飯豊連峰【川入BS→飯豊山→大日岳→飯豊山荘BS】
山形県
福島県
新潟県
スーゼ
体力度について
- GPS
- 28:58
- 距離
- 41.5km
- 登り
- 3,200m
- 下り
- 3,295m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 9:17
- 休憩
- 3:19
- 合計
- 12:36
- 山行
- 7:22
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 8:37
| 天候 | ■8月11日→晴れ ■8月12日→晴れ ■8月13日→晴れ時々曇り ■8月14日→ガスのち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
https://www.city.kitakata.fukushima.jp/uploaded/attachment/13318.pdf ■小国町営バス 南部線 http://www.town.oguni.yamagata.jp/life/life/road/bus/2018/south_s.pdf |
写真
新幹線を使って、郡山経由で川入に来ました。
安価な高速バスは、お盆の渋滞を懸念して止めました。
車道を歩いて野営場を目指します。
バス停近くの民宿に前泊する人も居るようでした。
あれ、30分も掛からずに着いてしまいました。
登山口の駐車場を兼ねているので賑やかです。
野営場は駐車場脇の台地のみ。
炊事場とトイレだけの、質素な設備です。
お早うございます。2日目の朝です。
一気に稜線まで登り上げたいところですが、焦らずじっくり行きましょう。
途中途中で現れる休憩適地。
十五里シリーズ、笹平、横峯小屋跡で休めます。
木々の間から現れた、遥かなる稜線。
その頂に見える避難小屋は、まだまだ遠そうです。
登山道脇で汲める、貴重な水場です。
三国岳近くの水場は、だいぶ下りなければなりません。
やっと稜線に乗ったと思ったら…ガスが流れて来ました。
このタイミングで眺望を隠してくれるとは、何と意地悪な。
それでも核心部に差し掛かる頃には、再び好天に。
三点支持の邪魔なので、ストックは仕舞いましょう。
息が切れたら振り返り、眺望を楽しみます。
テン泊装備での岩稜登り、嫌でも緊張しますから。
飯豊町方面は雲海に包まれています。
山に囲まれて低い雲が溜まりやすいのでしょうか。
言うほど険しくない印象の山頂です。
しかし、ここから険しさが一段階上がります。
下山者との離合が発生したら、登り優先の原則に従わない場合も。
安全な退避スペースを確保できている方が待ちましょう。
岩稜を必死に攀じ登っていると、あっという間に標高が稼げます。
難易度も高くないので、みなさんサクサク登られます。
主脈に乗るのと同時に、三国小屋へと至ります。
平坦地が狭いので、テン場はありません。
休憩がてら、初めて訪れる山域を遠望します。
右手奥が飯豊山、左手が大日岳ですね。
幾筋もの雪渓を抱える大日岳。
飯豊連峰の最高峰は、飯豊山でなく大日岳です。
あれ、飯豊山は隠れている？
正面が本山小屋なら、左手に見えるはずですが…。
三国小屋から先は、無数のアップダウンです。
眺望もイマイチで、苦戦を強いられそうな予感。
あっても無くても変わらない梯子。
むしろ、岩稜を掴んで登ったほうが早いくらい。
ミヤマコゴメグサ。
至るところにワラワラ咲いています。
種蒔山には登らず、山頂直下をトラバース。
鞍部に切合小屋が見えてきました。
湧き水の水量が乏しく、1人10分ほど掛かります。
融雪水を汲みに行ったほうが早いです。
ミヤマリンドウ。
イイデリンドウは見落としてしまったようです。
せっかく登ってきたのに、また下りていきます。
そして岩稜の御秘所が見えてきました。
風除けの中にいる、白い頭巾が姥権現です。
近くで見ると…夢に出てきそうな表情ですね。
鎖は垂れていますが、使う必要ありません。
もう疲れが溜まっている頃合い、集中して乗り越えましょう。
深い青空に、吸い込まれるように伸びる直登。
少し長めに休憩を取り、一気に登っていきます。
振り返ると、歩いてきた稜線が見渡せました。
その奥には、薄っすらと磐梯山と猪苗代湖も。
偽ピークを過ぎると、小屋のはるか手前にテン場。
整地や平坦地は少なく、頑張って30張りほどか。
避難小屋の前は、夕食待ちの人たちで賑わいます。
一部の避難小屋では、食事提供があるみたいですね。
■写真35 - 本山小屋小屋のすぐ隣に、飯豊山神社の奥宮が建ちます。
ちなみに、ここまでずっと福島県喜多方市を歩いてきました。
1
小屋のすぐ隣に、飯豊山神社の奥宮が建ちます。
ちなみに、ここまでずっと福島県喜多方市を歩いてきました。
日没まで時間があるので、飯豊山まで散歩します。
飯豊山と大日岳の、堂々たるツーショット。
夕刻、訪れる人も少ない静かな山頂に立ちます。
眩しい太陽には、山頂標識の後ろに隠れてもらいました。
更に先へと伸びる嫋やかな稜線。
歩きたくなる気持ちを抑え、テン場へと戻りました。
お早うございます。3日目の朝です。
強風の中、1人でテント撤収は時間が掛かりますね。
■写真40 - 本山小屋翌日以降の天気が不安定なので、縦走を断念してエスケープにします。
杁差岳まで行く計画でしたが、短絡して扇ノ地紙から下りましょう。
翌日以降の天気が不安定なので、縦走を断念してエスケープにします。
杁差岳まで行く計画でしたが、短絡して扇ノ地紙から下りましょう。
朝日を浴びながら、再びの飯豊山頂へ。
ここで茨城から来られた人と別れ、先に進みます。
山頂から北の稜線は、厳しい箇所もありそうな大��尾根。
飯豊山荘から周回する人は、ここを下りるんだとか。
まだ陽が登りきっていないので、雲の影が落ちる稜線。
気持ち良いのですが、風が強く寒いです。
今年は暑すぎて元気が無いのか、これでも精一杯のお花畑。
マツムシソウが主役のようですね。
ここにザックをデポして、大日岳ピストンに向かいます。
考えることは、みな同じなようですね。
黒い雲が少し嫌な感じですが、雨は降らないでしょう。
何処かに行ってくれると信じて、アタックを開始します。
山頂直下、あと30分ほどで行けるような気がします。
この山域全体的に、標準CTが甘めに設定されていますね。
飯豊連峰の最高峰を踏むことができました。
一般登山道は袋小路なので、皆さん談笑しています。
南方はVRの稜線が伸びるオンベ松尾根。
湯ノ島は釣り師のほうが多く集まるのだとか。
西方は僅かに踏み跡が確認できる程度の黒破線路。
三角点は西大日岳に設置されているようでした。
御西小屋に戻って、念のために水を補給します。
ここは勢いが良くて、すぐに貯まりました。
斜面に咲き誇るニッコウキスゲと、背景に雪渓。
夏の訪れを告げる花とは、とても思えない時期と光景です。
細かなアップダウンを繰り返して烏帽子岳を目指します。
あわよくば門内小屋まで行けるか。
小国町方面に不穏な雲が湧きました。
でも稜線は日照り続きで、深刻な水不足です。
地図にも記載のある二段の道。
すぐ合流する上に、ピンクリボンのない下段を歩いたほうが楽です。
■写真56 - 烏帽子岳200mほど登り返して、再びの2,000m台に帰ってきました。
ガスが湧いてしまい、ご褒美の眺望はナシです。
200mほど登り返して、再びの2,000m台に帰ってきました。
ガスが湧いてしまい、ご褒美の眺望はナシです。
登りの足に止めを刺した、梅花皮岳への登り返し。
今日は梅花皮小屋で終了と決めた瞬間でした。
■写真58 - 梅花皮小屋テントを設営しながら缶ビールを飲んでしまいます。
水場は近くて水量も充分だったので、身体を拭けました。
テントを設営しながら缶ビールを飲んでしまいます。
水場は近くて水量も充分だったので、身体を拭けました。
黒雲は消え去り、青空が広がりました。
眼下の雪渓は石転び沢のVRで、ここを登ってくる人も居ます。
■写真60 - 梅花皮小屋大日岳は一瞬だけガスが切れるも、再び沈みました。
テン場でお隣さんと談笑しながら、だらだら過ごします。
大日岳は一瞬だけガスが切れるも、再び沈みました。
テン場でお隣さんと談笑しながら、だらだら過ごします。
■写真61 - 梅花皮小屋お早うございます。4日目の朝です。
沈殿しても良いのですが、翌日の天気予報もアテにならないので下山します。
お早うございます。4日目の朝です。
沈殿しても良いのですが、翌日の天気予報もアテにならないので下山します。
大きな鳥居が建つ山頂。
もちろん眺望など無く、ただ通過します。
扇ノ地神からは、しばらく緩やかに下りていきます。
そして、梶川峰を過ぎると怒涛の激下りへと様相を変えます。
下りに下ってからの、登り返しのキツいこと。
今回の行程で、もっともキツかったと思うほど。
雷雨に襲われ、転倒して怪我をして、ストックも曲がり。
でも、久しぶりに見た虹は心を和ましてくれるのに充分でした。
■写真66 - 飯豊山荘BSゲートの脇から川に下りて、顔を洗ってサッパリと。
当初計画から短絡しましたが、何とかゴールできました。
ゲートの脇から川に下りて、顔を洗ってサッパリと。
当初計画から短絡しましたが、何とかゴールできました。
最近ハマっている、敢えての後泊を楽しみます。
風呂と食事と布団、この三種の神器には贖えません。
■写真68 - 飯豊山荘風呂は混んでいそうなので、いきなり生ビール。
ランチ時間は過ぎていましたが、ざるそばを作ってもらいました。
風呂は混んでいそうなので、いきなり生ビール。
ランチ時間は過ぎていましたが、ざるそばを作ってもらいました。
感想
今年の夏の縦走の舞台は、東北・飯豊山を選定しました。
シーズンが短く行程も長いので、なかなか行けなかった憧れの地。
川入から入り、飯豊山、大日岳、朳差岳を縦走して飯豊山荘へと下山する計画です。
ちなみに大石への下山路はアブが凄いとのことで、敢えて利用しません。
■川入BS→御沢野営場
山都駅発の飯豊山登山アクセスバスは、ほぼ満席でした。
川入バス停周辺では、民宿に前泊することもできます。
狭い車道をボーっと歩いて、質素な御沢野営場に到着します。
登山口の駐車場に隣接しているので、終夜エンジン音が聞こえるのが頂けませんね。
■御沢野営場→切合小屋
ゲートを越えて林道を暫く歩くと、登山道に入ります。
急峻な序盤を抜けて、緩急を入り混ぜた樹林帯を登ります。
地図にある十五里シリーズと笹平は、広場になっていて休憩適地です。
標準CTは稜線まで3:40ですが、そんなに掛からないと思います。
稜線に出る手前にある峰秀水は、汲んでおきましょう。
三国小屋手前の水場は、登山道から下った場所なので面倒です。
剣ヶ峰は岩稜地帯なので、ストックは仕舞って落石と離合に注意です。
核心部は剣ヶ峰の山頂より先ですが、難易度は高くないかと。
三国小屋で休憩して、幾多のアップダウンを越えて切合小屋に至ります。
今シーズンは雨が少なく、小屋に引かれた湧き水は瀕死の様相。
大日杉ルートを少し歩いた水場は融雪水なので、要煮沸です。
面倒なので、そのままゴクゴク飲んでしまいましたが…。
まだ時間が早かったので、本山小屋まで行く事にします。
2〜4時間おきに避難小屋が建つ山域なので、柔軟に調整できますね。
岩稜の御秘所を越えて、最後の直登を登りきると本山小屋…のテン場。
小屋はテン場から更に5分ほどなので、トイレに困りますね。
夕食は途中で知り合った茨城の方と談笑しながら飲みました。
魚肉ソとホット赤ワインご馳走様でした。美味しかったです。
■本山小屋→大日岳→梅花皮小屋
飯豊山を越え、御西小屋へと続く稜線歩きを楽しみます。
川入や弥平四郎から飯豊山ピストンの人が多いのか、一気に歩く人が減ります。
御西小屋にザックをデポして、空身で大日岳へと向かいます。
飯豊連峰の最高峰なので、ここは外せないですね。
御西小山に戻って縦走を続ける前に、水を補給して行きましょう。
梅花皮小屋まで標準CTで3:50もあるので、ある程度は担ぎたいところ。
一見、嫋やかに見える縦走路も細かいアップダウンで揺さぶってきます。
おまけに最後は烏帽子岳、梅花皮岳と大きな登りが続きます。
梅花皮小屋のテン場は小さく、頑張って10張りほどか。
でも水は潤沢な湧き水なので、身体を拭けたりして助かります。
■梅花皮小屋→飯豊山荘BS
朝から吹き荒れるガス。
タイミング悪く低気圧が下りてきました。
翌日だけは天候が回復するとの予報でしたが、外れると厳しいので下山です。
台風14号の進路も、各社こぞって外したくらいですし。
石転び沢を下山するのは自殺行為なので、梶川尾根を使います。
そうなると、扇ノ地紙まではガスが吹き荒れる稜線を北上する必要があります。
途中にある門内小屋の水場は、細くて汲むのに時間が掛かるようです。
五郎清水も怪しいので、下山するまでの水を全て梅花皮小屋で汲みました。
扇ノ地紙から緩やかに標高を下げつつ、梶川峰へと至ります。
以降、車道まで怒涛の急坂で標高を吐き出す厳しいルートに。
梶川峰から車道まで、1,300mの下りはアルプス級のツラさ。
ただでさえ急峻なのに加えて、歩きにくいので気力もごっそり持って行かれます。
最悪な事に、この日は雷雨に襲われ更に慎重な足運びを強いられました。
ゴールの飯豊山荘は、すぐ眼下に見えているのに近付かないもどかしさ。
やっとの思いで辿り着いた飯豊山荘、取り敢えず生ビールで一息つきます。
日帰り入浴で帰ることもできますが、敢えての後泊でのんびりと。
風呂は熱いくらいでしたが、慣れてくれば意外と入れる不思議なお湯。
久し振りの布団でゆっくり眠り、翌日は米沢牛三昧して帰路に就きました。
※飯豊山荘09:20発の町営バスは、水曜に限り泡の湯経由での運行になります。
そうすると、10:14の米沢行きの電車には間に合いません。
電車に間に合うように、宿の無料送迎バスが出る場合もあります。
送迎バスが出ない場合は、タクシーを手配する必要があります。
こっそり拍手
コメント
この記録に関連する登山ルート
この記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
この山行記録の写真
飯豊山の最新記録
大日岳の最新記録
北股岳の最新記録
Dkoba さん
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する