『続 まわれる小屋は全部巡る！』麦草峠から北八ヶ岳北部周回
長野県
gg_
- GPS
- --:--
- 距離
- 21.8km
- 登り
- 1,658m
- 下り
- 1,668m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 9:07
- 休憩
- 1:42
- 合計
- 10:49
| 天候 | 晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
トイレ有 |
写真
拍手
ドドドドドドドド、ド、ド、ドMえもん♪（星野源さん替え歌）
感想
※忘備録レコです
難路のキレットを1日2回も通過するという荒行を味わって、南八の峰々を繋げることができた。明日は北八の残りを縦走して2年越しでの八ヶ岳赤線繋ぎ完了させたい。
先般の北ア遠征では残雪の合戦尾根に疲労困憊し2日目キャンセルしてしまった。今回も「もう帰ろうかな」などと脳裏をよぎったが、ここで踏ん張らなければ悪い習慣がついてしまいそうだ。まぁ「たかが趣味なのに、そんなにストイックになる必要なんてあるのだろうか」という疑問も沸きもするのだが。ともあれ、”生き急ぐ中年ハイカー”は明日も登ることを決意した。
お風呂入ってから、買出し＆夕食の為に茅野市街まで出向いた。いつもの如く失ったカロリーを凌駕するラーメンセットを平らげ、夜の行動食まで買い漁る。そして今宵の寝床である麦草峠駐車場へ向かった。いつもは眠れない夜を過ごす車中泊だが、流石の疲労で速攻で眠ることができた。
先回の北八ヶ岳縦走ではできるだけ多くの山小屋を訪れることを目標とした。今回もピークよりも山小屋優先で歩いてみる。
◆先回の北八ヶ岳縦走レコはこちら
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-968619.html
なかなかの冷え込みの朝。他のハイカーさんも出発準備されていた。駐車場内の綺麗なトイレで”モーニングセレモニー”を済ませ、いざ出陣。朝陽に照らされた麦草ヒュッテを横目に車道を横切り、そこから美しい苔森歩きが始まる。スタートは木道などもあったが、すぐに湿った岩が出てきた。先回の北八縦走でも、この岩に苦戦し思いの外コースタイムを縮めることができなかった。南八に比べて穏やかなイメージのある北八だが、なかなか侮れないのである。
登りに入ると、癒えていたと思えた足の疲労であったが、やはり動きが鈍い。最後の蓼科山への登りまで足を残しておかなければならないので、セーブして進むことにした。さらには、昨日足を虫に刺されたようで痒い。一応薬を塗って落着いていたのだがぶり返してきた。なかなか前途多難だ。大石峠を越えてしばらく登ると、急に展望が開けた場所に出た。このサプライズはとても嬉しい。これから登る茶臼山を望み、後方には八ヶ岳の峰々と南アを眺めることができた。
一旦下って茶臼山への急登を登る。山頂は展望なし。展望台に立ち寄ることにする。この展望台からの眺めは素晴らしかった。ここは必須の寄り道場所である。先程と同じように南八から北八の峰々、これから向かう北横岳と蓼科山、南ア＆中ア＆北アも見える。ここで隣に駐車していたハイカーさん達と再会し喜びを分かち合う。
◆茶臼山展望台
ここから縞枯山目指してまた一旦標高下げる。鞍部では縞枯れの木々を見ることができた。そしてまた登る。標高2000m超えの麦草峠からのスタートとはいえ、やはり縦走はアップダウンを繰返すのでなかなか辛い。山頂手前に展望台への分岐があったので一応立ち寄る。先ほどの展望台と違い、大岩を乗越え飛越えで足場が悪いところだった。軍配は茶臼山の展望台に上がるかな。でも、八ヶ岳東側の景色が一望できるのは良かった。
縞枯山から雨池峠までまた下る。本来なら雨池山も登るべきだろうが、ここまでで30分近い遅れになっている。しかも、残された足の筋力も頼りない。まぁ今回は山小屋まわりがメインということで、素直に縞枯山荘へ向かうことにした。
縞枯山荘は開けた笹原にあった。やっと本日一軒目。今までと一変するその景観に感動。何とも清々しい所であり、やはり北八には素敵な山小屋が多い。ちょっと山小屋の中を覗かしていただいたが、素朴でよさげだ。朗らかなスタッフさんも好印象だった。
そこから程なく坪庭に入っていく（濡れた木道で大コケしたのはご愛敬）。ここはロープウェイ駅からの遊歩道になっていた。不思議なその風景を楽しんでいると、何となく”ビッグベン”の鐘の音が聞こえてきた。ちょうどよいので、ロープウェイ駅を拝見がてらトイレに行くことした。余裕があったはずのビッグベンであったが、トイレが近くなるにつれエマージェンシーになってくる...これは私だけの”あるある”だろうか？結局大急ぎでトイレに駆け込むことになった。用を済ませ、先へと進む。そして、ストックを忘れたことに気が付いて引き返す。時間が相当押しているというのに自分が腹立たしい。そして、さらにスマホを忘れたことに気が付き再び引き返す。「バカなの...バカでしょう...」と自分を罵倒し先を急ぐ。
少しでも挽回したいので、頑張ってガツガツ登る。そして北横岳ヒュッテに到着。人気のルート上にあるので、もっと大きな山小屋を想像していたのだが思いのほか小さかった。そして残念ながら営業時間前。一応全部の山小屋の中を確認したかったので、窓から覗き見するという不審者ぶりを発揮した。
10分程で北横岳南峰到着。すぐに北峰へ向かう。北峰には開山祭の案内らしきものがあった。まだ誰もいない山頂だが、これから続々と大勢のハイカーで賑わうのだろうか。ここであるハイカーさんに出会った。明らかに異次元の雰囲気を纏うその姿...思わず振返り後姿を見送っていた。そのハイカーさんはヤマレコをアップされていたので拝見することができた。な、な、なんと、松本駅から美ヶ原、車山高原を抜け八ヶ岳を縦走し清里まで2日間で歩いて（走って）いた。ざっと100�劼離�M山行である。さらに驚いたことに、その後3週連続で八ヶ岳エリアの似たような100�劵魁璽垢鯤發い討い襪里澄�まさに怪物。どうやら海外のレースにも参加されてる方らしい。
◆toshi2924さんのレコ
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1487967.html
大岳はパスして北横岳からまた標高下げる。汗水たらして積上げた結晶（標高）を何度も叩き壊し（下る）、また汗水たらしながら積上げる（登り返す）...ドMだ...あまりにもドM過ぎる。まぁ縦走とはそういうものである。亀甲池に到着すると、数人のハイカーさんがいた。なかなか神秘的な池だ。今回は北八の赤線繋ぎと小屋巡りが目的だが、コース上には池も多く点在している。それも楽しみの一つだった。
その後天祥寺原の笹原を歩く。今回のコースは風景が変化に富んでいるので歩くのが楽しい。眼前には蓼科山がそびえ立つ。何とかここまで辿り着けた。核心部の登り前に軽く武者震いブルブル。ここから蓼科山荘（将軍平）までの登りが、本日一番辛かった。最初は順調だったのだが、急に体が動かなくなり、数歩登っては小休止の繰返し。途中で『売店宿泊所30分』と書かれた岩があった。「やっとあと30分かぁ」と思ったものの全然辿り着かない。段々ヤサグレていく中年ハイカーは「全然着かないぞぉぉぉ！」「30分って誰基準だよ！」とか文句の数珠繋ぎ。やっと小屋の喧騒が聞こえた時には心底ホッとした。あまりにもズタボロな様子だったので、身支度を整え呼吸も整えて颯爽と到着したのであった。
小屋には多くのハイカーさんがいた。ここまで出会ったハイカーさんはそれほど多くはなかったので、急に賑やかになった。小屋の中を覗くと生ビールの看板がある。「戻って来た時に注文させてもらいます」とスタッフさんと約束し、まずは山頂を目指すことにした。
ここからは大岩の連なる急登。おまけにハイカーも沢山。相互通行は、道幅が広いのでそれほど待つ必要はなかった。本来ならば、疲労困憊でヒィヒィ言いながら登るところなのだが、意外にもガシガシ進むことができた。周囲の視線があったからだろうか？いい格好しの底力もここまでくれば大したものである。
蓼科山山頂は写真で見たように見渡す限りの岩広場だった。どうしてここだけこのようになってしまったのか...不思議なものだ。風も吹いてちょっと肌寒い感じがしたし、山頂から望む景色にも少々飽きてきた。よって、山小屋をちょっと覗いてすぐ下山することにした。割とこじんまりとした蓼科山頂ヒュッテにはピアノが置いてあった。オーディオ機器も目に入ったので、きっとコンサート等のイベントなどもやっているのだろう。
一刻も早くビール飲みたさで岩場を速攻下山する。ご年配ハイカーさんに「忍者みたいだねぇ」などと世辞まで頂戴し、簡単に乗せられる童心の中年ハイカー。頑張りすぎて下山完了した時には筋肉プルプルだった。そして待望の黄金水！しかも生！いやぁ旨かったぁ。この瞬間の為にアホみたいに登ったり下ったりを繰り返した甲斐があるというもの...
気持ちもリフレッシュして、遥か麦草峠を目指しての折り返し。復路は稜線を外れて歩くので厳しいアップダウンはない。ピークとしては双子山のみだ。途中に池が二つあるのでそれも楽しみ。取りあえず大河原峠まで標高下げる。そろそろ正午くらいだったが、結構多くのハイカーさんが登っていた。
大河原峠に到着。本日6件目となる大河原ヒュッテはまだ営業していなかった。お洒落なカフェも隣接していたのだが、こちらもまだ営業前（残念）。仕方がないので、スルーして先へと進む。最後のピークである双子山は大した標高差もないのだが、気温が高くなってきたのでスタミナを奪われる。その山頂は開けた場所であり、見渡す景色も良かった。テントでも張れれば、なかなか素敵なシチュエーションのように思われる。
次に訪れたのは双子池＆双子池ヒュッテ。ヒュッテのスタッフさんに聞いたところでは、昨夜は大勢のハイカーさんで大賑わいだったらしい。テント場に収まりきらなかった方達が、山小屋前のスペースまで使っていたとの事。皆さん開山祭に行かれたようで、私が訪れた時は静かなものだった。
そこから山道と登山道をひたすら歩く。いくら美しい八ヶ岳の森とは言え、さすがに飽き飽きしてきた。たかだか一時間程だったのだが、それよりもずっと長く感じた。やっと最終名所の雨池に到着。とても大きな池で見ごたえ十分。白駒池と同じくらいに思えたがどうだろう？予定時刻を大分オーバーしていたが、まぁ日暮れまでには余裕があるので大休憩しようとザックを下す。しかし、虫に集られそれどころではなく、一目散に逃げた。その後は散策路のような道が続き、疲れた足に優しかった。車の音が聞こえてきて、今回の山行が終わりを告げることを知った時には達成感で満たされた。
今回の山行で、八ヶ岳の赤線繋ぎを一応終えることができた。2、3日で縦走できそうな広さの八ヶ岳エリアではあるが、素敵な山小屋、美しい苔の森、迫力ある岩稜、佇む池、本当に見所一杯だ。北アや南アとは違った良さがここにはあった。
◆おまけで八ヶ岳一望の景色
こっそり拍手
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録するこの記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
この山行記録の写真
蓼科山の最新記録
北横岳の最新記録
縞枯山の最新記録
いいねした人