焼岳
- GPS
- 04:55
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 1,168m
- 下り
- 980m
コースタイム
新道出合 09:30-09:35
焼岳(北峰) 10:25-10:30
焼岳小屋 11:25-11:30
田代橋 12:40
上高地 12:55
天候 | ほぼ快晴。遥か上空に薄い雲が少し出ていただけの好天に恵まれました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2006年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
※松本で前泊 松本 06:35-(松本電鉄線)-07:05 新島々 07:15-(松本電鉄バス)-08:00 中の湯 (帰り) 上高地 13:20-(松本電鉄バス)-14:40 新島々 14:48-(松本電鉄線)-15:17 松本 15:20-(JR中央線)-17:32 八王子 17:35-(JR横浜線)-17:59 古淵 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※登山行程が1日に収まっているため、1日行程として登録しましたが、前夜に松本へ移動して前泊しているので、行程全体としては1泊2日となっています。 中の湯(新中の湯ではありません)から焼岳への登山道は、バス停から僅かな距離の所が登山口となっていて、小さな標識も出ています。 そこから焼岳までは、ほぼ一貫してやや急な登りが続きますが、普通に足だけで歩けて難所はありません。樹林帯の中で、雨の後に滑りやすくなりそうな箇所があった程度です。 焼岳には北峰と南峰とがありますが、より標高の高い南峰は、火山活動のため立入禁止です(2006年10月当時)。 焼岳から上高地への下りは、まず焼岳小屋までのガレ場の斜面で、スリップや落石に少し注意が必要でした。 焼岳小屋以降は、長いハシゴなども交えながら下り続けますが、注意を要する箇所はありませんでした。 ※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。 ※GPS導入前なので、ルートは推測です。 |
感想
前日は東京都心で夕方5時半まで普通に仕事をして、一旦帰宅した後で松本へと向かいました。
当日も早起きして、新島々までの電車で確実に座れるように早めに出掛けますが、松本駅のホームには乗客の姿はまばらです。
短い2両編成の電車は、発車までに20人ほどの乗客を乗せただけで、結果的には発車時刻ギリギリを目指してきても問題なかったのでした。
乗客のうちハイカー姿は14〜15人といったところで、全員が単独行らしく、その人数がそのまま新島々で上高地行きのバスに乗り継ぎます。
バスに乗る際に、検札担当の係員に行き先を尋ねられたので、切符を見せつつ「中の湯」と答えていますが、その時の反応は素っ気ないものでした。
ところが運転手が出発間際に現れて、検札係の人から「中の湯で1名降ります」と聞くと、
「中の湯? ・・・ え、中の湯? 中の湯??」
と意外そうに3回も繰り返して確認していました。そんなに中の湯で降りる人は珍しいのでしょうか。
中の湯の登山口は分かりにくいという記事をネットで読んでいて、まずはちゃんと見つけられるかが心配でした。
幸い、バスを降りるとちょうどそこに交通整理の方がいたので、すかさず尋ねてしまいます。
「そこだよ」と指差されて見てみると、バス停からも見えるほど近くにそれはあって、一応は「焼岳→」という標識も出ています。
ただ、その標識が控えめな物だったので、バス停のすぐ近くだと分かっていないと、見過ごして先へと歩いてしまいそうでした。
登山道は最初からなかなか急です。
湿っていればかなり滑りそうな急斜面も少なくなく、実際に補助ロープが下がっている箇所がいくつもありますが、この日は地面が良く乾いており全く問題なく歩けます。
急登が続きますが、程良い涼しさと、輝くような緑が見とれるほどの林相の美しさに助けられて、ぐんぐんと登っていきます。
はじめ緑だった森は、登るとともに色付いていき、標高が1600mほどになると、ブナ林の見事な黄葉の中に入ります。
そろそろ第一ベンチが現れる標高のはずで、それを目標に登っていたのですが、それらしい物が見当たりません。
気候も景色もあまりに快適だからでしょうか、調子良く歩いているうちに、さらに標高を上げていたので、目標を第二ベンチに切り替えてそのまま登り続けます。
ところがその第二ベンチも結局見つかりません。
標高1900mを過ぎると一旦平坦になって、そこが第二ベンチがあるらしい「りんどう平」かなとも思ったのですが、標識等が見つからなかったために確信が持てませんでした。
そのまま登り続けていたら、しまいには新中の湯からの道との合流地点に着いてしまいました。標高差約800mを無休憩で登り続けていたことになります。
それでもほとんど疲労を感じていませんでしたが、このあたりまで来ると、周囲の木々は鮮やかに赤く色付いていて、この上なく華やかです。
結果的にはこの日のルート全体の中でも、ここの景色が最も美しく印象的となるのですが、その素晴らしい紅葉を味わいながら、ここでひと息入れていくことにしました。
旧道・新道の合流点を過ぎると、樹林帯を抜け切って、ようやく焼岳の頂上部が見えてきます。
頂上近くの噴気なども、かなり下からもよく見えて、いかにも活火山に来たという気分が高まります。
以降はやや荒涼とした斜面を登るようになって、登り詰めた所が南峰と北峰の鞍部に当たり、正面には火口湖が見られました。
左側の南峰は火山活動のため立入禁止なので、北峰を目指して右に折れ、岩塊の斜面をひと登りすれば、いよいよ頂上です。
すっきりとした晴れ間の中で、穂高連峰や霞沢岳が手に取るように見えていて、はるか足元には上高地まで見下ろせています。
火山ガスの臭気が強いため長居は避けましたが、ずっといる人も多かったので、あまり神経質になる必要はなかったのかもしれません。
焼岳からは上高地を目指して下り始めます。
ガレた斜面をしばらく下った鞍部が中尾峠で、焼岳展望台へ少しだけ登り返したあと、また少し下れば新中尾峠の焼岳小屋に着きます。
小屋で焼岳バッジを購入しつつ、小屋の前にあるベンチで少し足を休めていきます。
小屋からさらに下っていくと、やがて大正池周辺がかなり近く感じられるように見えてきますが、実際に歩いてみると距離も高度差もまだまだあって、意外と長い下りでした。
この途中では、いくつものハシゴを下ることになります。特に最初のハシゴは長くて垂直に近いものでしたが、クサリ場のような難しさがないからか、特に緊張させられることもなく気楽に下っていきます。
ようやく傾斜が緩んできて、小さな沢を渡ると間もなく梓川沿いの道路に出ます。穂高橋と田代橋で対岸に渡れば、あとは遊歩道を普通に歩くだけ。
上高地に12:55に到着して、すぐに出る13:20発の新島々行きのバスの整理券を取得したところ、23番でした。平日とあってか空席も見られて、出発時でも座席数の7割程度の乗客数だったでしょうか。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2006_10_12/mt2006_10_12.html#20061018
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