山上のメリークリスマス。雲取山(三峰〜石尾根)
- GPS
- 26:40
- 距離
- 29.2km
- 登り
- 2,016m
- 下り
- 2,729m
コースタイム
三峰神社10:40ー11:55霧藻ケ峰12:05ー13:00前白岩山ー13:15白岩小屋13:25ー13:45白岩山ー13:55芋ノ木ドッケー14:30大ダワー14:55雲取山荘
(12/25)
雲取山荘6:10ー6:35雲取山7:00ー7:45奥多摩小屋ー8:00ブナ坂分岐ー8:15七ツ石山8:20ー9:00高丸山9:10ー9:20日陰名栗峰ー9:35鷹ノ巣山避難小屋9:45ー10:00鷹ノ巣山ー11:20六ツ石山11:30ー13:20奥多摩駅
天候 | 12/24晴れ一時曇り 12/25晴れ一時曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2011年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路)JR奥多摩駅から拝島乗り換えで八高線 |
コース状況/ 危険箇所等 |
三峰神社〜雲取山間は凍結気味の斜面が散見されるので軽アイゼンが必要と思います。 雲取山〜奥多摩駅間は一部積雪箇所や凍結箇所がありますがアイゼンなしで歩けました。 その他の危険箇所は特にありません。 三峰コースも石尾根縦走路もよく整備されており、迷う箇所はありませんでした。 |
写真
感想
今年はクリスマスイヴが土曜日。それでは山に行こう、泊まりで。とはいえ現在の経験、技術、装備でこの時期の泊まり山行ができそうなところはそんなにないので、軽アイゼンでいける雲取山に早々に決定。コースは三峰神社から登って、石尾根を縦走して奥多摩駅まで。9月はガスでなにも見えなかったのもあるし。今回は今年初めての公共交通機関利用。今年初めてのアイゼン使用。生まれて初めての小屋泊まり。いろいろ初体験の多い山行だ。クリスマス寒波に負けるわけにはいかない。
(12/24)
前日は渋谷でライヴをみて夜中に帰ったので、寝不足で不安を感じつつ、熊谷から秩父鉄道で三峰口へ。熊谷で乗り換えてからタバコを買っていないことに気づいたけど、三峰口近辺で売ってないようなので手持ちの8本を大事に吸うしかない。さらにカップを忘れたことも発覚。温かい飲み物を作る気はなくなってしまったし、ワインはラッパ飲みするしかない。
三峰口からバスで三峰神社へ。神社までの道には雪、凍結はなかったけど、やっぱり公共交通機関は楽でいい、と思った。ピストンしなくてもいいし。
歩き出してしばらく登ると雪がだんだん出て来る。アイゼンを着けるタイミングを迷っていたけどすれちがった人に「もうつけたほうがいいよ」と言われたこともあり、標高1400m地点で装着。そのまま霧藻ケ峰まで。小屋のおじさんに「お清平までは雪なくなるからはずしたほうがいいよ」といわれ外す。お清平でまた装着。でもその後も雪があったりなかったりで、中途半端な状態だった。こまめに脱着すればいいのだろうけどなかなか。バスでいっしょだったテント泊の単独男性と抜きつ抜かれつで進んで行く。前白岩までの登りをかんばるとあとは急登もないので一息つける。白岩山では鹿が3頭くらい雪の上で遊んでいた。けっこう近距離になっても逃げないでいた。
大ダワで9月にしたように空を見上げてみる。青い空と白い雲。空はなんにも変わらないまま、高く、きれいだった。
男坂を登れば廃墟の雲取ヒュッテで、すぐに雲取山荘に着く。ここまで今日のタイムは4時間ちょっと。9月よりは若干時間がかかった。
今回は自炊ではあるけど、テントは寒すぎると思ったのではじめての小屋泊まり。相部屋でドキドキ。先着の方は単独の男性。自分が2番目で、後続も単独の男性。以上3人での相部屋だった。コタツに埋まりながら話をしたり本を読んだり。それぞれクリスマスイヴに一人で山など登っているわけだし、親近感も湧くというものだ。ビールを飲んで外で一服したりしていたら、先着の方はコタツで寝ていたので、こちらはワインを飲みつつ静かに読書する。居心地のいい部屋だ。
小屋の食事の時間も近くなったので、一人自炊場へ。今日は生肉をもってきたのでキムチ鍋のあとにうどんを入れて、という献立。
ストーブが焚かれた自炊場に入ると先客の男女二組が仲良く自炊している。最初は遠慮がちに一人で黙々と自炊していたけどだんだん会話に入れていただいた。なかなか楽しい。一組が出て行ったあと、残った一組の友達(サンタの帽子をかぶった山お姉さんたち)が入ってきて、場はクリスマスパーティに。みんな酔いもあり、気さくに仲間に入れていただく。だんだん楽しくなってきた。雪のついたグラスにシャンパン、ケーキ、生ハムなどなど。電気を消してロウソクを灯せばちょっとした下界のパーティより全然おしゃれ。しかも自炊小屋のドアを開ければ東京の夜景に満天の星空。白い雪。なんて素敵なホワイトクリスマスだ。外はすごく寒いんだけど外に出て雪だるまを作ろうとしたり(すぐやめたけど)。結局20時を少し回って「もう自炊場はおしまい!」と小屋番さんに怒られてお開き。
部屋に帰ってすぐに寝る。
(12/25)
目が覚めて一瞬、ここどこだっけ?と思う。小屋に泊まったんだった。
朝食は無印のミネストローネに早ゆでパスタをいれたけどちょっと甘かったので次回はスパイスが必要だと思った。
ヘッドランプを点けて出発。日の出の10分前くらいに雲取山の山頂に到着。まずそこで待っていたのは、暁の富士山。そして遥かに東京の街。目を凝らすとスカイツリーらしい棒がみえたけどあれがそうだったのかな。そしてとにかく寒い。鼻水が止まらない。震えながらがんばっていると、太陽が顔を出した。前回は見られなかったご来光と富士山を堪能する。
ここからはアイゼンを外して、奥多摩側へ。ずっと富士山が見えていて、尾根筋が開けていて、素晴らしい。鴨沢への分岐でちょっと迷ったけど、足の調子はすこぶるいいので、コースタイムよりは確実に速く歩けてしまうだろうと石尾根縦走路へ。七ツ石山を越えて少し行くと幅の広いまっすぐな尾根がどーんと伸びている。なんだかまるでヴァージンロードだなあ、と思った。一人で歩くにはもったいないような素敵な道だ。来年は〜とまたその場にいない人のことを思いながら歩く。途中巻き道も平行するけど、尾根道を行く。「山越え 山越え 逢いたさに」って図書館で借りた山の詩集にあったな。前や横や後ろにずっと富士山がいて、そんなことにじーんときたりした。「富士山なんかちっとも登りたいと思わない」と普段口にするけど、実際登りたいとは思わないのだけど、やっぱり格別な山なんだなあと思う。東京湾も光っていた。
鷹ノ巣山を越えて六ツ石山に向かう途中、倒木が椅子となり、立ち木が背もたれとなった自然のベンチをみつけたのでそこで残り2本となったタバコを一本。風も弱まってとても気持ちのいい場所で、忘れがたい一服になった。石尾根縦走路に入ってからは人も少なくとても静かで、こんないいところがあったんだなあと思いながら歩いた。時々どっしりしたいい樹木もあって、苗場に続いて、木に抱きついたりもした。
六ツ石山はなだらかで草原状になったとても優しい山頂。入れ違いの先行者が去ったあとは静かそのもの。歩いてきた石尾根の山々もよく見える。昨夜飲み残したワインが少しあったのでチーズとワインで小休止。最後のタバコもここで吸うことにした。地面に腰を下ろし、いまここでこうしていることを噛み締める。風は相変わらず冷たいし、このペースだと乗る予定の電車に間に合っちゃいそうなので奥多摩駅目指して歩き出す。あとはひたすら下り。高度を下げるとようやく風も止み、しのげる気温になった。
奥多摩の街が眼下に見えれば舗装道路へはもうわずかだった。しばらく登山道と舗装路が交互にある感じでなお下って行くと青梅街道に出て、すぐに奥多摩駅に着いた。
時刻は13:20。乗る予定の電車は13:42発なので、計ったようにちょうどいいタイムで下山できた。ホームで靴ひもをゆるめていると、小屋で相部屋だった同年代の単独男性がいた。彼も石尾根を下ると言っていたけど、道中でまったく会わなかったのでもっと後ろを歩いているのかなと思っていた。雲取山頂を発った時間がほぼ同時だから、お互いの姿が確認できない絶妙な差を保って長い石尾根を歩き通したのかと思うとそんなこともあるのかと面白い。休憩もあるからやろうと思ってもなかなかできないんじゃないだろうか。途中まで同じ電車なのでぽつぽつ話をしながら帰った。名前もお聞きせず、お伝えもしなかったけど、またどこかの山でお会いできればいいと思う。
やっぱり多少時間が余計にかかっても公共交通機関を使った山行は行き帰りが楽だと痛感した。山以外では完全に気を抜いていられる。
クリスマス寒波のクリスマスイヴに雲取山。来て大正解だった。はじめての小屋泊まりもさみしくなく楽しかったし。天候もコースも申し分なく、今年30回目の山登りにふさわしい素晴らしい山行だった。
年内にもう一回近場を登って、今年の山を終えようと思う。
たぶん藻屑ヶ峰-前白岩の間で追い越された親子連れです
ご来光、寒かったですね
はじめまして
追い越した時を覚えています
お子さんも楽しそうにしていましたね
親子登山、憧れます
雲取山頂でもお見かけした記憶があります
ご来光、きれいでしたが寒かったですね
今回は息子が希望していた山でしたので、
割とテンション高めで楽でした。
息子との登山は、
人間観察という点でも
とても勉強になりますね。
また山でお会いできるのを楽しみにしております
足の運びやバランスの取り方は子供の方が自然に体得してしまったりするのでしょうかね
山小屋でのクリスマスプレゼントも思い出に残りそうです
とても素敵だと思いました
1955さんの記録を拝見させていただくと結構同じ山にも登っているようなので、またどこかの山でお会いできそうな気がします
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