クマに2回も遭遇!!幌尻岳


- GPS
- 13:37
- 距離
- 31.0km
- 登り
- 2,176m
- 下り
- 2,159m
コースタイム
- 山行
- 8:25
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 10:08
天候 | 雲多めの晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
写真
考えた末、どうしてもイヤだったとよぬか山荘から登ることに決めました(>_<)
幌尻山荘の標識にちょっと安心しました。
幌尻山荘帰ってご飯つくって食べてから、5時頃には 私、寝てたみたいで小屋での写真が一枚もありません。何だか熊に遭遇してからの記憶が曖昧で夢の中で登山していたような感じで変でした。
2人出発したので、沢靴履いて歩き始めます。
感想
まずは計画の段階で、調べると、沢の渡渉を含む行程。さらに調べると、昨年増水時の渡渉で3名の方が亡くなっていると。沢の渡渉なんて経験したことないし、これは安易に考えるべきではありません。単独登山なので無理はしないで無理そうだったら引き返して諦めようかと思いつつ、北海道遠征に向かう途中で、釣具屋さんで靴裏がフェルトの鮎タビを、3000円弱で入手。(あづみののモンベルに沢靴買いに行ってアウトレットの靴のサイズが無く、現行品を高すぎて買えませんと言ったら釣具屋さんで買ったら?と、勧められました。沢登りをする予定がないならこれで十分かと思います。)
北海道に乗りこんでからも幌尻岳の天気を毎日確認していました。晴天が続いて最初の頃が登り時だったのに、靴擦れを理由に嫌な事は後回し。登らず残してしまったバカな私。幌尻岳の天気予報を見ると帰らなければならない日まで雨の予報が続いて、中に2日だけ晴曇りの日がありました。そこで登らないと、また来年かな。でも何とか今年登って帰りたい。そう考えていたところで、利尻山の山頂で、幌尻岳に新冠コースで登ってきたという方が。そんなコースがあったのか!知らなかった!話を聞くと林道を19キロ歩かないといけないけれど雨で増水しているかもしれない沢を渡るコースよりも魅力的!っていうか川遊びしてて溺れて死にかけたことのある私。もうこれしかないっていう感じで。新冠コースに変更しました。3日後、食料を買い込んで意気揚々と登山口に向かいますが、土砂崩れによる通行止め。もう今年登るには選択肢はありませんが、一度沢を渡らなくて登頂できると気持ちが軽くなっていたのでなかなか踏ん切りがつかず。道の駅で考えていたら夜6時になってしまい、意を決してとよぬか山荘にバスと山荘宿泊の予約電話をする。こんなことにならないように、難易度が高い所は先に片付けておくべきでした。
そして当日。朝3時のバス。バスは2台も出ました。人が沢山いて安心と思い、この時はまさか熊に遭遇したり長い一人歩きの不安な時間を過ごすことになるなんて思ってもいなくて。バスがゲートに着いてからあっという間に誰も居なくなって一気に不安になりました。
そして、その不安が熊にも伝わったのかな?笑
熊に遭遇。
熊は、渡渉点で沢を渡って水から上がって顔を上げたら斜めの向きで顔を私の方に向けて目の前に立っていて、鉢合わせてしまった感じでした。本当に怖かったです。熊との距離は2〜3m位だったと思います。驚きと恐怖で動けず立ちつくしていたら、私の方を何度か振り返りながら私が渡ってきた沢に入って行きました。
こういう時はどうすれば良いのか?あとで聞いたところ、熊から目をそらさないで後ずさりして熊との距離をとる。そうすることで熊は安心するからと。
私はどうしたのかというと・・・
沢に入った熊がまだ私を見ていたので、しばらく見ていたのですが、見ている間に色々考えて熊からとにかく逃げなくちゃ!と、熊と反対の方の岩の方へカニのようにソロソロと横歩き。私が動きだしたら熊も沢の中を動いていましたが、私の方に来る様子はなくて、どこに逃げようか周りを探しているうちに沢を渡って居なくなってくれました。熊と遭遇した場所が見えない所まで歩いて行き、岩の陰に座りましたが、そこで停滞していてさっきの熊がまた現れたらという恐怖感。手足が震えて足がガクガクでしたが、座った岩の目の前、沢をはさんで向こう側にちょうどピンクのリボンがあって、そっちに進むことしか頭になかった。しっかりしなくちゃと自分に言い聞かせて。
何度か沢をわたったところでまた熊。沢の向こう側で距離があったので、立ち止まって熊を観察。熊も私に気付いていて何かを食べながら顔を上げて私の方を見て、また何かを食べて顔を上げて私を見て、を繰返していました。沢をはさんで距離があるのと、見ていて何だか仕草が可愛かったので、私の方に来て襲うようなことはなさそうだと思って、この熊は写真を撮ったりビデオを撮ったり。身体は私より大きそうでしたがまだ子供の熊のような感じでした。私を見る→何か食べるを15分位ずっと繰返していて逃げて行かないので、私が立ち去ることに・・・30分位歩いて山荘が見えた時はホッとして涙が出てしまいました。涙が乾いてから最後の渡渉をして山荘へ。外には休憩してる登山者がたくさんいて、林道歩きから沢の渡渉中に会わなかったのが不思議なくらい。(お会いしたのは下山してくる方4人位、山荘に向かう方お2人だけでした。)小屋番さんが入口に立っていて、サンダルに履き替えて小屋の中に入って受付して行ってと。熊のことを言おうかと思いましたがやめました。話すと泣いてしまいそうで、それがイヤだったので。わたしが2回も会ったんだから、他の人も会ってるんだろうと思ったのですが、山頂でお会いした方や他の方に熊のことを話すと会っていないとのこと。熊鈴は付けて歩いていましたが、沢の水の音で周りの音は聞こえないし、熊も熊鈴の音が聞こえなかったのかもしれません。あの時、あの熊が襲ってきたらと思うと1週間以上経った今でも震えが止まりません。まだたったの4年半の登山歴ですが、一人が、怖いと思ったのもこの山が初めてでしたし、この先もずっと忘れる事がないであろう、貴重な経験です。
これから登る方々、沢の渡渉はもちろんですが、熊にもお気をつけ下さいね。
2018.8.20記
はじめまして!レコ拝見しました。
ほぼ同じ日程で登っているので、確実に行きと帰りのバスでお会いしていますね。
私も出発が遅かったのですが、なんとクマに2回も遭遇されたのですか?
確かにクマの糞や気配はありましたが、通過時間が少しずれていただけで遭遇する可能性があったことを考えると今更ながらゾッとしています。
それにしてもクマに遭遇しても冷静に対処されていて感心しました。
バス2台分の人とは山中ではあまり会いませんでしたが、同じ日に登った方とヤマレコで出会えて嬉しかったです。
コメントありがとうございます。
私もレコ、拝見させていただきました。
行き帰り同じバスだったんですね。戸蔦別岳、私も周って来たかったのですが、熊に遭遇して怖くなってしまい、山荘から山頂ピストンにしました。なので、同じ日の写真を見せて頂けて嬉しかったです。
熊は一頭目は、沢の渡渉を終えて顔を上げたら目の前にいて、鉢合わせしてしまった感じでした。ただただ動けずに立ちつくしていたら沢を渡っていなくなってくれたのですが、本当に怖かったです!そのあたりからのその日の記憶が曖昧で、自分がどう判断して先に進んだのか、よく覚えていないんです。全然冷静ではありませんでした。
行き帰り同じバスだった単独の男性の方も、熊を見ていて写真におさめていらっしゃったので、本当にたくさんいて、タイミングだったんでしょうね。あの熊に襲われていたらと思うと身体の震えが止まりません。
お互い無事に帰って来れて本当に良かったですね。
地元の人に聞いたら日高は熊の巣だと言われ怖いので行けてません。川渡るのは沢登りした事あるしどうにかとは思う…
umi daisukiさん
コメントありがとうございます。
日高は熊の巣と言われてるんですね?
知らなかったです。
確かに熊の糞がたくさんあり、熊がたくさんいるんだなぁと、帰りに登山道を歩いていて実感しましたが、知床や羅臼のようにあまり注意喚起がされていないので、熊が多いとは知らなかったです。無事に帰って来れて、本当に良かったです。
はじめまして!私も今夏、8/4〜15の12日間で、一人で2,800kmドライブ&車中泊しつつ、北海道9座を全山踏破しました。(よかったらレコを覗いていって下さい)
さておき、幌尻岳ですが、私も渡渉が怖く、第三のルートであるチロロ林道ルートで18時間かけて日帰りピストンしました。このルートはたいした渡渉がなく、戸蔦別、七つ沼、東、北と4つのカールを通過するので圧巻の景色を味わえます!(北カールは山頂直下のもので、全コースのハイカーが目にするもの)
ka12さんも、このルート(2年前の台風で閉鎖され、今年5月に2年ぶりに再開通)を当時知ってれば、きっと選んだろうに…と思い、投稿させて頂きました。ちなみに、私の登頂日(8/7)は快晴で、クマにも会いませんでした!ラスボス幌尻岳は、体力あるうちにと考え、本土で一番最初に登り、結果この日から最後の羊蹄山まで8日連続登山になっちゃいました…。
happygoyeahさん はじめまして。
コメント、気づくのが遅くてすみませんm(_ _)m
レコ、拝見させて頂きました。
北海道9座登頂お疲れ様でした。1人で運転して移動して、登山もして。登ってまわるの、結構大変ですよね。天気を見ながらだと、計画してた順番どおり効率的にはまわれないですし。私は幌尻岳を最後に残したのが一番の失敗でした。一番大変な所はhappygoyeahさんみたいに先に終わらせておくべきですよね。最難関の山を熊鉢合わせのおまけもついて、百名山の中で一番印象に残る山になりました(^^;笑
幌尻岳には3つルートがあったのですね!下調べ不足で糠平ルートしか知らなくて。写真拝見させて頂いたら景色も凄い!圧巻ですね!!!私は熊に遭って怖くなってピストンにしてしまったので、次にまた行く機会があればチロロ林道ルートから行ってみたいです。
コメントありがとうございました。
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