりは、風の影響が少ないだろうという打算もあった。
実際周り込んでくる風はあるものの、頂上まで風の直撃を避けることができた。
途中で二人の先行者に追いつく、トレースは彼らが作ってくれたものだった。
「北陵ですか?」と聞かれたので「(滅相もない)一般道です」と答える。
そこからは自分が先行し、適当なところで中岳鞍部へトラバースを試みるが、
腰上まで潜り踏ん張りも効かず、鞍部に辿り着けないと判断し稜線に戻る。
とりあえず雪嵩が少ない稜線を詰めて、厳しいと思ったら下りることにする。
稜線も雪嵩こそ膝程度だが、急勾配なため感覚的には腿から腰上の雪。
さらさらの新雪で踏ん張りが効かないため、薄っすらとクラストした場所に
アイゼンの前爪と膝をひっかけ、ピッケルを刺しながら四つんばいで登る。
クラストの下はやはりさらさらの新雪なので、崩れる度に1m程ずり下がる。
途中岩稜帯の左側を周り込んだ、この岩稜を登るのが本当の北陵なのだろう。
気がつくとカメラのISO感度が3200設定になっていた。
後で見返すと、山頂付近で撮った写真はどれも露出オーバー。
そんな感じで山頂に到着、先程までとは比べ物にならない強風に煽られる。
バラクラバの隙間を抜けた雪礫が顔を叩き、ゴーグルが必要だなと思った。
ただでさえ風雪で視界が悪いのに、凍りついた眼鏡で視界は数メートル程度。
どの方向に下れば良いかも判断しづらい状況なので、GPSアプリで確認する。
猛烈に寒いためすぐに山頂を後にし、道を誤らぬよう慎重に御小屋尾根を下る。
時折風が吹きやむと、霧氷と新雪に覆われた白銀の世界が目の前に広がった。
しばらく尾根を下ると樹林帯に入り、そこから風は和らいだ。
トレースの無い、もっふもふの新雪に自分の足跡だけをつけて下って行く。
かと思うと時折大きなトレースがあり、よく見るとカモシカの蹄らしき足跡。
下るにつれて風は弱まり、雲越しの日射しが明るくなってきた。
御小屋尾根は思った以上に長く、後半は右足首の痛みがぶり返してきた。
別荘地を抜け美濃戸口に到着、急いで着替えて待機していたバスに乗った。
こんな天候なのに阿弥陀岳のピーク踏んだんだね(@ ̄□ ̄@;)!!
ゴーグル無しって・・・
山の神様が降臨?!しちゃったmonkichikun?
ようやく雪山らしい八ヶ岳を満喫することができました。
山頂までは風の直撃を避けることができたので案外楽でした。
文三郎尾根からの赤岳の方が今回は厳しかったんじゃないかと思います。
拙い写真じゃ伝えきれない本当に白く美しく厳かな世界でした。
せっかく撮った山頂付近の写真は露出オーバーばかりで没にしました。
1枚撮るたび電源が落ちるし、眼鏡が凍って録にモニター確認できないし…
山頂は前述のとおり、30分も停滞したら低体温症で動けなくなるんじゃないかと…
ゴーグルとネオプレーン素材のバラクラバを買おうかと思います。
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