西穂(丸山まで) テント泊での寒さ体験 反省だらけ。
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 1.8km
- 登り
- 337m
- 下り
- 42m
コースタイム
8:55 ロープウェイ出発
9:07 ロープーウェイ乗り換え
9:22 ロープーウェイ2166m到着
9:35 駅から出発
9:37 上人像
9:40 第一の小屋
9:47 第二の小屋
9:55 遠方に西穂山荘が見える場所
10:50 西穂山荘到着
11:10 テント設営開始
11:25 テント設営終了(おそっ!)
11:40 アイゼンを付けて丸山へ出発
12:02 丸山到着
12:05 丸山出発
12:19 西穂山荘へ到着(早っ!)
12:31 西穂ラーメン食べる
2日目
7:46 下山開始
8:39 第一の小屋へ帰ってきた
8:43 ロープーウェイ駅到着
8:55 ロープーウェイ乗車
9:30 駐車場到着
天候 | 晴れ--ガス--夕方から雪・突風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
ロープーウェイ路線の人力での登り降りは雪崩の危険のため禁止されています。 ロープーウェイを使いましょう。 12月に入ると登山者用駐車場が無料になります(駅から100m程度手前)。 別に日帰り専用駐車場もあります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
安房トンネル超えると一気に雪面になるので、運転注意。 登山届は、駐車場そばの安全登山センター入口に出せます。下山届も。 また、ロープウェイ駅4階の登山道入口(建物内)にも提出するところがあります。 ロープーウェイ駅より西穂山荘までは、しっかりとした踏み後と、木に蛍光ピンクの印があり安心。アイゼン無しでもOK。あってもOK。 西穂山荘より上はアイゼン・風除け必須。 |
写真
私よりしっかりとした足取りでタレントさんが降りていく。まあ、キリマンジャロも2回もこなしている人だし、こんな山は当然か。
感想
16日金曜日の仕事を終えて名古屋から西穂山荘へ出発。
寒さ体験、スノーフライの設営体験です。
強力な寒波が襲う中、東海北陸道(200kmちょい。高山経由)、中央道(280Kmちょい。松本経由)のどちらで行くか迷うが、東海北陸道では白鳥・五箇山IC間でチェーン規制との情報あり。中央道を通りいつもの上高地への道で向かう事にする。第二環状自動車道での瀬戸通過時に雪が降っていたものの、それ以降は降雪もなく三日月と星が良く見える。
みどり湖SAで仮眠をとり、AM5:30に再出発。
安房トンネルの上高地側まで路面に雪無し。安房トンネルではETCゲートが無いが、ETCカードを挿入して支払いすることができる。ここから路面に雪が付き始める。
新穂高ロープウェイまでは10Km以上あり、湾曲した道が続く。明け方の路面は完全凍結してるので注意。
ロープーウェイ入口奥には、日帰り専用駐車場がある。登山者用無料駐車場は通常、深山荘のところにあるが(リサーチ済)、12月からはロープウェイから100m程度手前の場所に登山者用無料駐車場が設けられる。安全登山センターのそば。また、トイレもそばにあり安心。出発前までに合計4台(内1台は前日泊のようだ)。
8:40頃にロープーウェイ乗り場に行くと既に50人程度の人が並んでいた。観光客が多く、重装備していると好機の目で見られるが我慢。
JAFカードやモンベルカードを見せると乗車券は10%割引です。荷物が6Kgを越える場合には1回\300取られます。
ロープーウェイの途中、槍ヶ岳が見えた瞬間あり。
ロープーウェイを乗り継いで西穂口駅に到着するとマイナス13℃とのこと。いい感じ。西穂口駅では4階から登山道に出られます。またその上には展望台があり、一般観光客はここで景色を堪能。
このころには再び上空にはガスが・・・。
登山道は一度下り、登っていく。トレースもしっかりあるが、道を逸れると潜ることがあるので注意。アイゼンも必要ないが、アイゼントレーニングしたい人は付けてもいいと思った。1時間ちょい歩くとほどなく西穂山荘に到着。
今回はハイドレーションにインシュレーションを巻いてテスト。飲み口は外気に触れるので凍るが管の中の水は凍らない予定。飲み口も軽くハムハムすると飲めるようになるとの知識があったので、早速カミカミするが、なかなか水が飲めない。真剣にカミカミした結果飲み口を歯で破損。穴が空いて飲めなくなった・・・・・。管と飲み口の間にL字状にプラスチックの部品が付けてあるが、この中が凍ったため飲めなかったようだ。冬はL字はやめよう・・・。飲み口再購入しないといけないなあ。がっかり。
テント場の受付(\300)を済ませテント場での風向きを聞く。2方向から吹く風があるらしい。
早速テント設営。今回は新たに購入したスノーフライ。さらにホームセンターで購入した竹を加工して作った竹ペグに麻布を付けたものを用意。テント設営場所を踏み、平らにならない部分をスコップを使って整地してテント設営完了。でも飛ばされないか不安。
この後、到着してきたテント泊の達人たちを見ていると、私のように踏み固めて、さらにスコップで水平にしているのではなく、最初からスコップで空間を全て平らに雪を削り、そこにテントを建てている事に気が付いた。なるほど。その方が綺麗に平らになるし、削った雪はスノーフライのスカート部にたっぷり乗せられる。次回はそうしよう。
とりあえず、今回の目標は西穂でテントを張り泊ること。だが、まだ12時前なので、丸山、あわよくば独標を目指すことにする。
で、西穂山荘の北側岩場を登りかけた途端に風が強くなり、ゴーグル内のレンズが一瞬で氷結。視界が悪くなる。テント設営時に落とし、ゴーグル内部に雪が付いてしまい、アイゼンを付けてから適当にレンズをごしごしやったら雪が融けて水になってしまった状態だった。だからゴーグル内は1/3のみ視界があり、それ以外は横筋を付けながら氷結してぼんやり状態。前の人の踏み後が少ししか見えないので、ところどころで、ゴーグルを外して見ることになった。反省。
多くの方は丸山で引き返しているようだが、パーティで登っている人たちは独標を目指す人が多いようだ。
それでも登ると,夏にはハイ松間の道は雪の下となり、完全に遮るものが無い尾根になっていたため、すごい強風。この時にバラクラバを被ろうと探すがテントの中に忘れた事に気付く。西穂山荘までは首に巻いていたが、暑くて取り外してしまっていたのだった。
時折雪を踏み抜きながら(他の人の足跡をトレースするが、体重の関係でしょうね。落とし穴に何度も足を入れました・・・)丸山へ。
丸山から独標側はガスっていて見えないので、明日晴れたら出直そうと山荘へ帰り、とんこつラーメンを食べる。醤油味よりも美味しかった。
テントに帰るとやることがない。
とりあえず、噂に聞いた雪をとかして水をつくる作業に取りかかる。夏場は山荘で天水を売っているが、冬期は無い。でも自販機があるので、水が買えたりする。
周りのテントを見ると、大きなビニール袋を持参し、雪をいっぱい詰めてテントの入口に置いてある。あちゃー!小さなレジ袋しか無いやーーてことで、ぎゅうぎゅうに綺麗な雪を袋に詰めてそれらしきマネをしてみる(水を1L持参しているのであんまり必要ないんだが)。どっかの教科書に載っているように水を少し鍋に入れ、雪をたんまり入れようとするが、雪をすくうものが無い。で、スプーンで入れてみたがサラサラの雪では対処できるはずもなく、鍋で雪を無理やりすくい、沸かして水をつくり水筒に入れた。水筒もテント内で凍るとの話を聞くので後に寝る時にシュラフに入れて寝たら、夜中に水をのむときに生暖かくて飲み易かった。
既に反省点多し。
寝る。
某社#1のシュラフにシュラフカバーを掛けて、テントシューズを履いて登山時の服装のままもぐりこみ寝る。結構快適。途中濡らしてしまったインナーグローブ等も服の中に入れて乾かす。
以前に氷点下の山でテントを張った時にエアーマットで寒い思いをしていたので、温かいと評判のサーマレスト プロライト女性用レギュラーで挑む。自分は男性。
がここで問題が・・・。リュックの中にマットをしまう時に、巻いていたのだが、この中心部に水筒があり、何故かここから漏水。マットの表面の中央部を上から下まで10cm程度の幅で濡らしてしまった。そのため、裏面を上(マットの裏面にシュラフを乗せる)にして利用。凍えるかと思ったら全然大丈夫だった。ありがとうマット。
夕方5時くらいにテント外に置いた温度計(ダイソーで購入)を見るとマイナス13℃。6時くらいに再度見るとプラス10度。マイナス40度までメモリのある温度計、限界まで達せず壊れました。
寝ていると、隣のテントでの話し声が聞こえた。「靴ってどうすればいいですか? 靴は足下に入れてください。 朝、冷えた靴をはくと一発で凍傷になりますから。」フムフムなるほど。
とりあえず、レジ袋を探して、テント内だけでなく、シュラフの中に入れる。
すると、1つの袋しかなかったので、横にならんで靴を入れることになりシュラフの中が窮屈。靴で押されて反対側の人間側のシュラフ面が押されて薄くなりそこが寒い。急遽、非常用として使っていなかったユニクロのダウンジャケットをシュラフ内で広げてその寒い場所にあてがうと快適になった。これからは窮屈にならないように靴を1足づつ入れる袋を用意すべきと思った。
テントシューズは快適。雪上でも全く冷たくならない。明け方にトイレに行くときに膝近くまで埋もれたが、ロングタイプなので、雪がはいってこず安心できた。ショート丈を買わなくて本当によかった。
夜から風が強くスノーフライが飛んで行かないか心配。風が吹き付ける度にテント内部の凍った霜がシュラフの顔を出す場所へ飛んでくるので、夜中に足・頭の方向転換。風と反対方向に頭を置いて寝るといいよね。勉強勉強。
夜中に通気用のテント穴から雪が吹き込んでいたため、朝気が付くとテント内に結構な量の雪が・・・。グローブで3すくいくらいして排出。反省。
朝から降雪なので、テント内でバーナーを使う。で、テント内の雪が一気に水へ。テント内に20cm程度の大きさで深さ1cmの大きな水たまりが・・・。反省。バーナーを止め、手ぬぐいですくって排出。濡れた手ぬぐいどうしようか考えている間に手ぬぐい氷結。
今回はマイクロレギュレーター搭載のSOTO社SOD-300と、TRIPLE-MIX缶を持参。バーナーブースター無しでも怖いもの無し。
で朝使ってみるとガスが出ない。缶を振って再度取り付けると少し出た。しょうがないので、股の間に入れシュラフ内で5分程度温める。すると爆音を上げ燃焼開始。今、SOD-300のカタログを見ると「マイナス7度でも・・・・」と書いてあるがそれ以下はどうだってことは書いてないな。
まあ、とりあえず動いてくれてよかった。これもまた勉強になった。
朝には20cm程度の雪が積りスノーフライも安定して回りを埋めてくれた。朝も降雪中なので、独標方面への移動は止めて下山することにする。
テント撤収時には竹ペグをピッケルで掘り出して回収。麻紐は引っ張ると千切れる。これも問題だな。次回はもっとしっかりした紐にしないと2泊以上で使えない。竹ペグとテントのテンションコードの結び方の方が問題か。次回までの宿題。
9時のロープウェイに乗るために1時間ちょい前に出発。降雪のため、数回滑って尻もちをついた。
釜トンネルからは路面に雪無し。
大変反省する山行となったが、いろいろ問題点も解り勉強になった。次回の雪山では今回の反省点を生かそうと思う。
追記:
秋に同じ場所でテント張った時にはSOFTBANKの電波が全く届かなかったが、今回は同じ場所でも結構な頻度で通信できました。
竹ペグ:
ホームセンターで5cmx2m程度の竹しか売っていなかったので、ホームセンターの加工場で20cm位の長さに切り、真ん中付近に2つ穴をあけました(あとで2.5cm幅にするため、その幅に1つの穴が入るように穴をあけた)。
家では、鉈で2.5cm幅に割き、さらに肉厚であったので、その部分も鉈で1-2mm程度にしてから2日間天日干し。麻紐を使い2本の竹を十字になるように緩く縛る。ゆるく縛ることにより、運搬時には、十字でなく、I字になるようにした。麻紐のエンドはダブルエイトノットで大きな輪を創り、現地のテントの紐に着けやすくしてみた。うーんこれであっているのだろうか?
十字にしたことで、結構しっかりと固定できたので、いいと思うのだが・・・。それとも一つの竹ペグは十字でなく、I字だけでいいのか不明。どのたか経験談を教えてください。
1本をインクノットでテント紐に付けて埋めるのが正解かなあ・・・。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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ricalojpと申します。
冬テントデビューおめでとうございます。
いろいろ工夫するのも楽しいものですよね。私たちもそうだったなと、楽しく見させてもらいました。
ペグですが、私たちは手抜きで「竹バシ」をインクノットで使ってます。
ストームコードにはストックです。
長時間テントを離れる場合のアンカーはスコップです。
私もテントを始めました。
色々参考になり有難うございます。
自己完結に惚れ込んでいます。
なんかいろいろ反省ばかりで・・・・。
そろそろ三重・滋賀の山も雪が積もりそうな気配なので、今回の反省はそこで活かしていかないとと考えています。
なるほど竹バシですか。確かに普通の割りばしより頑丈そうです。次回是非試してみたいと思います。
ありがとうございました!
なんかテントって自由を感じますよね。
予定テント泊はもちろんのこと、非常時であってもツエルトよりも安心感ありますし!
先人たちの知恵を吸収して成長していきたいです。
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